米国時間28日、米Amazonより同社のタブレット端末Kindle(キンドル)の新作が発表された。
注目はなんと言っても、Amazon初のAndroid搭載端末であるKindle Fireだ。その機能と衝撃の価格設定が話題となっている。
Kindle Fireは199ドルという驚きの低価格で発売される。同じタブレットのカテゴリの覇者であるiPad2が499ドルであることを考えると、驚きの安さだ。Galaxy TabなどのAndroidの代表的なタブレット端末はそれよりも高い価格帯なので、まさに圧倒的な安さと言えるだろう。
また、端末の仕様も、他のタブレットとは一線を画している。独自のUIを搭載しており、ユーザーからは一見してもAndroid端末であることはわからないようになっている。アプリはAmazon App Store(名称は変わるかもしれないが)からダウンロードすることになる。
なにより素晴らしいのはブラウザだ。このブラウザはAmazon Silkと名づけられたシステムを利用することで、ウェブサイトの高速表示を実現する。簡単に説明すると、Amazonの高速なサーバーが、事前にウェブサイトの表示等の処理をしてくれる。端末側は処理結果を表示するのみなので、ロード時間が早くなる。さらに、ユーザーの閲覧履歴から、自動的にページを先読みすることで、高速表示を可能にしている。
価格が安いこともあり、端末のスペックはプアだが、Amazonの優れたクラウドシステムとUIによってその欠点を補っているというのがKindle Fireの大きな特徴だろう。
日本ではAmazonによるApp Storeの開設も未定で、電子書籍の対応にも難しい面があるため、当面は発売されないことが予想されるが、世界的には大ヒット端末となる可能性がある。