Twitterは2022年4月25日（米国時間）、イーロン・マスク氏からの買収提案を受け入れ、最終合意にいたったと発表しました。
マスク氏は、Twitter社の株式100％を総額約440億ドル（約5兆6000億円）で買収。すべて現金によって支払われ、1株あたり54.20ドルとなり2022年4月1日時点でのTwitter株の終値に38％のプレミアムをつけた価格での買収となりました。買収は2022年中に完了する見通しで、取引完了と同時にTwitterは非公開企業になります。
マスク氏は2022年3月に9.2％のTwitter株を取得し筆頭株主になりました。4月5日にTwitterの取締役に招聘されたものの、4月9日に一転して取締役会への参加を取りやめています。その後、4月14日に約430億ドルでの現金によるTwitter社の買収を提案。ロイターの報道によると、マスク氏による買収提案に対し、Twitter社は買収防衛策をとっていたものの、友好的な買収者が現れなかったとのことです。そのため、マスク氏の提案に合意する以外の選択肢がなくなり、最終合意にいたったものとみられます。
🚀💫♥️ Yesss!!! ♥️💫🚀 pic.twitter.com/0T9HzUHuh6
— Elon Musk (@elonmusk) April 25, 2022
マスク氏は、Twitterによる買収提案受け入れの発表後に自身のTwitterを更新し、リリース内にある自身のコメント部分を画像で投稿しています。コメントでは、「言論の自由は民主主義の基盤であり、Twitterは人類の未来に不可欠な事柄が議論されるデジタルな街の広場」として、Twitterの存在意義を強調。またTwitterの今後について「新機能による強化やアルゴリズムのオープンソース化、スパムボットの撃退、すべての人間（のアカウント）の認証によって、Twitterをこれまで以上に良くしていきたい」と発言しています。
マスク氏は、これまでもTwitterに対して「言論の自由を守れていない」としてたびたび批判をおこなってきました。主にTwitterによる投稿規制やアカウントの凍結といった措置に批判の矛先を向けており、運営側による規制に関して今後マスク氏による改革が実行される可能性もあります。
Do you want an edit button?
— Elon Musk (@elonmusk) April 5, 2022
また、マスク氏といえばTwitterの投票で行動を決めるスタイルもおなじみです。過去には、自身の保有するテスラ株の売却についてTwitter上でアンケートを実施した結果、売却支持が多数を占め、実際に50億ドル相当のテスラ株を売却しています。先日もTwitterの編集機能の要不要についてのアンケートを実施しており、Twitterの動向をユーザー投票で決定するというやり方も見られるかもしません。