2020年5月1日より、LINE Payのポイントシステムが大幅に改変。新たにLINEポイントを主軸とした「LINEポイントクラブ」がスタートしました。
これにより、「Visa LINE Payクレジットカード」を紐付けたLINE Pay支払いに限り1%〜最大3%のポイント還元を受けられるほか、過去6カ月間に獲得した「LINEポイント」総量に応じた枚数の特典クーポンが取得できます。
本記事では、このLINEポイントクラブの仕組みをわかりやすく解説。Visa LINE Payクレジットカードを紐付けたLINE Pay支払いを利用すると、実際どのくらいの還元を得られるのかケーススタディも紹介します。
LINEポイントクラブとは?
LINE Payの還元プログラム「マイカラー」が2020年4月30日をもって終了し、それに代わる新プログラムとして5月から「LINEポイントクラブ」がスタートしました。
マイカラーからLINEポイントクラブへの変更点は大きく以下の3つ。主に特典面が大幅に改変されます。
- Visa LINE Payクレジットカードを持たないユーザーは、LINE Payの基本還元率が0%に
- Visa LINE Payクレジットカードを持たないユーザーの利用特典は「クーポン」
- 過去6カ月に獲得したLINEポイントの実績で特典の大きさが変わる
Visa LINE Payクレジットカードを持たないユーザーは、LINE Payの基本還元率が0%に
2020年4月までは、LINE Payによる支払いで誰でも0.5%〜最大2%相当のLINEポイントが還元されてきました。しかし残念なことに、2020年5月1日からは単なるLINE Pay支払いでは、ポイント還元はされなくなりました。
そして、同じく5月1日にサービス開始の「Visa LINE Payクレジットカード」をLINE Payに紐付けての支払い(=チャージ&ペイ)以外は、ポイント還元の「対象外」となっています(マイナポイントの登録による還元など一部キャンペーンを除く)。
つまり、Visa LINE Payクレジットカードを持たないユーザーは、LINE Payの基本還元率が0%になってしまうというわけです。
その分、Visa LINE Payクレジットカードを利用したLINE Pay決済では還元率が1%〜最大3%とかなり高水準に設定されています。
加えて、スマホ決済のLINE Payではなく、Visa加盟店で「Visa LINE Payクレジットカード」をそのまま利用してカード支払いした場合は、2021年4月30日まで一律3%還元。還元上限もありません。
LINE社としては、Visa LINE Payクレジットカードを優遇することで、ユーザーを増やしたい思惑なのでしょう。
Visa LINE Payクレジットカードを持たないユーザーの主な利用特典は「クーポン」
先に述べたように、5月以降、Visa LINE Payクレジットカードを持たないユーザーは、LINE Payでの支払いではLINEポイントは付与されません。
ただ、Visa LINE Payクレジットカードがない場合でも、LINE Payを使うメリットが完全に失われたとまでは言い切れません。
というのも、還元率が0%になる代わりに、LINEポイントクラブのマイランクに応じた枚数の「特典クーポン」を獲得できるようになるからです。
獲得できるクーポンは、「ウォレット」タブから[LINEポイントクラブ]へと進み、[特典クーポン〇〇枚]の部分をタップすると確認できます。クーポンは人気加盟店70社以上から、どれをダウンロードするか選択できる仕組みです。ほとんどは100円または5%OFFという内容になっています。
通常ユーザーでも、「LINEスタンプ プレミアム」「LINEデリマ」「LINEマンガ」「LINE MUSIC」といったLINE関連サービスの利用に限り「マイランク」に応じた還元を受けることができる場合もあります。
とはいえ、PayPayやau PAY、d払いなど実店舗でポイント還元を実施しているサービスと比較するとメリットが薄いように感じてしまうのも事実です。大きなメリットを感じたいなら、やはりVisa LINE Payクレジットカードの契約をするのが一番でしょう。
過去6カ月に獲得したLINEポイントの実績で特典の大きさが変わる
LINEポイントクラブでは、「マイランク」というシステムによって過去6カ月に獲得したLINEポイントの実績に応じて「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」にユーザーがランク分けされます。
レギュラー | シルバー | ゴールド | プラチナ | |
---|---|---|---|---|
判定基準となるポイント獲得数(6カ月ごと) | 0〜99 | 100〜499 | 500〜4999 | 5000以上 |
チャージ&ペイのポイント還元率 | 1% | 1.5% | 2% | 3% |
獲得できるクーポン(毎月) | 1枚 | 3枚 | 6枚 | 10枚 |
このランクが上がるほど、「Visa LINE Payクレジットカード」ユーザーはチャージ&ペイ時の還元率があがり、通常ユーザーは特典クーポンのもらえる枚数が多くなる仕組みです。
マイランクは過去6カ月間のポイント獲得数に応じて決まり、毎月1日の10時に更新されます。たとえば、レギュラーランク会員が1月から6月までの期間に100ポイント獲得すると、7月1日の10時にシルバーにランクアップします。
自分のランクとそれに伴う特典は、「ウォレット」タブから[LINEポイント]へと進むと確認できます。
実際にいくら還元されるのかケーススタディ
ここでは、LINE Payで税込1100円を支払った場合、何円相当が戻ってくるのかをまとめてみました。通常ユーザーとVisa LINE Payクレジットカードユーザーで分けているので、それぞれチェックしましょう。
通常ユーザーの場合
しつこいようですが、Visa LINE Payクレジットカードを持っていないユーザーの場合、基本のポイント還元はありません。
2020年6月30日までは「キャッシュレス・消費者還元事業」の実施により、対象店舗で会計金額の2%か5%が還元されましたが、こちらは終了しています。
Visa LINE Payクレジットカードユーザーの場合
「Visa LINE Payクレジットカード」をLINE Payに登録することで、事前チャージ不要でLINE Pay決済が可能になります。これが「チャージ&ペイ」と呼ばれる新機能です。
チャージ&ペイで支払うことにより、前述した「マイランク」に応じたLINEポイントが還元されるほか、通常ユーザーと同じく、マイランクに応じた特典クーポンも付与されます。
レギュラー | シルバー | ゴールド | プラチナ | |
---|---|---|---|---|
判定基準となるポイント獲得数(6カ月ごと) | 0〜99 | 100〜499 | 500〜4999 | 5000以上 |
チャージ&ペイのポイント還元率 | 1% | 1.5% | 2% | 3% |
獲得できるLINE Payクーポン(毎月) | 1枚 | 3枚 | 6枚 | 10枚 |
チャージ&ペイでは、コード払いや請求書支払い・オンライン支払いなどで使った金額が、そのまま登録したVisa LINE Payクレジットカードの利用分として原則翌月26日に引き落とされます。
チャージする手間が省けるほか、決済前に残高を気にする必要もありません。LINE Payのメリットを最大限引き出すには、必携の1枚となるでしょう。
検証したLINEのバージョン:iOS版10.6.1、Android版10.6.2