Gmailを使っていてときどき直面するトラブルが、Googleアカウントにログインできないケース。パスワード・メールアドレス忘れや、二段階認証コードが届かない、エラーメッセージが表示されるなど、その原因はさまざまです。
本記事では、Gmail(Googleアカウント)にログインできないときに考えられる12の原因と、その対処法について解説します。適切な操作、あるいは時間を置くことで解決できるケースが大半ですから、あせらず対処してみてください。
Gmailにログインできない場合に考えられる12の原因と対処法
大事なメールやファイルを開きたいのに、Gmailにログインできず困った状況に陥ったら…。そんなときに考えられる原因と解決方法をまとめました。
- パスワードが間違っている
- メールアドレス(ユーザーID)を忘れてしまった
- ID・パスワードは正しいのにエラーが表示される(本人確認ができない)
- 二段階認証通知がメール・SMSで届かない
- 二段階認証コードがメール・SMS・音声通話すべてで届かない
- ブラウザ等の読み込みがうまくいかずログインできない
- 多重ログインによる利用制限でログインできない
- マルチ(複数)アカウントでログインできない
- アカウントが乗っ取られてしまった可能性
- 何度もログインし過ぎてロックがかかってしまった
- Googleアカウントを削除してしまった
- システムエラーでログインできない
自身に当てはまりそうな上記の原因/症状をタップ(クリック)すれば、詳しい解説に進めます
その1:パスワードが間違っている
ログインしたいGmail(Google)アカウントのパスワードが間違っている可能性があります。この場合、考えられるおもな解決策は以下の3つです。
- スペルや数字をミスタイプしていないか確認する
- Caps Lock機能がオン(またはオフ)になってアルファベットの大文字・小文字が間違っていないか確認する
- 新しいパスワードを設定する
そもそも入力したパスワードをミスタイプしているかもしれません。まずは、もう一度最初から入力してみましょう。
次に確認したいのが、アルファベットの大文字・小文字設定です。特にPC環境では、Caps Lock機能がオン(オフ)になっていてアルファベットの大文字・小文字が誤って入力されている可能性もあります。試しに[Shift]キーを押しながら[Caps Lock]キーを押し、入力方法を切り替えてみてください。
それでも解決しない場合は、パスワードの再設定を試みましょう。パスワードを変えてもこれまでと同様にサービスを利用できます。
パスワードを再発行する方法
ログイン画面でメールアドレスを入力した後に[パスワードをお忘れの場合]→[別の方法を試す]へと進みます。
次にGmail(Google)アカウントの作成時期を問われます。
ここでは、作成時期がわかっている想定で進めていますが、もし忘れてしまっていたら[別の方法を試す]へ進んでください。確認コード(SMSまたは音声電話)が届くので、そのコードを入力すればOKです。
パスワード変更画面へ遷移したら、新しいパスワードを入力して[次へ]をタップすれば完了です。再び忘れないよう記録しておきましょう。
その2:メールアドレス(ユーザーID)を忘れてしまった
アカウント作成直後、あるいはしばらく使っていないアカウントを再開する際に起こりがちなのが、メールアドレスを忘れてしまったというケースです。
- 電話番号または他のメールアドレスを使ってログインに成功すると、メールアドレスがわかる
Gmailのログイン画面で[メールアドレスを忘れた場合]をタップします。
「メールアドレスを探す」画面へ遷移したら、認証コードを受信可能な電話番号もしくはメールアドレスを入力して[次へ]。今回は電話番号を使って検証しています。
氏名を入力して[次へ]進み、[配信]をタップすると入力した連絡先に確認コードが届きます。
今回は電話番号を使ったため、SMSで認証コードが届きました。
左:認証コードを入力すると、パスワード入力画面へ遷移する右:ログイン後のGmailアプリ画面
6桁の認証コードを入力して[次へ]→パスワードを入力して[次へ]で、ログインできます。ログイン後は、スマホアプリ版Gmailなら右上のアイコンから、Web版なら左上のメニューボタン[]などから自分のメールアドレスが確認できるので、しっかり覚えておきましょう。
その3:ID・パスワードは正しいのにエラーが表示される(本人確認ができない)
ログイン情報が合っているにもかかわらず、エラーメッセージが表示されることがあります。パスワード変更後などに陥りやすいトラブルです。
- アカウントの復旧専用ページにアクセスして復旧を試みる。復元後は以前と同様のサービスが利用可能
まずは、アカウント復旧ページへアクセスします。
登録のメールアドレス(ユーザーID)を入力してください。
次の画面で[パスワードをお忘れの場合]を選択します。正しいはずのパスワードを入力してもエラーでログインできない場合、あえて新しくパスワードを再発行すれば、そのGmailアカウントにログインできるからです。
「アカウント復元」画面へ遷移するので[別の方法を試す]をタップし、アカウント作成時期を入力します。ここで時期がわからなくても、[別の方法を試す]へ進んでください。その場合は確認コードをSMSなどで取得し、Gmailの画面で入力すればOKです。
最終的に新しいパスワードを設定し、[次へ]で復旧が完了します。
その4:二段階認証の通知がメール・SMSで届かない
本人確認の二段階認証の通知がメール・SMSで届かないことがあります。
- 認証コードを音声通知で受信してみる
アカウント復元の最後に本人確認が求められる場合、Googleから使用中の端末に専用の通知メールが届くはずです。しかし、それが届かないときは、認証通知を「音声通話」で受け取ってみましょう。
まずは認証コードを音声通知で受信してみる
認証画面で[別の方法を試す]をタップしてください。
「2段階認証プロセス」のページが表示されたら[電話](または[登録済みの電話番号に送信])を選択します。
Gmailの二段階認証用の電話番号からすぐに着信が入ります。着信を取ると、自動音声で6桁の数字が音声で読み上げられます。
この認証コードを忘れないようにメモしておきましょう。
6桁の認証コードをGmailの画面で入力し、新しいパスワードを設定すればログインができます。
その5:二段階認証コードがメール・SMS・音声通話すべてで届かない
SMS・メール・音声通話、この全てで試してみても認証コードがわからない場合の対処法です。
- セキュリティコード(バックアップコード)でログインする
ただし、バックアップコードの取得方法はAndroidスマホとiPhoneとで異なります。
Android端末の場合
Android(バージョン8.0以降)でのセキュリティコード(バックアップコード)取得は簡単です。
端末の「設定」アプリで[Google]をタップし、[Googleアカウントの管理]へ進みます。
画面上部のメニューで[セキュリティ]を選び、下へスクロールして[セキュリティコード]をタップすると、2種類のコードが表示されます。
このコードは一度使用するか、15分が経過すると効力が失われ、新しいコードが自動生成されます。
Gmailへ戻って、二段階認証プロセスの画面で[スマートフォンやタブレットを使用してセキュリティコードを取得]を選びます。次の画面で、先ほど表示されたセキュリティコードを入力すれば進むことができます。
デバイスの種類やログイン場所によって、セキュリティコードが1点で済むこともあれば、2点求められることもあります。
iOS端末の場合
iPhoneでは、ログインできなくなる前に自分のバックアップコードをメモに控える、あるいはコードが書かれたファイルを保存しておかなくてはなりません。つまり、ログインできなくなってからではセキュリティコードの取得ができないということです。
Gmailのメニューボタン[]から[設定]→[Googleアカウントの管理]へ進みます。
画面上部のメニューから[セキュリティ]を選び、[二段階認証プロセス]を選択します。このとき、二段階認証プロセスがオフの場合はオンにしてください。
次の画面で「バックアップコード」の項目までスクロールし、[設定]をタップします。
8桁の数字が10パターン表示されます。これらのバックアップコードは、それぞれ1回ずつしか有効ではありません。コードは右下の[ダウンロード]や[印刷]ボタンから保存しておきましょう。
確認コードの受け取り設定をおこなう画面で[スマートフォンを持っていません]を選択すると、バックアップコード入力画面へ遷移します。
ここで、先ほど生成したバックアップコードいずれかを入力すれば次に進めます。
その6:ブラウザ等の読み込みがうまくいかずログインできない
ログイン時にページが更新されてしまい、ログインできないことがあります。
- 利用しているブラウザを最新版へアップデートする
- 利用しているスマホ端末のバージョン(iOS/Android)を最新版へアップデートする
- Gmailアプリを最新版にアップデートする
ウェブ版(PC版)Gmailであれば、Google ChromeやSafari、Firefoxなど、利用しているブラウザが最新版にアップデートされているかどうかを確認してください。バージョンが古いと、うまくログインできないケースがあるからです。
また、Gmailアプリをスマホで利用している場合は、端末のバージョン(iOS/Android)やアプリのバージョンを最新版にアップデートしてください。
今さら聞けない、Androidスマホをアップデートする方法と注意点
iPhoneでiOSをアップデート(バージョンアップ)する方法
iPhoneの画面
iPhoneユーザーであれば「App Store」アプリを開き、右上の人アイコンから、アップデートがされていないアプリ一覧を表示します。
Android端末では「Google Play」を開き、左上のメニューボタン[]→[マイアプリ&ゲーム]から、アップデートできるアプリ一覧が確認できます。
Gmailアプリのアップデートが済んでいなければ、[アップデート](Android版は[更新])をタップして最新版にすると、ログインできない問題が解消されるかもしれません。
その7:多重ログインによる利用制限でログインできない
Gmailは、1つのアカウントにつき1名の利用が想定されています。そのため、1アカウントに複数ユーザーが頻繁にアクセスすると利用制限が生じ、アカウントが一時的にロックされるケースがあるのです。
- アカウントのロックが解消されるまで時間を置く
この場合、時間を置いてアカウントロックが外れるのを待つしかないようです。
その8:マルチ(複数)アカウントでログインできない
1つの端末で複数のGmailアカウントに同時ログインができないことがあります。現在ログイン済みのアカウントにログインが固定されてしまっている可能性が考えられます。
- 一度ログイン中のアカウントからログアウトすると、他のアカウントにもログインできるようになる
Gmailアプリを開き、右上の丸いアイコンから[このデバイスのアカウントを管理]へ進みます。次の画面で、現在使用中のアカウントの[このデバイスから削除]ボタンをタップしてください。この状態で別アカウントへもう一度ログインしてみると、うまくいくケースがあります。
後ほど[別のアカウントを追加]から、先ほど削除したアカウントを追加してあげれば、1つの端末から複数アカウント切り替え(マルチアカウント利用)ができるようになります。
その9:アカウントが乗っ取られてしまった可能性
ログイン情報が合っているのにログインできない場合、第三者にあなたのログイン情報が盗まれ、アカウントを不正利用される「乗っ取り」も否定できません。Googleアカウントが乗っ取られてしまえば、メールの内容が筒抜けになるにとどまらず、Google全サービスにも被害が及ぶ可能性があります。ただちに対処しましょう。
アカウントを取り戻す(復元)
まずは、アカウントのメールアドレスを使って復元を試みます。乗っ取られているとパスワードが変えられている可能性が高いため、画面に従ってできるだけ多くの質問に答えてください。
最初にアカウントの復元ページへアクセスします。
メールアドレスを入力し、次の画面で[パスワードをお忘れの場合]をタップします。ここからパスワードの変更手続きをおこなうことで、アカウントを取り戻します。
自分が最後に設定したログインパスワードや、アカウントを作成した時期などを問われます。覚えている限りできるだけ多くの質問に答えてください。わからない場合は、左下の[別の方法を試す]をタップすると、他の質問が展開されます。
最終的にパスワード変更画面へたどり着けず、「お客様が所有するアカウントであることを確認できませんでした」と表示されても、もう一度最初からやり直してください。
また以下の条件で試すと、アカウント復元できる確率が高くなります。
- 普段利用しているデバイス(PCやスマホなど)でおこなう
- 普段使用するブラウザ(ChromeやSafariなど)でログインする
- 自宅や職場、学校など普段利用している場所からログインする
パスワード変更画面が表示されたら、新しいパスワードを決定してください。乗っ取った相手は新しいパスワードを知らないわけですから、アカウントの取り返しに成功したことになります。
どうしても取り戻せなかった場合、新しいGmailアカウントを作るほかありません。残念ながら、ログインができない限りは該当アカウントの閉鎖ができないため、一度復元ができなかったからと諦めずに、何度か復元に挑戦してください。
取り戻せたらアカウントを保護する
まずは、二段階認証プロセスをオンにします。これをオンにしておけば、ログイン用のパスワードの他に、セキュリティーコード(キー)が求められるようになります。
パスワードを万が一盗まれたとしても、アカウントのアクセスするためには設定したスマホやセキュリティキーが必要になり、乗っ取りを防げる可能性が高まるのです。
Gmailのメニューから[設定]→[Googleアカウントの管理]へ進みます。
「セキュリティ」の項目で2段階認証プロセスを[オン]にしてください。
さらに、再設定用の予備メールアドレス(電話番号)を登録しておくといいでしょう。アカウントを乗っ取られたときはもちろん、ログインできないときなどにも有効で、新しいパスワードが設定できるようになります。
ここでは、メールアドレスを予備情報で登録します。アカウントの設定画面の[Googleアカウントの管理]から「個人情報」を表示させます。連絡先情報の[メール]をタップしてください。
[予備のメールアドレス]を選択し、パスワードを入力した後、もしもログインできないときに代替となるメールアドレスを入力して[追加]すればOKです。
アカウントにどうしてもアクセスできないときに、ここで登録した予備アドレス(電話番号)が使われます。
その10:何度もログインに失敗してロックがかかってしまった
短時間に何度もログインに失敗すると、セキュリティ上の制限によりログインできなくなります。
- 利用制限(ロック)は24時間程度が経過すると解除される
ロックされてから24時間前後が経過すれば、もう一度ログインができるようになります。ロック解除を待って、もう一度ログインに挑戦してください。
その11:Googleアカウントを削除してしまった
アカウントを削除するにはパスワードの入力や注意項目への同意が必要ですから、誤操作で消してしまうことははまれですが、意図してアカウントを削除したものの、やはり復活したいと後悔することはあるものです。
- 一定期間内であればアカウントを復元できる
”一定期間内”が、どのくらいなのかは明言されていないため、間違えて削除してしまった場合はできるだけ早急に復元してください。
まずは、アカウント復元ページへアクセスし、削除してしまったメールアドレスまたは電話番号を入力し[次へ]をタップします。
「削除されたアカウント」と表示されたら、[次へ]を選択してください。
削除したメールアドレスのパスワードを入力し、アカウントの作成時期(わからない場合は「別の方法を試す」から認証コードを受け取る)を入力して本人確認を終えればアカウントが復活します。
その12:システムエラーでログインできない
ログイン情報が正しくてもエラーメッセージが表示される場合、システム障害の可能性も考えられます。こうした場合、他のユーザーも同じ状況に陥っているはずですから、まずはSNS等で公式アナウンスや他ユーザーの声を拾うなど情報収集してみましょう。
- ウェブ版・アプリ版のGmailでそれぞれログインを試みる
ウェブ版にアクセスできなくても、アプリ版ならできる(その逆も)といったケースもあるようですから、試してみてください。それでもログインできない場合、システム復旧まで待つしかないでしょう。
最終手段:新しくGmailアカウントを作成する方法
あらゆる解決策を試したものの、どうしても元のアカウントにログインできないならば、新しくGoogleアカウントを作成するしかありません。
新しいGoogleアカウントでは、当然ながら以前のメールアドレス宛に送られたメールを受信することはできません。しかし、元のアカウントが消滅するわけではないので、パスワードを思い出すなど原因が解消されれば再度ログインを試みてください。
1Gmailのログイン画面にアクセス
まずは、SafariやChromeなどのWebブラウザでGmailへアクセスし、[ログイン]をタップします。
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2アカウント作成画面でユーザー名やパスワードを設定
アカウント作成画面に移るので、名前とユーザー名、パスワードを入力して[次へ]と進み、生年月日などを入力してください。
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