Appllioではローテーションで編集部員がコラムを連載している。「金曜コラム」と題した本稿の一部は冗談なのでどうか真に受けすぎないでほしい。
先日、計算が楽だからという理由で1ユーロは100円に固定された。「為替を語ると墓穴を掘る」と言うぐらい予測のつかない動きをするこの世界、北京オリンピックの頃は160円を超えていたのだから、わずか3年半なのに隔世の感がある。
ところで当サイトAppllioはご紹介するアプリを厳選している。そのため、インストールしてガッツリ使ってはみたもののレビューすることなく終わってしまったアプリもたくさんあるのが現状だ。一方で、その中には、記事にするものではないけど何だか気になる……ということでアンインストールせず端末に埋もれている「渋いアプリ」もいくつかある。今回のコラムではそんなアプリの1つを取り上げてみたい。
アプリの名前は『EuroCoins』、コインコレクターのためのアプリだ。どういうことかと言うと、実はユーロ通貨のコインは各国で1年ごとにデザインが変わるのだ。一定のルールに従ってそれぞれの国が格調の高い意匠を施しており、一見の価値がある。もちろん使われている文字も違う。このアプリではその1枚1枚に何が描かれているのか説明が加えられていて、入手したコインには印をつけられるようになっている。そして"Statistic"をタップするとどれを何%集めたか確認できるという仕組みだ。
……言ってみればそれだけ。サウンドはない。もちろんゲーム的要素は皆無。日本人としては、ヨーロッパ留学中の学生とか毎年のように行くヨーロッパ好きとか、そういう極めて限られた層にしか用をなさないだろう。なのになぜか惹かれる。この渋さに惹かれる。真摯に作られた良いアプリだ。ぜひ日本語に対応してほしいと感じた。
夢の欧州単一通貨ユーロはやがて崩壊し消えてしまう。このアプリに掲げられた各国旗に思いを馳せてみるのもいいかも知れない。
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- なめこアプリに首ったけ