スマホを買って多くの人がぶつかる壁は、設定などが複雑で何をすればよいのか分からないという悩み。容量が少なくて困っている、動作が重くなってきた、Wi-Fiのオンオフとかバックライト・音量・着信音の調整ってどうすればよいのか、簡単に実行する方法はないのかーー。そんな方々に、「A Super Box」というアプリをもとに、スマホやタブレットの管理方法を解説する。
A Super Boxとは
A Super Boxは、簡単に言うと、端末の管理や設定を簡単に実行できるアプリだ。
将来的には、各メーカーのスマホに便利な管理・設定アプリがプリインストールされることになるだろう。しかしながら、現状ではそれぞれの項目をアプリごとに呼び出す必要があり、全体を認識したうえで各アプリを使いこなしていくまでに時間がかかる。
全体像を理解していないと難しく感じるのは、どの分野でも同じことだろう。一つひとつの動作が単純でも、断片的な理解では使いこなすまでに時間がかかってしまう。
A Super Boxは、断片的な理解をサポートし、目的に合った実行までをガイドしてくれる。
ただ、このアプリには「アクセス許可」の面で気になる項目があるのも否定できない。「tSpyChecker」を使ったところ、「悪意のあるアプリケーションの場合に危険です」と出ている。端末の細部まで管理するには必要なのかもしれないが、不安な人は利用するのをやめたほうがよい。
この解説記事では、A Super Boxのトップ画面にある項目に沿って書くので、必要な部分だけピックアップして参考にしていただければと思う。
メモリ/CPU
空きメモリを確保する
「メモリ/CPU」をタップすると、メモリ(容量)とCPUの使用状況をリアルタイムで知ることができる。端末本体とSDカードのメモリと余っているメモリも確認可能。
「空きメモリ確保」と表記してあるボタンを押すと、メモリ内で利用していない部分を探して空き容量を確保できる。
これにより、動作が軽快になる可能性がある。
端末情報を確認する
「More」と表記してあるボタンを押すと、端末情報を確認できる。
端末情報は、Androidのバージョンやステータスなどを確認できる。
「ソフトウェアの更新」という項目では、アップデートの確認と更新ができる。
ドコモやau、ソフトバンクなどから、所有している端末のアップデート情報があったら、ここをチェックしよう。
電池情報
どのくらいバッテリーが持つか確認する
文字通り、電池の残量が分かる項目だ。
連続通話可能な時間や連続音楽再生可能な時間が分かるのは便利。
バッテリーが熱くなっていないか、華氏と摂氏で表記してある。
インストーラー
apkファイルをインストールする
Androidのアプリはapkというデータファイルで作られている。この項目は、apkファイルをインストールする場合に使う。
アプリをSDカードにバックアップした場合はapkファイルとして保存されるので、再びインストールする場合も、この項目を使い、インストールする。
方法は簡単で、「インストーラー」という項目をタップすれば、オートで内部のapkファイルを読み込んで出力するので、インストールしたいアプリをタップして選び、インストールというボタンを押せばよい。
アプリ削除
すべてのアプリをバックアップする
「アプリ削除」という項目をタップすると、端末にインストールしてあるアプリを読み込んで出力する。
右上にある「全バックアップ」というボタンを押せば、すべてのアプリをバックアップできる。
保存先は、SDカード内の「apps_backup」というフォルダ。
バックアップしておけば、アプリを削除しても、「インストーラー」という項目からいつでも再インストールできる。
選択したアプリをバックアップする
「アプリ削除」では、それぞれのアプリをタップすると、写真のようにチェックボックスに印をつけることができる。
チェックボックスに印をつけると、右上に「選択アプリをバックアップ」というボタンが表示される。
このボタンをタップすれば、選択したアプリのバックアップが可能になる。
個別にアプリをバックアップしたい場合は、この方法を選ぼう。
選択したアプリをアンインストールする
「選択したアプリをバックアップする」のと同じ要領で、選択したアプリのアンインストールもできる。
同じようにアプリを選択し、右上の「アンインストール」というボタンを押す。
すると、アンインストールをするのかを問う確認画面が出力されるので、「OK」を選べば完了。
App2SD
本体のデータを外部SDカードに移動させる
※この動作には、Android2.2以降のバージョンが必要です
「App2SD」という項目をタップすると、端末内にあるアプリを読み込み、SDカードにデータを移動できるアプリを表示する。
アプリが出力されたら、SDカードに移動したいアプリを選択し、「Move」ボタンを押せばよい。
すると、アプリの詳細画面に移動する。そこで、「外部SDカードに移動」を押せば完了だ。
アプリ詳細画面は「アンインストール」「データ消去」「SDカード・本体移動」「キャッシュ消去」ができる。
「App2SD」で出力するアプリは、容量順と名前順で並び替え可能。
外部SDカード内のデータを本体に移動させる
上で説明した内容とは反対に、外部SDカード内のデータを端末に戻すこともできる。
要領は同じで、データを移したいアプリをタップする。そうすると、チェックボックスが写真のようにつく。
選択を終えたら、上にある「更新ボタン」を押す。
すると、アプリの詳細画面に移るので、「本体に移動」をタップすればよい。データの移動が完了する。
SDカードに移せないアプリを確認する
「移動不可」という項目では、SDカードに移せないアプリを確認を確認できる。
同じ要領でアプリを選択し、詳細画面に移動すると、「外部SDカードに移動」という項目を選べないのが分かる。
キャッシュ
キャッシュをすべてクリアする
「キャッシュ」をタップすると、インストールしているアプリのキャッシュ蓄積状況を確認できる。
左下にあるボタン「全クリア」を押せば、すべてのキャッシュをクリアできる。
履歴をすべてクリアする
上の写真右下にあるボタン「履歴クリア」をタップすると、上に「全クリア」というボタンが表示されている画面に移る。
ここで全クリアを押せば、並んでいるアプリに出力されている項目の履歴を削除することになる。
選択したアプリの履歴をクリアする
上と同じ「履歴クリア」の画面で、アプリの項目をタップすると、横にあるチェックボックスを外すことができる。
すると、上の「全クリア」という表示が「選択項目のクリア」に変わる。
あとは同じ要領で履歴を消したいアプリを選び、「選択項目のクリア」ボタンを押すと、選んだアプリの履歴を削除することができる。
タスクキラー
選択したアプリを終了させる
「タスクキラー」をタップすると、起動しているアプリを終了させることができる。
しかし、タスクを突然切るのは不具合が生じる可能性があるので、あまりよい方法ではない。
例えばフリーズしたので終了させたい場合など、個別に終了させるのがよいだろう。
その場合は、終了させたいアプリを選ぶと、左下のボタンが「選択アプリ終了」と表示されるので、ここを押せば選択したアプリを終了させることができる。
すべてのアプリを終了させる
どうしてもアプリを終了させたい、すべてのアプリを終了させたいという場合は、アプリを選択せず、左下のボタン「全アプリ終了」を押せばよい。メモリの空き容量が増える。
サービス
ダウンロードしたアプリを確認する
上の画面右下の「サービス」をタップすると、システムメモリの使用状況を確認できる画面に移る。
「ダウンロード」では、端末にダウンロードしたアプリを確認できる。
アプリをタップすれば詳細画面に移る。詳細画面ではアプリの「強制停止」、アプリの「アンインストール」、「データを削除」、「データを外部SDカードに移動」「キャッシュを消去」などの実行を選択できる。
「全て」という項目
「サービス」のなかにある項目「全て」は、ホーム画面などで一覧として表示されるアプリ以外のアプリを確認できる。
この項目は触らないほうがよい。よく分からずにアプリを止めてしまうと不具合が生じる可能性があるので、やめておこう。
外部SDカードにあるアプリを確認する
SDカードにデータが移してあるアプリにはチェックボックスに印がついており、データを移動できるが本体に保存してある場合はチェックボックスに印がない。
SDカードにどのようなデータを移しているのか否かを確認するうえで役に立つ。
アプリをタップすれば、アプリの詳細画面に移動する。
実行中のアプリを確認する
「実行中」という項目では、文字通り端末で動いているアプリが一覧として出力される。
アプリをタップすると、アプリの「停止」と「レポート」というボタンを選べる。
「停止」を選ぶと、アプリは動作を停止する。「レポート」を選ぶと、「フィードバックを報告」という画面に移る。
文字の入力欄があり、「送信」ボタンを押せば、アプリの開発者に不具合などを報告できる。
設定
Wi-Fiのオンオフ~機内モード
「設定」では、基本的な機能のオンオフなどができる。
「Wi-Fiホットスポット」は、Wi-Fiテザリングが可能で設定済みであれば、タップするだけでWi-Fiテザリングを有効にできる。
ちなみに、テザリングとは、スマホやタブレットの通信回線を使って他のネット接続を可能にすること。
例えば、ノートパソコンでネットにつなぎたいけれど回線がないという時に、端末が無線LANのような役割をする。ただ、回線は端末の3Gなどになるので、使いすぎなどに要注意だ。
「モバイルデータ通信」は、ネットワークモードの切り替え(自動 or 3Gのみ or GSMのみ)やアクセスポイントの設定(Docomoならmopera Uもしくはspモード)などができる。よく分からない場合は、触らないほうが吉。
「自動同期」は、タップすると表示される「アカウントを管理」にあるアカウントのデータ内容をPC版でも同じ内容になるよう自動更新すること。ここでは、自動同期のオンオフを決めることができる。
「アカウント追加」をタップすれば、自動同期に対応している様々なアプリを選択できる。
「GPSレシーバ」では、端末の「位置情報とセキュリティ」を設定できる。ワイヤレスネットワーク(Wi-Fiまたは3G回線)での位置の特定、「GPS機能を利用」、「画面ロック設定」などを設定できる。
バックライト消灯~自動画面回転
「機内モード」をタップすると、ワイヤレスとネットワークの設定画面に移る。
機内モードは、ワイヤレス接続をすべて無効にする設定。そのほかここでは端末によって異なるが、Wi-Fi設定やBluetooth設定、テザリング、VPN設定、モバイルネットワーク設定などができる。
「バックライト消灯」をタップすれば、消灯までの時間を設定できる。15秒、30秒、1分、2分、10分、消灯なしから選べる。
サウンドと音量は0~100%の間で調整可能。
「着信音」は音とバイブの有無を選べ、項目をタップすると、サウンドの設定画面に移る。「サウンド」ではマナーモードの設定やメディアの再生音量、通知着信音、タッチ操作音などの設定が可能。もちろん、設定できる項目は端末ごとに異なる。
「音量調節」では、「着信音量」「通知音量」「メディア音量」「アラーム音量」「電話音量」「システム音量」をそれぞれ7段階で設定できる。
「自動画面回転」の項目をタップすれば、画面表示の設定画面に移る。こちらも端末によって項目は異なるが、画面の明るさやスクリーンタイムアウト、キーバックライト設定などを調整できる。
ファイル管理
ファイルを確認する
「ファイル管理」では、端末とSDカードにあるファイルを確認できる。
ファイル内にあるデータを開いたり、名前を変更したり、削除することができる。
ファイル管理に関しては他の専用アプリのほうが利便性が高いかもしれないが、一通りのタスクは実行はできる。
フォルダを追加する
フォルダは、ファイルを開いて画面下部にあるボタン「フォルダの追加」を押せば追加できる。
ボタンをタップすると、写真のようにフォルダ名を記入できる。「OK」を押せばフォルダ作成完了。
ファイル内のデータを共有する
写真などのデータを共有したい場合は、該当するデータを長押しする。
そうすると、写真のようにコマンドが表示されるので、「送る…」を選ぶ。
その後、「操作を選択」と表示されるので、共有で使うアプリを選択する。
その後は、普通の共有設定と同様にアプリごとの操作となる。
apkファイルを確認する
「ファイル管理」の画面下のボタン「自動スキャン」を押すと、端末とSDカード内のapkファイル、音楽ファイル、動画、画像を読み込み、一覧として出力する。
下部の4つのボタンで左から「apkファイル」、「音楽ファイル」、「動画」、「画像」の順に分類されている。
apkファイルでは、apkファイルを選んでタップすると、「インストール」を選択できる。
apkファイルのインストールは、ここからも可能だ。
音楽を確認する
音楽ファイルでは、ファイルをタップすると「アプリを選択」という項目が出る。つまり、ここから他のアプリで再生可能だ。
音楽ファイルを長押しすると、「削除」と「送る」を選択できるようになる。「送る」で共有する場合は、他のアプリを立ち上げることになる。
動画を確認する
動画ファイルも音楽ファイル同様、ファイルをタップすると動画プレイヤーなど他のアプリで動画を閲覧できる。
また、動画ファイルを長押しすると、同様に「削除」と「送る」(共有)を選択できるようになる。
画像を確認する
画像ファイルでも、ファイルをタップすると画像を確認できる。
画像ファイル長押しで、データの「削除」と「送る」(共有)が可能だ。
セーフガード
権限の高低別にアプリを分類する
「セーフガード」では、左上にあるボタン「検索」を押すと、インストールしたアプリを読み込み、個人情報などにアクセスするという基準から高中低に分けて分類する。
アプリをタップすると、「アンインストール・詳細」「開く」「信頼リストに追加」という3つの項目が表示される。
「アンインストール・詳細」はアプリの詳細画面を表示する。ここでは、セキュリティ設定の項目を確認することができる。
信頼リストに追加する
「信頼リストに追加」は、信頼できるアプリをチェックし、忘れないように保存しておく機能。一覧として表示される。
アプリが多くなった時に、「このアプリってどういう位置づけだったかな」と忘れた時などに一覧にあれば、安心だと判断したのを思い出すことができる。
信頼リスト一覧は、「セーフガード」の画面でメニューボタンを押せば項目が出てくる。