交通系ICカード「PASMO(パスモ)」がスマホで利用できるようになりました。iPhoneではApple PayのPASMO、AndroidスマホではモバイルPASMOとして、鉄道・バスやショッピングの利用、定期券購入などが可能です。
モバイルPASMOに残高チャージするには、「PASMOアプリからチャージ」「Walletアプリからチャージ(iPhoneのみ)」「現金チャージ」「オートチャージ」の4つの方法があります。本記事では、スマホのPASMOにチャージする方法をそれぞれ解説します。
本記事では、iPhoneやAndroidスマートフォンで利用できるモバイル向けPASMOサービスを便宜的に「モバイルPASMO」と呼んでいますが、正式にはiPhone向けサービスが「Apple PayのPASMO」、Androidスマホ向けサービスが「モバイルPASMO」とされています。
モバイルPASMOにチャージする4つの方法
モバイルPASMOの残高にチャージする方法は、大きく分けて以下の4つの手段があります。
PASMOの区分 | 支払い方法 | |
---|---|---|
PASMOアプリでチャージ | 記名式のみ | クレジットカード |
Walletアプリでチャージ(iPhoneのみ) | 無記名/記名式 | Apple Payに登録されたクレジットカード/デビットカード/プリペイドカード |
現金でチャージ | 無記名/記名式 | 現金 |
オートチャージ | 記名式のみ | クレジットカード |
PASMOアプリでのチャージおよびオートチャージはクレジットカード決済のみ可能で、会員登録が完了した記名式PASMOでなければ利用できません。
Walletアプリでのチャージはクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードでの決済が可能で、無記名PASMOでもチャージできます。また現金チャージであれば、クレジットカードの登録は不要で、無記名PASMOでも利用できます。
PASMOアプリでのチャージおよびオートチャージを利用する場合は、会員登録したうえで記名式PASMOの作成が必要です。会員登録が完了していない人は、以下の方法で登録をおこないましょう。
左:iOS版アプリの場合右:Android版アプリの場合
PASMOアプリを開き、iOS版であれば[定期券・管理]、Android版であれば[定期券購入 PASMO管理]をタップします。
会員情報を入力
[会員登録]をタップし、メールアドレスやパスワード、名前、電話番号などの情報を入力すれば会員登録は完了です。
なお、モバイルPASMOの使い方については以下の記事を参照してください。
1. PASMOアプリからチャージする
最も一般的なチャージ手段は、PASMOアプリ(iOS版は「PASMO」アプリ、Android版は「モバイルPASMO」アプリ)からクレジットカード決済でチャージする方法です。500円、1000円〜1万円までは1000円単位でチャージできます。
チャージする前にはあらかじめPASMOアプリにクレジットカードを登録しておく必要があるため、チャージ方法とあわせてクレジットカードの登録方法も解説します。
ここではAndroid版アプリの画面で解説していますが、チャージ方法は基本的にiOS版/Android版いずれも同様です。
クレジットカードを登録する方法
PASMOアプリを起動し、画面左上に表示されている人型マークから「アカウント設定」画面を開きます。
ここで[クレジットカード情報]を選択します。
[(クレジットカード未登録)]をタップして利用規約に同意し、対応したクレジットカードの必要情報を登録します(登録できるクレジットカードは2枚まで)。
対応しているのはAmerican Express、JCB、Mastercard、Visaの4種類で、事前に各クレジットカード発行会社での本人認証サービス(3Dセキュア)の登録が必要です。入力が完了したら[次へ]をタップします。
[登録する]をタップすると、クレジットカード会社の3Dセキュア画面に移行するので、IDやパスワードを入力します。
これで、クレジットカード登録は完了です。
チャージする方法
PASMOアプリを起動し、画面下部にある[入金(チャージ)]をタップします。初期設定ではチャージ金額は1000円に設定されていますが、入金(チャージ)金額を変更したい場合は[金額変更]をタップしてください。
金額を指定したら[クレジットカード]をタップします。
登録済みのクレジットカードを選んで[次へ]をタップします。
最後に金額を確認し、[入金(チャージ)]をタップしてください。
数秒待つと、チャージした金額が「チャージ残額」に反映されます。
2. Walletアプリからチャージする【iPhoneのみ】
iPhoneであれば、「Wallet」アプリからPASMOの残高にチャージすることもできます。チャージ金額は最小で100円から、残高の上限は2万円です。Walletアプリからチャージする場合、Apple Payにクレジットカード/デビットカード/プリペイドカードのいずれかを登録する必要があります。
PASMOアプリでチャージするには会員登録を完了して記名式PASMOを発行する必要がありましたが、Walletアプリであれば会員登録なしの無記名PASMOでもクレジットカードチャージが可能です。ここでは、Apple Payにクレジットカードを登録したうえで、Walletアプリでチャージする手順を紹介します。
クレジットカードを登録する方法
WalletアプリでPASMOにチャージするには、Apple Payにクレジットカード/デビットカード/プリペイドカードのいずれかを登録する必要があります。
Walletアプリでクレジットカードを追加
Walletアプリを起動したら、画面右上の[+]ボタンをタップ。次の画面で[続ける]をタップし、「カードの種類」で[クレジットカード等]を選択します。
カメラでカードをスキャンし、カード情報を入力
カメラが起動するので、クレジットカードをスキャンしてください。[カード情報を手動で入力]をタップして手動で入力することもできます。
必要に応じて名前や有効期限、セキュリティコードなどを入力します。
規約に同意したら、カードの追加は完了
利用規約を確認のうえ同意すれば、クレジットカードの登録は完了です。
チャージする方法
Apple Payにクレジットカード等を登録できれば、Walletアプリからチャージする方法はとても簡単です。
左:Walletアプリを開いて[チャージ]右:チャージ金額を入力
Walletアプリを開いたらPASMOを選択し、[チャージ]をタップ。チャージ金額を入力して画面右上の[追加する]をタップします。
左:Face IDまたはTouch IDで認証右:チャージ完了
Face IDまたはTouch IDで認証をおこなえば、チャージは完了です。チャージ分が残高に加算されているかを確認しましょう。
3. 現金でチャージする
現金によるチャージは、駅に設置してあるモバイルPASMO対応の券売機やバスの車内、コンビニエンスストア(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートほか)、セブン銀行ATMで可能です。それぞれ現金チャージするやり方を解説します。
モバイルPASMO対応の券売機でチャージ
上のような発券機で現金チャージが可能です。
券売機でチャージする場合は、PASMOアプリを起動した状態でトレイにスマホを乗せます。
あとはPASMOカードと同様に金額を選択して入金します。チャージ上限金額は2万円です。
発券機の画面にチャージが完了したことが表示されます。
すぐにスマホの画面が更新され、投入金額分がチャージされます。
バス車内・コンビニでチャージ
バス車内やコンビニでチャージする場合は、運転手やレジの店員に「PASMOに現金チャージしたい」と伝えます。
PASMOアプリを起動した状態で機械にスマホをかざせば、チャージは完了です。
ただしバス車内では、1万1円以上の残高がある場合はチャージできないので注意してください。
セブン銀行ATMでチャージ
セブン銀行ATM
セブン銀行ATMを利用してモバイルPASMOの残高にチャージすることも可能です。セブン銀行ATMは全国のセブンイレブンはもちろん、駅や商業施設などにも設置されており、24時間365日無料で現金チャージできます。チャージ金額は最小で1000円から。1回でチャージできる上限金額は2万円です(チャージ単位は1000円)。
iPhoneの場合はApple Payに設定されたPASMOにチャージします。また、iPhoneでセブン銀行ATMからチャージするには、Face ID/Touch IDの設定が必要です。以下、セブン銀行ATMでチャージする手順を解説します。操作方法はiPhone・Androidスマホいずれも同様です。
1セブン銀行ATMの画面で「電子マネー」を選択
セブン銀行ATMの画面で[電子マネー]をタッチします。
2ATMにスマホを置く
左:iPhoneを設置右:Androidスマホを設置
画面横のカードリーダーにスマホを置きます。端末を上下反対の向きに置くのがポイントです。
iPhoneの場合は、カードリーダーに置く前にApple Payを起動したうえでFace ID/Touch IDでの認証を済ませておきましょう。
3「チャージ」を選択
ATMの画面で[チャージ]を選択します。
4チャージ金額を選択
チャージ金額を画面から選択します。
[その他金額(千円単位)]をタッチすればチャージを入力して指定できますが、1000円単位でのチャージとなります。1500円のように硬貨を使用する金額は指定できません。
5紙幣を投入して完了
ATMにチャージ金額で指定した金額の紙幣を投入します。
あとは画面の指示に従って操作すればチャージは完了です。チャージは即時反映されます。
4. オートチャージを設定・解約する
オートチャージは、入場時に一定額を下回っていると指定額を自動でチャージする仕組みです。たとえば「残高2000円以下のときに4000円チャージ」と設定しておけば、改札入出場で残高が2000円以下になったときに、自動で4000円がチャージされます。
クレジットカードも便利ですが、残高が少なくなったらその都度チャージをしなければならないので、少し手間がかかります。オートチャージなら残高不足で退場できないなどのトラブルを予防できます。チャージ金額は1000円~1万円で、1000円単位で設定できます。上限は1日1万円、月5万円です。
オートチャージされるのは「首都圏・仙台・新潟のSuicaエリアで駅の改札を通過したとき」のみ。買い物に使った場合はオートチャージされないので注意してください。また、審査に3週間ほどかかるので、登録後すぐにオートチャージが使えるようにはなりません。
オートチャージ利用の審査申し込み方法
PASMOアプリを起動し、画面右下にある[定期券購入・PASMO管理]をタップ。続いて[オートチャージ設定]を選択します。
同意を確認する画面が表示されます。オートチャージ申し込みには、クレジットカード会社とパスモ社による所定に審査があります。目を通したら[次へ]をタップして進みます。
登録クレジットカード情報などが表示されるので、「登録する」をタップすれば申し込みは完了です。
オートチャージの金額を設定・変更する
アプリのトップ画面で[定期券購入・PASMO管理]を選択し、[オートチャージ設定]をタップします。
[オートチャージ金額変更]を選んで、希望するオートチャージ金額を選択してください。あとは内容を確認して、[変更する]をタップすれば完了です。
オートチャージの解約方法
オートチャージを解約するには、「定期券購入・PASMO管理」画面で[オートチャージ設定]タップします。
続いて[オートチャージ解約]を選択後、「オートチャージ解約確認」画面で[解約する]をタップすれば解約されます。
構成・文:吉成早紀
編集:アプリオ編集部