iPhoneでは、本体横のスイッチでマナーモード(サイレントモード)のオン/オフが切り替え可能で、バイブレーションの発動条件は「設定」アプリで設定ができます。
バイブレーションの発動条件を理解すれば、マナーモード設定時にiPhoneを完全に静かな状態にすることもできます。また、バイブレーションが正しく鳴らないという場合も、iPhoneの設定を確認すれば解決するかもしれません。
iPhoneのバイブレーションのオン/オフ切替や種類の変更といった基本設定はもちろん、設定パターンごとの挙動をわかりやすく紹介。あわせて、iPhoneのバイブレーションが鳴らないときの原因と対処法についても解説します。
バイブレーションのオン/オフを設定する
iPhoneでバイブレーションのオン/オフを切り替えるには、どの設定を見ればよいのでしょうか。
「サウンド触覚」でバイブレーションの設定をする


バイブレーションの設定は、iPhoneの「設定」アプリの[サウンドと触覚]に進んでおこないます。
「サウンドと触覚」内の「着信スイッチ選択時」と「サイレントスイッチ選択時」のスイッチをオン/オフに切り替えることで、バイブレーションの発動条件が変更できます。
「着信スイッチ選択時」「サイレントスイッチ選択時」とは?
「着信スイッチ選択時」と「サイレントスイッチ選択時」は、iPhone本体横のスイッチの状態を指します。

左:「着信スイッチ選択時」の本体横スイッチ 右:「サイレントスイッチ選択時」の本体横スイッチ
「着信スイッチ選択時」とは、本体横のスイッチでマナーモードがオフになっている状態を指します(画像左)。つまり、電話やメッセージが来たときに着信音が鳴る状態の設定です。
「サイレントスイッチ選択時」とは、本体横のスイッチでマナーモードがオンになっている状態を指します(画像右)。マナーモード設定中は電話やメッセージに対して着信音は鳴りません。
なお、サイレントスイッチ選択時には、本体横スイッチにオレンジ色のラインが現れるため、自分のiPhoneがどちらの設定になっているかは一目見るだけで簡単に確認できます。それぞれのパターンでどのようなバイブレーション設定になるかは、次に詳しく解説します。
バイブレーションの発動条件は4パターンから選択可能
iPhoneのバイブレーションは、「設定」アプリ内で4パターンの発動条件が選択できます。以下に各パターンでの動作を解説します。ただし、緊急速報は「アクセシビリティ」でバイブレーションをオフにする場合を除き、通知時にバイブレーションが作動します。
常時オンにする

iPhoneのバイブレーションを常にオンにするには、「着信スイッチ選択時」と「サイレントスイッチ選択時」のどちらもオンにします。
このとき、マナーモードのオン/オフに関係なく、電話やメッセージの通知とともに必ずバイブレーションが鳴ります。iPhoneをポケットに入れている場面が多かったり、周囲の音で着信音が聞こえにくかったりする際に有用でしょう。
常時オフにする

「着信スイッチ選択時」と「サイレントスイッチ選択時」のどちらもオフにすると、iPhoneのバイブレーションは常にオフに設定されます。アプリやメッセージなどの通知にはバイブレーションは作動しません。
なお、「設定」アプリの「アクセシビリティ」でバイブレーションをオフにすることも可能です。
マナーモード時のみオンにする

「着信スイッチ選択時」をオフ、「サイレントスイッチ選択時」をオンにすると、マナーモード時のみバイブレーションが作動します。
かつてのガラケーのように、マナーモード時のみバイブレーションを有効にしたいときに適した設定です。
マナーモード時のみオフにする

「着信スイッチ選択時」をオン、「サイレントスイッチ選択時」をオフにすると、マナーモード時のみバイブレーションがオフになります。
この設定では、iPhoneをマナーモードにするだけで通知が無音になるので、図書館のような静かな場所に行く機会の多い人に適した設定です。ただし、「時計」アプリで設定しているアラームはオフにならないので、事前に確認しておきましょう。
バイブレーションが鳴らないときの原因と対処法
iPhoneのバイブレーション設定をオンにしているはずなのに、通知が来てもバイブレーションが作動しないというときは、iPhoneの故障を疑う前にまずは設定のミスがないかを確認しましょう。
iPhone本体横のスイッチとバイブレーションの発動設定を再確認する
通知が来てもバイブレーションが作動しないときは、まずiPhoneの「設定」アプリでバイブレーションの設定状況を見ます。前述のように、バイブレーションの発動条件には4パターンあるので、iPhone本体横のスイッチの状況と見比べながら、バイブレーションの設定を確認してみてください。
アプリの通知設定を確認する
iPhone本体横のスイッチとバイブレーションの設定に間違いがなかったときは、アプリの通知設定に問題があるかもしれません。
アプリの通知を許可する
「設定」アプリの[通知]を開き、各アプリの通知状況について確認しましょう。

通知を許可していない場合は、「通知を許可」のスイッチをオンにしましょう。
「サウンド」設定をオンにする

すでにアプリの通知を許可している場合は、「サウンド」がオンになっているか確認してください。ここがオフになっていると、メッセージ等を受信しても着信音とバイブレーションは鳴りません(LINEの「iPhoneの基本通話と統合」時の電話は除く)。
アプリ内の通知設定を確認する

LINEアプリの通知設定画面

Twitterアプリの通知設定画面
LINEやTwitterといったSNSアプリでは、メッセージやメンションの種類別に通知設定ができるようになっています。特定のアプリだけバイブレーションが鳴らないなどの症状があるときは、各アプリの設定を見返してみてください。
「集中モード(おやすみモード)」をオフにする
iOS 15から導入された「集中モード」がオンになっていると、許可されたアプリ以外の通知がオフになってしまいます。従来の「おやすみモード」も、この「集中モード」内に組み込まれています。


「設定」アプリの[集中モード]もしくはコントロールセンターで「集中モード」のオン/オフを確認してみてください。
個別のバイブレーション設定をオンにする(電話、メッセージ限定)
電話とメッセージでバイブレーションの不具合がある時は、個別のバイブレーション設定がオフになっているかもしれません。iPhoneでは電話とメッセージで個別のバイブレーション設定が可能なためです。


「設定」アプリ内の[サウンドと触覚]から[着信音]または[メッセージ]を開きます。画面最上段のバイブレーションの部分が「なし」となっていると、電話やメッセージが来てもバイブレーションは作動しません。「なし」となっていたら、[バイブレーション]をタップして任意のバイブレーションパターンを選択しましょう。
なお、LINEアプリ内の設定で「iPhoneの基本通話と統合」をオンにしていて、着信音のバイブレーションが「なし」になっていると、LINEの着信でもバイブレーションは鳴りません。
「アクセシビリティ」のバイブレーション設定をオンにする
「設定」アプリ内の[アクセシビリティ]から[タッチ]を開くと、バイブレーションのオン/オフを設定できる項目があります。


この設定がオフになっていると、緊急速報を含め、すべての通知でバイブレーションが鳴らなくなります。
バイブレーションのパターン(震え方)を変更する方法
通知時のバイブレーションパターンを変更したいときは、「設定」アプリの[サウンドと触覚]を開き「サウンドとバイブレーションのパターン」項目から通知の種類別に設定します。
iPhoneの通知でバイブレーションが作動したはずなのに、気がつけなかったという経験はないでしょうか。そんなときは、パターン変更やパターンの作成でより強いバイブレーションを設定してみましょう。
とはいえiPhoneのバイブレーションは、揺れの強弱を自分で設定することはできません。そのため、より気づきやすい(強い)バイブレーションにしたい人は、バイブレーションの時間が長いものや、気づきやすい揺れのパターンのものを選ぶと良いでしょう。
またバイブレーションに気づきにくいのは、デフォルトの揺れのパターンに慣れてしまっているという可能性も考えられます。他のパターンに変更するだけでも、通知に気づきやすくなるかもしれません。
プリインストールのパターンから選択する


バイブレーションパターンを変更したい項目を選択し、[バイブレーション]をタップします。初期状態では「同期(デフォルト)」になっているので、メニューから好みのバイブレーションを選択しましょう。
「S.O.S.」などのタイトルだけではどのようなバイブレーションかよくわかりませんが、選択するとバイブレーションが作動するので実際に手で感じて選択してみてください。
自分でバイブレーションパターンを作成する
プリインストールに収録されていないパターンのバイブレーションに設定したい場合には、自分でバイブレーションパターンの作成ができます。
バイブレーションを作成したい項目で「新規バイブレーションを作成」をタップ

オリジナルのバイブレーションパターンを作成したい項目で[バイブレーション]を開き、[新規バイブレーションを作成]を選択します。
バイブレーションのパターンをタップして作成する


バイブレーションの作成画面で、グレーの部分をタップするとバイブレーションの作成が開始されます。
画面下の青いバーが動いている間にタップすると、その分だけバイブレーションが設定されます(バー上では濃い青で表示)。短いタップと長いタップを組み合わせて、最大10秒のバイブレーションパターンが作成可能です。
バイブレーションパターンの作成が終了したら、右下の[中止]をタップします。
作成したバイブレーションに名前を付けて保存する


作成したバイブレーションパターンを確認したい時は[再生]、もう一度作成をやり直したい時は[収録]をタップします。
作成したバイブレーションパターンで問題がなければ、右上の[保存]をタップ。バイブレーションパターンの名前をつけたら作成完了です。

作成したバイブレーションパターンは「カスタム」の項目内に入れられ、電話やメッセージのバイブレーションとして使用できるようになります。