2024年11月7日に発売されたシャープのAndroidスマートフォン「AQUOS sense9」をレビューします。AQUOS senseシリーズは、スタンダードなモデルとして年齢層を問わず人気で、今回はその最新機種であるAQUOS sense9の魅力や気になる点について紹介します。
コンパクト&軽量で使いやすい本体

今回レビューするAQUOS sense9
6.1インチディスプレイを搭載する手ごろなサイズで、特徴的なカメラのデザインが目を引きます。本体カラーは、全部で6色ありますが今回はWhiteをレビューします。名前はWhiteですが、色合いとしてはシルバーとなります。なお、展開しているカラーはキャリア等によって異なります。

シンプルなデザインだが、カメラのデザインが目を引く
価格はキャリアによって異なりますが、シャープ公式ストアのSIMフリーモデルが6万940円(128GB)または6万7980円(256GB)と、まさにスタンダードモデルのそれです。
AQUOS sense9は、6.1インチのちょうどいい画面サイズで本体もなかなかコンパクト。サイズをiPhone 16 Proと比べてみましょう。
AQUOS sense9 | iPhone 16 Pro | |
---|---|---|
画面サイズ | 6.1インチ | 6.3インチ |
本体サイズ | 約149mm✕73mm✕8.9mm | 約149.6mm✕71.5mm✕8.25mm |
重さ | 約166g | 約199g |
iPhone 16 Proのほうが画面サイズが少し大きいですが、サイズとしては似ています。iPhone 16 Proは圧倒的に額縁が細く、画面サイズの割にコンパクトなので、外観は同じくらいのサイズに見えるわけです。

iPhone 16 Pro(左)と比較しても、本体サイズはあまり変わらない
圧倒的な軽さが素晴らしい

166gと軽量なAQUOS sense9
AQUOS sense9の特徴はとにかく軽いことです。カタログ値で166gと軽量で、手に持って操作していても負担が少ないのです。ポケットに入れても、ズシッと沈むことがないので服のシルエットが乱れることも少ないでしょう。

iPhone 16 Proはかなりヘビーだ(ガラスフィルムを貼っているのでより重くなっている)
iPhone 16 Proは、サイズこそ近いものの199gとヘビー級です。AQUOS sense9との差は30gほどですが、手にしてみるとかなり違いがあります。
スマホは長時間手で持ち続けて動画やWebを見ることも多いので、より軽いモデルのほうが当然使いやすいわけです。
本体は使いやすいが、イヤホンジャックがないのが残念

電源ボタンと指紋センサーは一体式
AQUOS sense9を手にしてみると、さまざまな使い勝手の良さを備えた機種であることがわかります。
防水・防塵に加え、アルコール除菌シートで拭いたりハンドソープで洗ったりもできます。もちろん、おサイフケータイも搭載します。指紋センサーは本体の横部分に搭載しており、電源ボタンと一体式になっています。

SIMトレイはツメを引っかけて取り出せる
SIMトレイは、ピンがなくても爪を引っかけるだけで取り出せます。海外旅行の際にSIMを入れ替えるときなどにとても便利です。
なお、nanoSIM+eSIMのデュアルSIM構成で、microSDカードも利用できます。

イヤホンジャックがないのが残念だ
ひとつ残念なのが、イヤホンジャックを搭載していないこと。有線のイヤホンやヘッドフォンを使いたい人は少なからずいるはずです。
ディスプレイは明るく、独自機能も使いやすい
ディスプレイは、シャープ製のPro IGZO OLEDを採用します。ピーク時2000nitと明るさは十分で、明るい屋外で使ってみても大満足でした。文字も読みやすいくっきりとした表示です。
使いやすい画面サイズと、軽さ・持ちやすさ、そして画質とバランスが良いのが最大の特徴で、人気の理由と言えるでしょう。さらに大画面のモデルが欲しいなら「AQUOS R9 pro」を選ぶ手もあります。

AQUOSトリックのメニューはイラストでわかりやすい

アプリごとの細かい設定も可能

インテリジェントチャージの詳しい説明
AQUOSシリーズは、「AQUOSトリック」メニューで独自機能をまとめて利用できます。イラストを多用した説明はスマホのメニューでは圧倒的なわかりやすさで、もちろんここから各種設定が可能です。
独自のインテリジェントチャージもAQUOSトリックから設定可能です。3年後でもバッテリーの容量を90%確保するため、バッテリー交換が不要になるでしょう。バッテリー容量は一般的な5000mAhですが、省電力機能で2日間使えるとしています。
性能も妥当なところだ

ベンチマークのスコアは程々といったところ
SoCはSnapdragon 7s Gen2です。Snapdragon 7 Gen2に比べるとやや性能が劣りますが、普通に使うには十分でしょう。価格を考えれば妥当です。ブラウザや動画視聴、軽めのゲームなら問題なく利用できます。ただし、ヘビーなゲームを楽しみたい人には、物足りない可能性が高いので留意してください。
メモリーは6GBと8GBのモデルがあり、仮想メモリを6GB利用できます。ストレージは128GBと256GB。組み合わせは6GB+128GB、または8GB+256GBです。
カメラは広角と超広角の2つで画質も悪くない
カメラは、広角のメインカメラと超広角カメラの2つになります。どちらも5030万画素と十分な画質です。撮影メニューは、0.6倍、1倍、2倍の撮影が可能で、望遠は最大8倍でデジタルズームになります。
今回は、iPhone 16 Proと比較してみましたが、画質は十分でした。カメラに特別なこだわりがないなら満足できるはずです。
標準

標準カメラの写真はどちらも美しく満足できます。AQUOS sense9のほうがやや明るく鮮やかですが、派手すぎると感じる人もいるはずで、ここは好みの問題といえるでしょう。
超広角

超広角を比較してみました。AQUOS sense9のほうがiPhone 16 Proよりもやや広い範囲を撮影できています。
望遠

iPhone 16 Proは3倍、AQUOS sense9は2倍の標準の望遠を比較してみました。拡大するとiPhone 16 Proのほうがやはりくっきりとしています。
ポートレート

ポートレートを比較してみました。どちらも最大限にぼかして検証してみたところ、iPhoneのほうが自然な写りになりました。もちろん、AQUOS sense9もぼかし具合を抑えれば自然な感じで撮影ができます。
マクロ

花に近寄ってマクロ撮影をしてみました。周囲のボケかたの違いは好みの分かれるところ。一見してAQUOS sense9がきれいですが、自然なのはiPhone 16 Proのほうでした。
まとめ:価格と性能のバランスが抜群で文句なし
AQUOS sense9は価格と性能のバランスが良く、操作もわかりやすい万人におすすめの機種です。コスパ重視でスマホにさほどこだわらない人が選ぶなら、最有力候補と言えるでしょう。多くのキャリアやMVNO、SIMフリーモデルが選べるので、多くの人が買いやすいのが魅力です。
実際に使ってみると、この軽さと手ごろなサイズが実は最大の特徴だと感じるはず。とても軽快に使い続けられます。注意したいのは、ヘビーなゲームのプレイには向かないことくらいです。
AQUOS sense9のレビューをYouTubeでも公開しています。ぜひ参考にしてみてください。