Appleは2020年10月13日、「iPhone 12」と「iPhone 12 mini」、「iPhone 12 Pro」、「iPhone 12 Pro Max」を正式発表しました。
本記事では、Apple Eventでの発表内容を元に新しいiPhoneの特長をざっくりまとめます。
iPhone 12シリーズの全モデルで5G携帯電話通信に対応
今回発表されたiPhone 12シリーズの4モデルすべてが5G通信に対応します。iPhone 12では、5G通信を利用したより大容量かつ高速のデータ通信によって、ビデオストリーミングやビデオ通話、オンラインゲームなども遅延の少ない快適なユーザー体験が期待できます。
なお、日本国内でiPhone 12向けの5Gプランを提供するキャリアはNTTドコモとau、Softbankです。
チップには「A14 Bionic」を搭載、スマートフォンで最速の処理速度を実現
iPhone 12シリーズに搭載されるチップは最新の「A14 Bionic」です。6コアCPUと4コアGPU、16コアのNeural Engineで構成され、iPhone 11シリーズに搭載の「A13 Bionic」よりも格段に早い処理を可能にしています。具体的には、CPUとGPUが他のスマホのチップに比べて最大50%高速に、Neural Engineの処理速度が80%増加します。
A14 Bionicのパワフルな性能は、オンライン3Dゲームのような重いソフトの処理だけでなく、カメラで撮影した写真や映像をより高精細に調整する機能にも活用されます。
Proシリーズはトリプルカメラを維持、高性能チップで撮影の幅が広がる
iPhone 12のProシリーズではトリプルカメラを搭載。iPhone 11のProシリーズと同じく、広角・超広角・望遠カメラの構成となります。
iPhone 12シリーズでは、主にナイトモードの機能充実が図られ、暗い環境でもシャープで色彩豊かな写真の撮影が可能になっています。iPhone 12/12 Proでは広角カメラの取り込み可能な光量が27%アップ、iPhone 12 Pro Maxは広角カメラに搭載のセンサーを47%大きくすることで暗い場所での性能が87%アップします。フロントカメラ(TrueDepthカメラ)を含む全てのカメラでナイトモードの写真が撮影できるようにもなった点にも注目です。
ナイトモードのポートレート写真
また、iPhone 12 Proシリーズには「LiDARスキャナ」と呼ばれる深度マッピングシステムが搭載されます。LiDARスキャナは暗い場所でも対象物を即座に捉えることができます。それによって、ピント合わせの精度向上や撮影時間の短縮、ナイトモードでのポートレート写真の撮影が可能になりました。
「MagSafe」アクセサリが新登場、より正確で高速なワイヤレス充電が可能に
iPhoneケースやカード入れ、ワイヤレス充電器のようなアクセサリを磁力で装着できるのが「MagSafe」アクセサリです。iPhoneの背面にあるマグネットを利用した機能で、簡単かつ正確にアクセサリの着脱ができます。
決まった位置にピタッと貼り付くので、接触不良のない確実なワイヤレス充電が可能になります。サードパーティ製品を含めて、多種多様なMagSafeアクセサリの展開が期待されます。
その他の基本スペック──カラーバリエーションや同梱物の削減など
iPhone 12/12 miniのカラーバリエーション
iPhone 12 Pro/12 Pro Maxのカラーバリエーション
機種名 | iPhone 12 | iPhone 12 mini | iPhone 12 Pro | iPhone 12 Pro Max |
---|---|---|---|---|
カラー | ブラック、ホワイト、グリーン、ブルー、レッド(PRODUCT RED) | シルバー、グラファイト、ゴールド、パシフィックブルー | ||
ストレージ容量 | 64GB、128GB、256GB | 128GB、256GB、512GB | ||
高さ | 146.7mm | 131.5mm | 146.7mm | 160.8mm |
幅 | 71.5mm | 64.2mm | 71.5mm | 78.1mm |
厚さ | 7.4mm | |||
重さ | 162g | 133g | 187g | 226g |
ディスプレイ | 6.1インチ | 5.4インチ | 6.1インチ | 6.7インチ |
チップ | A14 Bionic | |||
Face ID | ◯ | |||
Touch ID | × | |||
センサー | Face ID、気圧計、3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー | Face ID、LiDARスキャナ、気圧計、3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー | ||
ApplePay | ◯ | |||
防水・防塵 | IP68等級(最大水深6mで最大30分間) | |||
コネクタ | Lightning |
カラーバリエーションは、iPhone 12/12 miniで5色、iPhone 12 Proシリーズで4色のラインナップ。Proシリーズは落ち着いた色合いが多いのに比べて、iPhone 12/12 miniには明るめの配色が揃います。
また、本体サイズがラインナップ中で最小となるiPhone 12 miniも事前の噂通りリリースされました。iPhone 8よりも小さい本体サイズで、5.4インチの画面サイズを誇ります(iPhone 8は4.7インチ)。一方で、iPhone 12 Pro Maxは、iPhone史上最大となる6.7インチのディスプレイを搭載。手に馴染むサイズ感と大画面、どちらを取るかで製品のチョイスが変わってくるでしょう。
iPhone購入時の同梱物の削減も発表されました。かねてよりAppleは製品が地球環境に与える影響を少なくするよう努力を続けており、その一環として今回からApple製の有線イヤホン「EarPods」と電源アダプタの2つが同梱されなくなります。これにより箱を薄く仕上げることができ、物流時の二酸化炭素排出量などの大幅削減につながるといいます。
iPhone 12/12 mini/12 Pro/12 Pro Maxの価格・発売日・予約開始日(日本国内)
機種名 | iPhone 12 | iPhone 12 mini | iPhone 12 Pro | iPhone 12 Pro max |
---|---|---|---|---|
価格(税別) |
|
|
|
|
予約開始日 | 2020年10月16日 | 2020年11月6日 | 2020年10月16日 | 2020年11月6日 |
発売日 | 2020年10月23日 | 2020年11月13日 | 2020年10月23日 | 2020年11月13日 |
iPhone 12/12 Proの発売日は2020年10月23日、予約開始は2020年10月16日。iPhone 12 mini/12 Pro Maxの発売日は2020年11月13日、予約開始は2020年11月6日です。