Appleから待望の忘れ物防止タグ「AirTag」が発売されました。カバンやキーホルダーなどに取りつけておけば、失くしたときに「探す」アプリで探し出すことができます。また、万が一盗まれてしまった際にも見つけられる可能性があります。
今回はAirTagの特徴と、使い方を解説します。AirTagの本体価格は1個入りが3800円(税込)、4個入りが1万2800円(税込)です。なお、無料で刻印の追加もできますが、通常より納期が長くなるので注意してください。
AirTag本体はコンパクトで邪魔にならない
AirTagが登場する以前から、忘れ物防止タグは色々な製品が販売されていました。それらと比べてもサイズ・質感ともに素晴らしい完成度なのは、さすがにアップル製らしいところです。
表面
裏面
本体はつやのある白色で、ちょっと大きな碁石のような外観となっています。裏側は金属でアップルマークの付いた刻印が素敵です。
直径は3センチ程度で思ったよりコンパクトだ
重量も11グラムとかなり軽く、財布などに入れておくと存在感がないほどだ
サイズは、直径31.9ミリの円形で、厚さは8ミリ。数値を見ると大きく感じるかもしれませんが、実物はなかなかコンパクトです。キーホルダーなどに付けても邪魔になることはありませんし、11グラムと軽いので財布などに入れておいても気にならないでしょう。
電池はコイン型(CR2032)で交換にも対応します。バッテリーは約1年持ち、耐水性もあるので安心して持ち歩けます。
取り付けには専用のアクセサリーが必要
AirTagは、単体では単なる円形のパーツのような見た目です。穴さえ空いていないので、そのままではカバンなどに取りつけることができません。そこで、AirTag専用のアクセサリーが販売されています。
「AirTagループ」は3800円(税込)
「AirTag レザーループ」は、5500円(税込)。取り付けは円形のボタンを外しておこなう
「AirTagレザーキーリング」は4500円
Apple純正のアクセサリーは、安価な「AirTagループ」でも3800円(税込)。「AirTag レザーループ」は5500円(税込)と安くありません。また、キーホルダーに向く「AirTagレザーキーリング」は4500円(税込)です。エルメスからはさらに高価で、美しいレザーを使ったバッグチャームなどが販売されています。
ベルキン製のAirTagホルダーは1580円(税込)とお手ごろ
一方でベルキンからは、手ごろな価格(税込1580円)のキーホルダーなども登場しています。これから、様々なメーカーから手ごろな価格のアイテムが出てくるでしょう。
AirTagのiPhoneへの登録は簡単
AirTagを使うのは難しくありません。
本体に付いているビニールを外したら、電池を絶縁しているフィルム引き抜いてiPhoneに近づけます。すると機器の認識メニューが表示されるので、[接続]をタップします。後は画面の指示に従って作業するだけです。初めてでも、2〜3分で登録できるでしょう。
AirTagをiPhoneに近づけると認識する
AirTagの名前を付ける。リストから選択してもよいし、自分で新しい名前を付けてもいい
画面に従って続けていく
[完了]をタップすると登録終了だ
「探す」アプリでAirTagを探す
それでは、見失ったカバンや鍵などを探してみましょう。
「探す」アプリの「持ち物を探す」タブで、地図上にAirTagのある場所が表示される
まず、AirTagの位置情報を確認する方法は、「探す」アプリを起動して「持ち物を探す」タブを開くだけです。自分の近くにあれば問題なく表示されます。
また、どこかに落としたり忘れたりして自分と離れた位置にあり、かつ場所がわからないときでもAirTagの位置を確認することができます。これは、他ユーザーのiPhoneやiPad、MacのBluetooth接続を利用して位置を検出しているためです。もちろん、最後にBluetoothと接続した位置になるので実際にそこにあるとは限りませんが、人通りの多い都市部なら位置情報の正確性はかなり高いでしょう。
自分が置き忘れた場合には、立ち寄った場所のどこかが表示されるので問題なく見つかるはずです。逆に自分が立ち寄っていない場所が表示されていたら、落とし物として届けられているか盗難の可能性が高くなります。
近くにあるときは「探す」モードで見つける
近くにAirTagがあると思われたら、「探す」モードに切り替えて探していきましょう。あると思われる場所の近くを歩き回ると、AirTagからの電波を取得してくれます。一度取得できたら方向と距離を示してくれるので、すぐに見つけることができるでしょう。もちろん、AirTagから音を鳴らすこともできます。
ただし、方向と距離を示してくれる「正確な場所を見つける」機能は、超広帯域テクノロジーを利用しており、iPhone 11シリーズとiPhone 12シリーズで利用可能な機能です。
近くにあると思ったら[探す]をタップする
iPhoneを手にして歩き回ると正確な場所と方向を知らせてくれる(iPhone 11シリーズとiPhone 12シリーズのみ)
どこかで失くしてしまったら「紛失モード」で見つけてもらう
鍵やカバンをなくしたことがわかったら、「探す」アプリで「紛失モード」に切り替えます。このモードでは、電話番号を見つけた相手に教えて連絡をもらうことが可能になります。iPhoneはもちろん、AndroidスマートフォンでもNFC搭載モデルなら、AirTagにタッチするだけで情報が表示されるので、連絡をしてもらうことができるでしょう。
AirTagはセキュリティへの配慮もされており、他のiPhoneユーザーのBluetoothを利用してもプライベートな情報は一切やりとりされません。また、紛失モードを使うかどうかもユーザーが判断できます。単に失くしたのではなく盗難の可能性を感じたら、相手に電話番号を伝えなくてもいいわけです。
確実に物を失くした場合は、紛失モードに切り替えられる
拾った人に電話番号を伝えて連絡してもらうことも可能
NFCを搭載しているAndroidスマートフォンでAirTagにタッチすると、こんな情報が表示される
構成・文:戸田覚
編集:アプリオ編集部