LINEは2016年4月25日、トークルームでオリジナル画質の写真を送受信できる機能を追加しました。また、写真送信時に選択順で複数の写真を送信できるようになったほか、Keepに保存されたコンテンツをタグで管理する機能と友だち・トーク上段の検索履歴を一括で削除する機能なども追加されました。
これらの機能は現在、Android版先行で利用できるようになっており、近くiPhone版にも追加されるものと思われます。
もっとも新機能のうち、オリジナル画像の送受信機能は取り扱いに注意が必要なものになりそうです。
追記:2016年5月9日、iPhone版もアップデートされました。
オリジナル画質の画像を送信する方法
オリジナル画質の画像を送信する方法は簡単。送信する写真を選択する際に、画面左下に表示される[オリジナル画質]をタップしてチェックマークを入れておくだけです。あとは[送信]をタップすれば、オリジナル画像を送信できます。
上のようにして送信してみたところ、以前は1477×1108(247KB)に圧縮されていた写真をフルサイズの4032×3024(3.74MB)で送信できました。
LINEで写真を高画質のまま送る方法、受信した画像はオリジナルサイズで保存可能
使い方次第ではデータ通信量を圧迫?
これまでLINEは、友だちとのトークルーム内で送受信する画像を必ず圧縮する仕組みを採用してきました。この仕様では、圧縮されることで画像の質は多少落ちるものの、スマホ上での閲覧に限れば品質の面で大した不都合はありませんでした。また、データ通信量の節約に貢献していた点も見逃せないでしょう。
その一方で、LINEが友だち同士やグループ内で写真を保存・交換する場所として利用されている現状がありました。そのため、非圧縮の画像に比べて解像度が低下することに不満を抱いているユーザーも少なからず存在したはずです。特に画像を加工したりプリントしたりする際に、サイズダウンしていることの弊害が出ていたものと思われます。
新たに追加されたオリジナル画像の送受信機能は、そういった不満を解消する一手となったわけです。
しかし、LINEユーザーとして注意すべき点がひとつあります。それは、オリジナル画質の画像を送受信しすぎると、データ通信量をいたずらに消費することに繋がりかねないということです。
実際に編集部が約2MBの画像を使ってオリジナル画質の送受信を試みたところ、標準画質の画像の場合と比べて、受信側のデータ通信量は1~3倍程度増加していました(送信側は当然、そのまま2MB程度のデータ通信量を使用)。オリジナル画質の写真を受信した時点だとトーク上ではある程度圧縮された写真が表示されており、データ通信量が桁違いに大きくなるわけではありませんが、それなりに増えているのは間違いないようです。日常的に多数の画像を送受信している場合、影響を無視できないというユーザーも出てくるかもしれまえん。
他方、トークで送受信したオリジナル画像を受信側で別途ダウンロードする場合は特に注意が必要。フルサイズの写真をダウンロードするために改めて通信が発生するからです。この場合は送信側と同様、データ通信量が大幅に増加します。
この点、新機能ではダウンロード時にオリジナルサイズと標準サイズを選択できるようになっています。しっかり確認さえすれば、数MBの画像データを不意打ちでダウンロードしてしまわずに済むはずです。
なお現時点では、オリジナル画像の受信を拒否する設定項目は見当たりません。