iPhoneでちょっとした絵を描いたり、手書きのメモを書きたいときにはスタイラスが便利です。
今や、100円ショップでもスタイラスが売っているのですが、ペン先が太くてあまり使いやすくありません。そこで、細いペン先でiPhoneにも書ける最新のスタイラス「Bamboo Sketch」を紹介します。すでに売り切れが続出の人気モデルの使用感を詳しくチェックしていきましょう。
なぜ細いペン先で書けるのか
iPhoneで利用できる一般的なスタイラスは、ペン先がゴムや繊維、樹脂などで作られており、5ミリ程度の太さがあります。実はこれ、指を代用しているからです。
iPhoneのディスプレイは、5〜6ミリの直径がある指を認識するように作られています。これまでのスタイラスは、ペン先と指を勘違いすることで文字などを書いていました。
一方で、iPad Proなら細いペン先のApple Pencilが使えます。こちらは、液晶側が細い専用のペンを認識するように設計しているために使えるのです。同じアップルの製品ですが、iPhoneやProではないiPadではApple Pencilを認識しません。
上がBamboo Sketchで、ペン先が細くなっています。他の2本は一般的な従来のスタイラスでペン先が太くなります
さて、今回取り上げるBamboo Sketchは、ペン先が細いのにiPhoneやProではないiPadで利用できます。ちょっと不思議なのですが、これは細いペン先でも指と同程度の太さで認識される仕組みを搭載しているからです。
太いペン先では、クレヨンで細かな文字を書くような印象があって、あまり使いやすくはありません。パズドラなどで使うなら問題はないのですが、文字や絵を描くにはかなり大雑把にしか使えない印象になります。
ところが、ペン先が細いと書いていて違和感がありません。ボールペンのような細いペン先のBamboo Sketchは、とても魅力的です。
ペンとしての高級感は文句なし
Bamboo Sketchは、ワコム独自の「RES」という方式を採用することで、細いペン先でも書けるようになっています。この方式では、ペンのボディーに金属を使う必要があります。
Bamboo Sketchは、金属ボディーに焼き付け塗装を施すことで、高級感のある外観と手触りの良さを両立しています。ざらついた手触りは滑りにくく、焼き付け塗装は丈夫なので耐久性も高いはずです。
ボディの断面は三角形です。ボールペンなどでもたまに見られるスタイルで、転がりにくいのが良いところです。持ちやすさは上々ですが、円形とどちらが良いかは好みが分かれるところでしょう。個人的には円形のほうが好みです。
重量バランスもちょうど良く、高級なボールペンと同じような感覚で使えます。
ボディーは、細かな凹凸のある焼き付け塗装。高級な一眼レフのボディーと似た仕上がりです
ケースにもこだわって設計する
ペンを持ち歩くためのケースも標準で付属しています。外装は合皮ですが、細かなドットのデザインが美しく、持ち歩いても滑りにくいのが良いところです。合皮なので耐久性も高いはずです。
蓋を開けると、内部は鮮やかなグリーンのフェルトで、ちょっとハッとします。ペンに加えて、充電のためのUSBドングルや交換用のペン先も内蔵しています。
ケースは車のシートのように小さなドット模様の合皮です
フタを開けるとグリーンのフェルトでハッとします
ペン先は固さの違う2種類が同梱されています。こちらは好みや用途に合わせて変更すると良いでしょう。個人的には絵は柔らかなペン先、文字は固めのペン先が好みです。ケースの横に付いている穴にペン先を差し込んでやや斜めにして引っ張ることで簡単に抜けます。交換するペン先を差し込めばスグに使えます。
ペン先の交換はケース横の穴を使います
充電用のレシーバーはパソコンや充電器などのUSBポートに差し込んで、磁石の力でペンを取りつけます。なかなかよく考えられており、ケーブルを使わないのでケースにスッキリ収まるわけです。フル充電で15時間利用できます。
このようにパソコンなどに差し込んで充電します
ケースには充電に使うUSBドングルが内蔵されています
利用にはペアリングが必要
Bamboo Sketchは、そのままでも普通のスタイラスとして利用できますが、使いやすいのは対応アプリを利用したときです。
例えばiPhoneの標準のメモは、非対応です。こちらでも文字や図などを描けますが、たまに線が途切れることもあります。それでも、指で描いたり、ペン先の太いスタイラスよりは使いやすいと感じるでしょう。
対応アプリでは、利用前にペアリングします。それぞれのアプリの設定メニューからペアリングが可能です。ペアリングはボタンを押したり、画面にペン先を当てるだけなので、アプリごとの設定画面で指示に従えば迷うことはないでしょう。
画面はGoodNotesの設定画面です。それぞれのアプリから設定します
2つのボタンに機能を割り当てられます。割り当てられる機能はアプリごとに異なります
ペアリングによって、2つのボタンの機能も設定できます。割り当てられる機能はアプリによって異なります。「GoodNotes」では、"元に戻す"と"やり直す"のみに設定できます。「AutodeskSketchBook」なら、レイヤーのクリア、前のブラシ、前のカラーなど、さらに多くの機能を割り当てられます。
AutodeskSketchBookでは、さらに多くの機能が割り当てられます
ペアリングをおこなった専用対応アプリでは気持ちよく筆記できます。対応アプリは今後も増える予定としています。ただし、リストの中には、iPadでしか使えないものも含まれているので、iPhoneで利用する人は気をつけてください。
実際の書き味は?
これまでにも数多くのスタイラスを試してきましたが、ペン先が細いタイプの中では、Bamboo Sketchは最高クラスの使い勝手です。
細かな文字を書くと、対応アプリでも線が飛ぶようなことがありますが、画面を少し拡大して大きめの文字を書くようにすると良いでしょう。また、あまりにもスピーディに書くと、線が付いてこないことがあります。少していねいに書くイメージで使うと、上手く筆記できます。画面の小さなiPhoneでもかなり実用的です。
文字を書くときには少し拡大して作業するとうまくいきます
少しゆっくりと書くと線が途切れません
絵やイラストを描く際には、文字ほどは気にせずに使えるでしょう。こちらも、細かな部分はなるべく拡大して書けば良いでしょう。
ミスをしたときには消しゴムを使うより、ボタンに割り当てた元に戻す機能を使うのがベストです。瞬時に引いた線を無かったことにしてくれます。
スケッチアプリを使えばiPhoneでも絵が描けます
まとめ
Bamboo Sketchは、ワコムストアの直販価格で8980円と、スタイラスの中ではかなり高価です。しかし、iPhoneやiPadで使える細いペンのスタイラスはどれも安くはありません。その中でも、特に快適に書けるので、価格は妥当でしょう。本体やケースの質感も高く、満足して使えるはずです。
Apple Pencilに対応しないiPadを使っている人には特にお勧めします。iPadでノートを取ったり、スケッチができます。画面の狭いiPhoneでも、メモ帳感覚で使うならおすすめです。今回はiPhone 7 Plusでテストしましたが、思ったよりもしっかり書けました。今後は、標準のメモなどにもぜひ対応して欲しいところです。
構成・文:戸田覚
編集:アプリオ編集部