Intel製チップ「Medfield」の圧倒的性能が明らかに、Android端末にも採用予定

PC向けチップメーカー最大手Intelの最新モバイルチップとなるMedfield(メドフィールド)。既にこのチップを採用するAndroidスマートフォンやタブレットが開発されていると言われており、どれほどの性能を持っているのか関心を集めていたが、ついにリークされた。

PCやガジェット情報のニュースサイトVR-ZONEが、Medfieldのスペックとベンチマークスコアについて報じている。

Medfieldは、Intelのモバイル向けチップAtomのラインに連なるチップで、AndroidのアプリやWebブラウジングを高速化するために特別な回路を内蔵していると言われている。
Samsung製Exynosと同じ32nmプロセスを採用しており、AppleのAシリーズ、NVIDIA Tegra、Qualcomm Snapdragon、Samsung Exynos、Texas Instruments OMAPらと競合するIntel製では初めてのチップになる。

今回スコア計測に用いられたリファレンス機であるMedfield搭載タブレットのスペックは以下の通り。

  • OS:Android 3.x(Honeycomb)
  • CPU:Medfield 1.6GHz
  • RAM:1GB LP - DDR2
  • ディスプレイ:10.1インチ、解像度1280x800
  • 外部ストレージ:eMMC/micro-SD
  • その他:無線LAN・Bluetooth・FMラジオ

なお、製品版にはAndroid 3.xではなく、Android4.x(Ice Cream Sandwich)が搭載される見込み。

ベンチマークはJavaプログラムの処理速度を計測するCaffeinemark 3を用いて計測された。
気になるスコアは以下の通り。

  • Medfield: 約10500

参考として、競合の現行製品であるチップのスコアを以下に掲載する。

  • NVIDIA Tegra2: 約7500
  • Qualcomm MSM8260: 約8000
  • Samusung Exynos: 約8500

上記を比較してみると、競合の現行製品であるチップに対して圧倒的なスコアを叩き出していることが分かる。少なくとも、現行のデュアルコアチップよりはかなり速いと言えるだろう。
なお、現時点で最速チップであるクアッドコアのNVIDIA Tegra 3については、スコアがないため比較できないのが残念だ。

一方、危惧されていたように、消費電力面では課題が残った。
Medfieldはアイドル状態で2.6W、Flash Video再生時には3.6Wもの電力を消費している。アイドル状態で2Wを目標としているだけに、このあたりは解消していかなければならない。

注目のMedfield搭載Android端末については、1月に開催されるCES(Consumer Electronics Show)にて発表される見込みだ。