スマホで設定した目覚ましのアラームで起床し、同時に天気アプリでその日の天候を確認――。朝の支度にスマホが欠かせない人は少なくないはず。特に天気(予報)アプリは、天気次第で出かける時間を変えたり、気温によって服装を決めたりと、テレビのお天気コーナーを待たずとも確認できる心強い存在です。
プッシュ通知で自動的に天気を配信してくれるものから、ユーザー投稿による空模様を共有できるものまで様々な天気アプリがリリースされていますが、今回のアプリ比較では、定番の「Yahoo!天気」「LINE 天気」「ウェザーニュースタッチ」をピックアップし、見やすさや情報量、ウィジェットなどの違いを比較していきます。
「LINE天気」は2017年10月13日にサービスを終了しました。LINEアプリ内では天気情報を引き続き配信しています。
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基本となる天気画面の見やすさを比較
まずは、アプリを立ち上げて最初に確認するアプリの「顔」ともいうべき、当日の天気画面を比較していきます。
Yahoo!天気
当日の天気、翌日の天気、週間天気予報が一目で把握できるようになっています。
警報・注意報が発生している場合は、「警報・注意報」をタップすると確認することができます。
LINE 天気
LINEのオリジナルキャラと一緒に、その日の天気、翌日の天気、週間天気予報が一覧できるUIです。
3時間ごとの天気もタップひとつで表示してくれます。
ウェザーニュースタッチ
ウェザーニュースタッチでは、ユーザー投稿による周辺の空の写真が最初に表示されます。
天気予報は画面左上にあるウェザーニュースタッチのアイコンボタンをタップし、「天気予報ch」をタップすると住んでいる地域などの天気を確認できます。
左下の吹き出しになっている[解説]マークをタップすると、その日の天気に関するトピックも読めます。
画面下部の[+]ボタン([My設定])からは、住んでいる地域の天気予報をホーム画面に設定でき、アプリ起動時にすぐ天気を確認することも可能です。
考察
「Yahoo!天気」は見やすくオーソドックスな天気予報となっており、「LINE 天気」もシンプル表示ですが天気によって表情を変えるLINEキャラがかわいらしく予報を演出します。ウェザーニュースタッチは、その日の天気トピックなど比較的リッチな情報も同時にチェックできます。
いずれも大きな差はありませんが、一口で言えば、Yahoo!天気は「見やすい」、LINE 天気は「かわいい」、ウェザーニュースは「テレビ番組のお天気コーナーを見ている感覚」といった印象です。
時間帯別の天気情報を比較
今日は折り畳み傘を念のために持っていくのか、服装は厚着あるいは薄着にコートを羽織るのかなど、天気アプリを参考に判断している人もいることでしょう。
空模様や気温は時間帯によって変わっていくもの。ここでは、こうした細かな判断に有用な時間帯別の天気情報の充実度をアプリごとに比較していきます。
Yahoo!天気
先ほど紹介した基本画面に加え、1時間ごとの降水確率を表示してくれます。
その日の詳細な天気の移り変わりや気温の変化、湿度や風向まで詳しく表示され、必要な情報がすべてコンパクトにまとめられているといえます。
LINE 天気
「3時間ごと」をタップし、その日と翌日の3時間ごとの天気と温度、降水量、湿度、風向きと風の強さを表示してくれます。
シンプルながら詳細な情報が、1画面にまとめられていている印象です。
ウェザーニュースタッチ
その日の3時間ごとの天気はもちろん、1時間ごとの天気も表示でき、有料会員に登録すれば「SuperZoom」機能で10分ごとの天気まで確認可能です。
天気情報を右にスライドすると、翌日の3時間ごと、1時間ごとの天気も確認ができます。
考察
時間帯別の天気は、表示される時間帯や気象情報の細かさに違いがあったことと思います。
詳細な情報がそれほど必要でなければ、Yahoo!天気でさっと確認して足りそうです。少し空模様が不安定かもしれないと感じたら、LINE 天気で細かく3時間ごとの天気まで確認しておけると安心です。
1時間ごと、さらに10分ごとの天気まで確認可能なウェザーニュースタッチは、ツーリングや旅行といった天候により大きく左右されるシチュエーションで活躍してくれるでしょう。
災害情報のサポート状況を比較
天気アプリでは台風や地震といった災害情報も確認でき、これらをプッシュ通知などで知らせてくれる機能も備えます。各アプリの災害情報のサポート状況について比較していきます。
Yahoo!天気
画面左上のメニューボタンから[天気・防災情報]をタップすると、ブラウザ感覚で災害情報を確認することができます。
各種警報・注意報のほか、大雨や台風、落雷など細かな災害情報をチェック可能です。
地震情報のトップ画面では、震源地付近の最新情報を詳しく確認することができます。
上部にある[エリア選択]から、情報を取得したい地域を選ぶこともできます。
LINE 天気
LINE 天気では災害情報をチェックする機能は備わっていないものの、4種類の災害情報(地震・津波・洪水・火山の噴火警報)のプッシュ通知でのお知らせ設定が可能です。
右上の歯車マークから、[災害情報の通知]および必要な災害情報をオンにするだけで、簡単に設定することができます。
このほか、天気の通知や雨の通知も合わせて設定しておくと、雨降り予報などがプッシュで通知されるので便利です。
ウェザーニュースタッチ
画面左上にあるウェザーニュースタッチのアイコンをタップし、下にスクロールしていくと、「いざという時」という項目から確認したい災害情報を選択することができます。
「減災ch」ではユーザー投稿によって、各地域で発生した災害情報の傾向を確認できます。
[通知サービスに登録]をタップすると、自分のいる現在地から周囲5kmまでの災害情報をプッシュ通知で受け取ることも可能です。
このほか、熱中症や桜の見所、花粉といった季節の情報もプッシュ通知で受け取ることができます。様々な気象情報を自分のライフスタイルに合わせてカスタマイズし、通知設定をすることのできる「マイソリューション」も利用可能です。
考察
LINE 天気の災害情報はプッシュ通知のみですが、いざという時のために設定しておくとよいでしょう。Yahoo!天気やウェザーニュースタッチは、災害情報をしっかり確認することができます。
災害情報の豊富さとプッシュ通知機能も合わせると、ここではウェザーニュースタッチに軍配が上がります。
ウィジェットの充実度を比較
天気アプリといえば、ホーム画面からパッと情報をチェックできる「ウィジェット」の存在も忘れてはいけないポイントです。
Yahoo!天気
ウィジェットは、1×1、2×1、4×1、5×2の4サイズが用意されています。1×1ウィジェットには、当該エリアの当日の天気・気温(現在/最高/最低)・降水確率が小さく表示されます。
2×1のウィジェットでは今日明日の2日分の情報量となり、4×1では4日分となります。5×2のウィジェットは、雨雲ズームレーダーと、当日3時間ごとの詳しい天候予測の下部に4日分の予報が付加された表示の2種類が選択できます。
さっと天気を確認するには必要十分とはいえ、ウィジェットをタップするとアプリが起動し、より詳しい情報を取得できます。ウィジェットのデザインは11種類で、いずれもスタンダードなものですが、壁紙に溶け込む透過デザインなどもあり、好みに合わせて選択できます。
LINE 天気
LINE 天気のウィジェットは、4×1および4×2の2種類。デザインはデフォルトのものだけです。
ウィジェットに表示されるのは、当該エリアの当日の天気、気温(現在/最高/最低)のみですが、LINEキャラのイラストで楽しく直感的に天気をチェックできます。
SNS感覚で使えるウェザーニュースタッチ
残念ながら、ウェザーニュースタッチにはウィジェット機能が備わっていません(一部、プリインストールの天気アプリのウィジェットで、ウェザーニュースの情報を利用しているものは存在します)。
ウィジェットは必須、というユーザーにとってはそれだけで選択肢から外れてしまうかもしれませんが、一方で空模様などの情報をSNS感覚で共有することができる点が、他の2アプリにはない特徴となっています。
デフォルト設定時にアプリを起動した際に表示される空模様は、すべてユーザー投稿によるものです。カメラマークをタップすることでカメラが起動し、天気のリポートと一緒に投稿がおこなえます。
右上にあるタマゴ型のボタンをタップすると、マイページが表示されます。マイページでは、友達(ソラトモ)になったユーザーに天気に関する質問を送ったり、天気にまつわるクイズが出題されたりするミッションに参加して遊ぶことができます。
空模様やお天気リポートを投稿したりミッションに参加したりすると“ソラバッチ”を獲得できるので、リポーター感覚、あるいはゲーム感覚で楽しめる普通の天気アプリにはない使い方が提案されています。
まとめ
Yahoo!天気は、自分が住んでいる地域の天気をさっと確認でき、メニュー画面によくみる情報を追加し、ユーザー自身で便利にカスタマイズする機能ももつ定番系アプリといった印象です。ウィジェットも一番充実しています。
またLINE 天気は、天気情報をLINEキャラクターで楽しく演出しつつ、プッシュ通知でのお知らせ機能を合わせて活用することにより、見た目重視ながらも必要十分な天気情報を得られるアプリになっています。
ウェザーニュースタッチでは、メニューに並ぶ「ch」マークから見たいチャンネルを選択し情報をチェックするスタイルとなるため、情報に辿り着くまでの手数が他の2アプリよりかかります。一方で、情報量の多さは群を抜いているといえます。ユーザー投稿による天気リポートなどのSNS機能をはじめ、お天気クイズといった遊び心も十分です。
いずれのアプリも実用的で、不便な思いをすることは基本的にありません。そのためアプリの優劣というより、上記の特徴を踏まえつつ、求める利用スタイルや情報量、デザインの好みで選択するのがよいといえそうです。