AQUOS wish5レビュー

「AQUOS wish5」レビュー、性能面を割り切れるなら低価格&軽量でかなりいい

価格と性能のバランスが取れたスタンダードな一台

今回は、2025年6月26日に発売されたシャープのスタンダードAndroidスマートフォン「AQUOS wish5」をレビューします。

シャープ公式ストアで3万4980円と非常に手ごろなスマホで、ワイモバイル楽天モバイルなどでは値引きやポイント還元があるので一括払いで1万円台で購入可能です(楽天モバイルは実質価格)。

廉価ながらコスパだけを求めたモデルではないところがAQUOSシリーズらしいところ。日本のユーザーにとって便利な機能を盛り込んでいます。スマホに詳しくない人や初心者にもおすすめの製品となっています。

大画面モデルながら軽いのが魅力

6.6インチ画面なので、本体はやや大きめ

6.6インチ画面なので、本体はやや大きめ

ディスプレイサイズは6.6型と、なかなかの大画面モデルです。本体サイズも166×76×8.8mmとかなり大きめですが、比較的薄いので、手の大きさにもよりますが持ちやすさは上々です。

大画面だが187gと軽いので持っていて負担が少ない

ツヤ消しのボディはシンプルで好印象

今回は黒い「SUMI」カラーをレビューします。シンプルな黒いボディはツヤを抑えていて、手触りもザラついています。すべりにくいのもよいところです。ただし、ツヤ消しの黒は手の脂や指紋が目立ちやすいので、気になる人は薄い色を選ぶと良いでしょう。

カラーはMISORA(青)、NADESHIKO(ピンク)、WAKABA(緑)、YUKI(白)、SUMI(黒)の5色がありますが、事業者によって選べるカラーの種類が変わります。

大画面だが187gと軽いので持っていて負担が少ない

大画面だが187gと軽いので持っていて負担が少ない

特筆したいのが本体の軽さで、このサイズにしてカタログ値187gです。実物を手にすると非常に軽く、長時間手に持っていても疲れにくいでしょう。また、ポケットに入れたままにしていても負担が少ないのがいいところです。

画質は普通だがやや暗いのが気になる

ディスプレイの解像度は、720×1612ピクセルとやや低くなります。画面表示がややぼんやりすることがあり、文字のキレがイマイチで写真の表示も妥協が必要です。とはいえ、細かいことを気にしないなら問題はないでしょう。

画面の明るさは室内で使うぶんにはまったく問題ありません。しかし、明るい屋外で使うと最大輝度にしてもやや暗く感じます。屋外で写真撮影をする機会が多いなら、留意しておいてください。

額縁はやや太め

額縁はやや太め

低価格モデルであることがわかるのは、画面のフチが太いことです。特に下部分のフチが太く、若干野暮ったく感じます。

とはいえ、気にしなければまったく問題はありません。このあたりは価格とのバランスで妥協すべき部分で、3万円台と考えるなら十分に満足できます。防水・防塵対応なので、安心して使うことは可能でしょう。

指紋センサーはボディ横に搭載

電源ボタンは指紋センサー一体式だ

電源ボタンは指紋センサーと一体式だ

指紋センサーは電源ボタン一体式で、使い勝手は良好です。ただし、スタンドなどに取りつけるために左右から挟み込むと使えなくなってしまうので注意が必要です。

SIMトレイは爪で取り出せる

SIMトレイは爪を使って取り出せる

SIMカードスロットは、ピンがなくても爪で取り出せるのがいいところ。nanoSIMとeSIMという組み合わせも、デュアルSIM運用でとても使いやすいです。

データ通信は5Gに対応しているので高速なデータ通信ができます。Wi-Fiは残念ながらWi-Fi 5までの対応となりますが、特にこだわりがなければ問題ありません。

また、microSDカードによる最大2TBのストレージ拡張に対応しています。

スマホ上部にはイヤホンジャックも搭載

スマホ上部にはイヤホンジャックも搭載

おサイフケータイにも対応しています。Bluetoothは5.3と比較的新しく、またイヤホンジャックも搭載しています。

USB Type-C端子で充電する

USB Type-C端子で充電する

性能は低いのでゲームには向かない

性能は低めなのでヘビーなゲームには向かない

性能は低めなのでヘビーなゲームには向かない

AQUOS wish5のチップはMediaTek Dimensity 6300です。性能はお世辞にも高いとは言えず、下の中といったところです。普通に使ってストレスを感じることはありませんが、ヘビーなゲームは難しいと考えたほうがいいでしょう。WebやYouTubeを見たり、LINEやメールを使ったりするぶんにはまったく問題ありません。

OSはAndroid 15で、2回のアップデートに対応するとしています。メモリは4GB(仮想メモリ4GB)でストレージは64GBまたは128GBです。特に気になるのは64GBモデルで、写真や動画を大量に撮影するとすぐに足りなくなります。

なお、バッテリー容量は5000mAhと一般的で、最大27Wの急速充電に対応します。普通に使ってバッテリーは十分長持ちすると感じるはずです。

AQUOSシリーズらしく便利な機能が盛りだくさん

AQUOSトリックには便利な機能が盛りだくさん

AQUOSオリジナルの「AQUOSトリック」には便利な機能が盛りだくさん

ホーム画面の写真を自動で切り換えて楽しめる

ホーム画面の写真を自動で切り替えて楽しめる

AQUOS wish5をはじめとするAQUOSシリーズは、ソフトウェアの機能がとても優れています。AQUOS独自機能がまとまった「AQUOSトリック」には、日常的な利用で初心者でも安心して使えて重宝する機能が盛りだくさんなのです。

機能の一例として、ホーム画面やロック画面の画像をシャッフルして楽しめる機能や、画面を自動でスクロールしてくれるオートスクロールが挙げられます。

迷惑電話対策機能はとても素晴らしい

迷惑電話対策機能はとても素晴らしい

ホーム画面をユーザーの習熟度に合わせて切り替え可能だ

ホーム画面をユーザーの習熟度に合わせて切り替え可能だ

迷惑電話対策機能も搭載するので防犯面も安心です。

さらに、AQUOS wish5にはかんたんモードやジュニアモードも搭載しており、子どもから年配の人まで年齢層を問わずおすすめできるモデルです。シニア向けやジュニア向けのホーム画面へは簡単に切り替えられるので、まずはかんたんモードなどを使い、スマホの扱いに慣れてきたら通常のモードに切り替えるといったこともできます。

カメラは標準カメラのみでスナップ向き

アウトカメラは5000万画素の標準カメラ1つのみです。普通に撮影してとても美しい写真が撮れます。クセがないのでスナップ撮影に向いています。

とはいえ、超広角は撮影できず、望遠は画面を拡大するデジタルズームになってしまいます。動画は最高でもフルHDまでなので、こちらもホドホドといったところ。カメラ機能に関しては、「スナップ写真が撮れればいい」と割り切れる人に向きます。

標準

標準の撮影は普通にきれいに撮れる

標準の撮影は普通にきれいに撮れる

ズーム

2倍ズーム

ズームは1.5倍、2倍が標準でどちらも程々にきれいだ。手動で拡大すると最大8倍までいけるが、3〜5倍程度が画質的におすすめ

ポートレート

ポートレートは充分きれいにボケている

ポートレートは充分きれいにボケている

動画

動画は最高でもフルHDまで。拡大するとかなり荒れるが画質はいい

まとめ:高機能を求めず、最低限で充分なら価格面でもおすすめ

AQUOS wish5は、3万円台前半と非常に手ごろな価格です。キャリアによっては値引きで1万円台で購入できます。カメラやゲームを割り切れるなら十分におすすめできます。特に、初心者でも安心して使える機能が盛りだくさんなのは、他のモデルに比べてとても優れているポイントです。

構成・文
戸田 覚
編集
アプリオ編集部
EDITED BY
MATSUBA