プラン内容がリニューアルされ、よりリーズナブルに生まれ変わったソフトバンクのオンライン専用ブランド「LINEMO(ラインモ)」。BIGLOBEモバイルを契約している人の中には、LINEMOへの乗り換えを検討している人もいるかもしれません。
BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えることで、プラン料金を安く抑えられる可能性があります。しかしその反面、「エンタメフリー」オプションは使えなくなるなどのデメリットもあります。
本記事では、BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えるメリットとデメリットをまとめたうえで、LINEMOへの乗り換えに向いているのはどんな人か考察します。
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BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えるメリット
BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えるメリットを紹介します。それぞれの特徴と自分の状況・優先事項を照らし合わせて、乗り換えるべきかの判断材料にしてください。
メリット1:プラン料金を安く抑えられる

LINEMOの料金プラン
毎月のデータ使用量によっては、BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えることでプラン料金を安くできる可能性があります。
LINEMOで提供されているプランは、データ使用量3GBまでで月額990円/3GB〜10GBで月額2090円の2段階で変動する「ベストプラン」と、(実質的に)データ使用量30GBまでで月額2970円の「ベストプランV」の2種類です。
ベストプランVはプラン内容が改定される
厳密には、現在のベストプランVはデータ使用量20GBまでで月額2970円、20GB〜30GBで月額3960円の2段階で変動するプランとして提供されています。開催中の「30GBがおトクキャンペーン」を適用することで、利用開始翌月から7カ月目までの6カ月間はデータ使用量が20GBを超えても月額2970円で使える仕組みです。
ベストプランVは、将来的に現在の2段階制の料金プランが廃止され、30GBまでで月額2970円で利用できるよう改定されることが発表されました(改定日は未定)。
これに先立ち、2024年11月1日以降は「30GBがおトクキャンペーン」の6カ月間の適用期間が廃止。プラン改定日までは応急処置的にキャンペーンの適用期間を無期限とし、ベストプランV契約の翌月からプラン改定日までデータ使用量が20GBを超えても月額料金が2970円となります(契約月に限ってデータ使用量が20GBを超えた場合は月額3960円の日割りが発生)。
つまり11月以降、実質的にベストプランVは(利用開始月を除いて)月額2970円でデータ量が一律30GBまで使えるプランに生まれ変わるわけです。
「30GBがおトクキャンペーン」は、新規契約または他社からの乗り換えでベストプランVを契約した人に加えて、現在ベストプランVを契約しているユーザー、旧プラン(ミニプラン・スマホプラン)からプラン変更する人にも適用されます。すでにLINEMOを契約しているユーザーは、キャンペーン適用に手続きなどは必要ありません。

BIGLOBEモバイルのプラン料金
BIGLOBEモバイルの「プランR(3ギガ)」(月額1320円)を契約している人がベストプランに乗り換えた場合、3GBまでに収められれば月330円安くなります。また、BIGLOBEモバイルの「20ギガ」(月額5720円)からLINEMOのベストプランVに乗り換えれば、月2750円も削減できます。
ただし、すべてのBIGLOBEモバイルユーザーがLINEMOに乗り換えたことでプラン料金を安くできるとは限りません。「プランM(6ギガ)」(月額1870円)のユーザーがLINEMOのベストプランに乗り換えると、3GBに収めないと月220円割高になってしまいます。
LINEMOに乗り換えるべきかどうかは、自身が契約しているプランや毎月のデータ使用量が決め手となります。
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メリット2:LINEを使ってもデータ使用量を消費しない

LINEMOの特徴は、LINEアプリでトーク・音声通話・ビデオ通話などの機能を利用してもデータ使用量を消費しない「LINEギガフリー」です。データ使用量の上限に達してしまっても、LINEギガフリー対象機能の利用には速度制限がかかりません。
BIGLOBEモバイルが提供する「エンタメフリー」(月額308円)のオプションにLINEは含まれていません。LINEのトークや通話の利用頻度が高い人にとっては、LINEMOのほうがメリットが大きいといえます。
なお、ニュース記事の閲覧、「みんなで見る機能」によるYouTube閲覧、オープンチャット、スタンプショップなどの機能はLINEギガフリー対象外です。
メリット3:契約時・SIMタイプ変更時に手数料が発生しない

LINEMOは、契約・解約・プラン変更・SIM再発行などに手数料が発生しません。特に契約時の手数料がかからず、気軽に乗り換えられるのは嬉しいポイントです。
BIGLOBEモバイルの場合、解約時の手数料は発生しませんが、新規契約時(申込手数料3300円+SIMカード準備料/eSIMプロファイル発行料433円)やeSIMのプロファイル発行時(433円)に手数料が発生します。
メリット4:6カ月分のプラン料金が実質無料

LINEMOでは現在、新規契約または他社からの乗り換えで契約すると最大6カ月間のプラン料金に相当するPayPayポイントがまとめて付与される「全額戻ってくるキャンペーン」が実施されています。最大6カ月分のプラン料金が実質無料のお得なキャンペーンです。
BIGLOBEモバイルからベストプランに乗り換えた場合は最大1万2540円相当、ベストプランVに乗り換えた場合は最大1万7820円相当のPayPayポイントが後日戻ってきます。
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BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えるデメリット
すべてのBIGLOBEモバイルユーザーがLINEMOへの乗り換えに適しているわけではありません。ここでは、BIGLOBEモバイルからLINEMOへの乗り換えで考えられるデメリットを挙げています。
デメリット1:エンタメフリーオプションを利用できない

BIGLOBEモバイルは、YouTube・ABEMA・Apple Music・Amazon Music・dマガジン・楽天マガジンなど、対象のサブスクでデータ通信を利用している間はデータ通信量を消費しないオプションサービス「エンタメフリー」(月額308円)を提供しています。
動画配信や音楽配信などデータ容量の大きなアプリも使い放題であることから、エンタメフリーオプションの存在を理由にBIGLOBEモバイルを契約している人もいるかもしれません。
しかし、LINEMOには対象のLINEアプリの機能を利用してもデータ通信にカウントされない「LINEギガフリー」が付いていますが、データ通信を消費しないのはLINEアプリのトークや通話など一部機能のみ。その他のアプリでは、使った分だけデータを消費します。
エンタメフリー対象サブスクの恩恵を受けていた人は、仮にプラン料金が安くなったとしてもBIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えることでデータ容量が足りなくなってしまう恐れもあります。
デメリット2:通話料金が半額にならない

BIGLOBEでんわアプリを使えば通話料金は税抜9円/30秒
BIGLOBEモバイルユーザーは、専用アプリ「BIGLOBEでんわ」を利用すると国内通話料金が30秒ごとで税抜9円(税込9.9円)で利用できます。LINEMOを含めて回線の通話料金は30秒ごとに11円が一般的。BIGLOBEでんわはその半額以下です。
通話の頻度が多い人は、BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えたことでプラン料金は安くなっても、通話料金が上がってしまう可能性もあります。
LINEMO | ベストプラン |
|
---|---|---|
ベストプランV |
|
|
BIGLOBEモバイル |
|
ただし、通話かけ放題オプションを比較してみると、LINEMOのほうが優れていることがわかります。通話時間が長い人は、LINEMOで通話かけ放題オプションに加入すれば通話料金を抑えられるかもしれません。

LINEMOのかけ放題オプション
BIGLOBEモバイルは3分かけ放題で月額660円であるのに対し、LINEMOのベストプランは5分かけ放題(通話準定額)が月額550円。さらに申し込みから7カ月目までは無料です。ベストプランVであれば、5分かけ放題オプションに追加料金はかかりません。
またBIGLOBEモバイルは通話料金こそ低額ですが、完全かけ放題オプションがありません。仕事などで通話が多い人は、完全かけ放題オプション(通話定額)のあるLINEMOのほうが適している場合もあります。
デメリット3:ショップでサポートを受けられない

LINEMOはソフトバンクショップでサポートを受けられない
BIGLOBEモバイルでは、ビックカメラ・ヨドバシカメラ・ヤマダ電機などの家電量販店をはじめとする取り扱い店舗で回線の申し込みや相談ができます。回線の申し込みに不安がある人にとって、スタッフに相談しながら手続きできるのは安心です。
一方のLINEMOは、申し込みや契約内容の変更、カスタマーサポートへの問い合わせまですべてオンラインで解決しなければなりません。問い合わせ方法はチャットのみで、電話で問い合わせたりソフトバンクショップでサポートを受けたりすることはできません。LINEMOをはじめとするオンライン専用ブランドは、オンラインですべて完結する代わりに格安な料金を実現しているのです。
デメリット4:データシェアや繰り越しができない

BIGLOBEモバイルのデータ繰り越しイメージ
BIGLOBEモバイルでは、余ってしまったデータ使用量は自動で翌月に繰り越されるので使い切れなかった分が無駄になることはありません。また、家族で使う際にシェアSIM(月額990円)を申し込めば、1つのデータ使用量を家族で分け合えます。
LINEMOにはデータの繰り越しやデータシェアなどの仕組みはありません。たとえば、ベストプランを申し込んでデータ使用量が4GBだった場合、料金は月額2090円(3GB〜)で、かつ、残りの6GBは無駄になってしまいます。
LINEMOに向いている人とは?
ここまで、BIGLOBEモバイルからLINEMOに乗り換えるメリット・デメリットを解説しました。これを受けて、どんな人がBIGLOBEモバイルからLINEMOへの乗り換えに向いているのかを考えます。
プラン料金を安くしたい人
BIGLOBEモバイルからLINEMOへの乗り換えに向いている人としてまず挙げられるのが、プラン料金を安くしたい人です。データ使用量によってはプラン料金を安くできる可能性があります。
プラン料金を安くできるかどうかは、毎月のデータ使用量で判断できます。BIGLOBEモバイルとLINEMOのプラン料金を比較してみましょう。

BIGLOBEモバイルとLINEMOの料金プランを比較
データ通信を3GBも使わない人、および7GBを超える人はLINEMOのほうが割安です。毎月3GBに収まる人は、LINEMOのベストプランに乗り換えることで最大330円も安くなります。また、データ使用量が7GB〜10GBの人は月1380円も節約できます。
BIGLOBEモバイルのほうが割安なのは、4GB〜6GBのパターンだけです。BIGLOBEモバイルにはデータ繰り越しがありますが、6GBを超える月が多いならLINEMOへの乗り換えを検討してみてもよいかもしれません。
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LINEの利用頻度が高い人

LINEでトークや通話の利用頻度が高い人は、LINEギガフリーの付いたLINEMOが向いています。仕事などでトークや無料通話を使う機会が多いなら、LINEギガフリーを重宝するはずです。画像や動画といった容量の大きなデータを送受信する際もデータ通信にカウントされません。
BIGLOBEモバイルが提供する「エンタメフリー」オプションにLINEは含まれていません。エンタメフリーに含まれるYouTubeやAmazon Musicなどの動画・音楽配信アプリよりも、LINEの利用頻度のほうが多いならLINEMOがおすすめです。
手続きやサポートをオンラインで完結できる人

LINEMOのオペレーターにチャットで質問する場合
LINEMOはオンライン専用ブランドであるため、回線の申し込みやオプション追加などの手続き、問い合わせなどはすべてオンラインでおこなう必要があります。
店舗でスタッフに直接相談できたほうが安心という人は、LINEMOへの乗り換えは不安に感じるかもしれません。しかし、スマホの操作に慣れている人やプランの内容を理解できている人なら、各種手続きや問い合わせをオンラインで済ませることはさほど苦にならないでしょう。
わからないことがあった場合には、申し込み前でもチャットで問い合わせればオペレーターが丁寧に回答してくれます(対応時間は9時〜20時)。
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