有料アプリも月額390円で取り放題、「auスマートパス」は3月1日開始

KDDI、沖縄セルラーは2012年3月1日より、「auスマートパス」という新たなサービスの提供を開始する。

「auスマートパス」は、月額390円で500本以上のアプリを取り放題になるサービスだ。そのほか含まれるサービスとして、クーポン・ポイントサービス、10GBの写真や動画のストレージ、セキュリティとサポートなどがある。対応機種は、Android 2.2以降のauスマートフォン。

アプリの取り放題」というのは、auが独自に用意するマーケットのなかで取り放題という仕組みだ。アプリを何本インストールしても、月額390円。対象アプリはすべて安全性が高いアプリで、スマホ初心者でも安心できる。

取り放題となるアプリには、文字入力アプリ「ATOK」のように、Android Marketでは1500円で売られている有料アプリも含まれている。

また、「auスマートパス」にしか提供されないアプリもリリース予定。具体例として、コナミが提供する「モバイル・パワフルプロ野球2012 for auスマートパス」やカプコンが提供する「モンスターハンターDynamic Hunting」などがある。

アプリを取り巻く状況を変える可能性

有料アプリがなかなか購入されない状況に加え、スマホを買ってもアプリをインストールしたことがないユーザがいる現在。auの試みは、アプリを取り巻く現状を変えるかもしれない。

定額という形での収益構造が生まれるのは、アプリのデベロッパーにとって大きなチャンス。アプリに関心はあるが、Android Marketを利用しなかったり、無料アプリのみ使用していたユーザに対してもリーチできる可能性があり、新たな需要を掘り起こすことにもなる。

「アプリ取り放題」というコンセプトは分かりやすく、Android Marketに比べておそらく利用しやすい設計であることから、需要が見込める。そして、アプリの「安全性」に対して不安を持っていたユーザに対して「安心してアプリを落とせる場所」を提供するのは、意味がある。アプリの利用からスマホの面白さに気づき、Android Marketを利用する人も増えるかもしれない。

ビジネスモデルが確立されれば、より質の高いアプリが提供される可能性が高くなる。よいアプリが増え、アプリの開発がビジネスとして成立しやすい環境が生まれ、さらに質が高いアプリが生まれる好循環。そのような状況を願う人は多いだろう。「Androidの世界」が大きくなる可能性を秘めている。