オーストラリア高裁は9日、SamsungのAndroidタブレット「Galaxy Tab 10.1」の販売を差し止める仮処分を取り下げた。今月2日にAppleの控訴を受けて差し止めされていた販売はクリスマス前に解禁となる見通しだ。
Apple社がSamsung社のGalaxyシリーズが特許を侵害しているとして訴えている件については、10月に連邦裁判所が、豪でのGalaxy Tab 10.1販売差し止め仮処分を下して以降、破棄され、その直後に再差し止めされるなど二転三転していた。
しかし、12月9日の公判で豪高等裁判所は「GALAXY Tab 10.1」の販売差止め命令を再度破棄した。
今回の決定により、「GALAXY Tab 10.1をクリスマスシーズンに間に合うように販売を開始する」とSamsungは発表している。
なお、8日に仏裁判所にて、こちらはSamsungがAppleのiPhone4Sの販売を差し止める訴えを起こしていたが、これも「不相応な訴え」として棄却されている。さらにSamsungにはApple側の裁判費用10万ユーロを負担するよう命じられており、金額自体は蚊に刺されたようなものではあるにせよ、泥沼の法廷闘争はお互いの傷口を広げるだけになっているようだ。