Instagram、ビデオセルフィーなどによる年齢確認機能をテスト導入 米国内を対象に

18歳未満のユーザーが18歳以上に編集する際に年齢確認が求められる

Instagramは2022年6月23日(米国時間)、ユーザーの年齢確認の方法に、ビデオセルフィーによる判定や相互フォロワーに確認を依頼する方法を新たに追加したと発表しました。まずは米国内にてテスト導入されます。

Instagramでは、18歳未満のユーザーが年齢を18歳以上に編集する際に年齢確認が求められます。これまでInstagramで年齢確認をするには、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類をアップロードする方法のみが用意されていました。今回、Instagramでの年齢確認方法の選択肢として、ビデオセルフィーのアップロードと相互フォロワーへの年齢確認の依頼が新たに追加された形です。

Instagram 年齢確認

顔の上下左右を映したビデオセルフィーで年齢確認が可能に

ビデオセルフィーによる年齢確認では、ユーザーは年齢確認用の自撮り動画をアップロードする必要があります。ユーザーは、指示に従って自身の顔を上下左右の方向に向けて動画を撮影します。アップロードされた動画は、オンライン年齢認証技術を提供するYoti社と共有し、Yoti社のテクノロジーで顔の特徴から年齢を推定します。年齢確認に使用した動画は年齢確認以外には使われず、使用後に削除されます。またInstagramによると、この技術による個人の識別はできないとのことです。

Instagram 年齢確認

3人の相互フォロワーに年齢確認を依頼できる

相互フォロワーに年齢確認の保証人となってもらう方法では、3人の相互フォロワーを選択して年齢確認のリクエストを送ることができます。保証人となるユーザーは、18歳以上であることや、その時点で他のユーザーの保証人でないことなどが条件として求められます。保証人として年齢確認のリクエストを受け取ったユーザーは、3日以内に返答する必要があります。

Instagram 年齢確認

これまで通り本人確認書類による年齢確認も可能

なお、これまで通り本人確認書類のアップロードによる年齢確認も利用できます。Instagramは、アップロードされた本人確認書類の画像は、Meta社のサーバーに保管された上で30日以内に削除されるとしています。

Instagramは新たな年齢確認方法の提供について、「年齢層にあった体験を提供できるようにするため」と説明しています。ビデオセルフィーの投稿や相互フォロワーへの確認依頼では、年齢確認時に書類を用意する必要がないため、ユーザーにとって年齢確認の利便性は向上したと言えるでしょう。その一方で、相互フォロワー同士で口裏をあわせるといった"抜け穴”の懸念も拭えません。偽造の難しい本人確認書類による年齢確認と同程度の確度を、いかに実現するかが今後のテストの課題となるものとみられます。

EDITED BY
TOKIWA