Appleは2021年10月5日、AirPodsシリーズおよび対応するBeats製品に新たなファームウェアのバージョンをリリースしました。新バージョンへのアップデートによって、AirPods Proユーザーは目の前で話している人の声が聞き取りやすくなる「会話を強調」モードが利用できるようになりました。
「会話を強調」モードは軽度の難聴を持つ人のためのアクセシビリティ機能
AirPods Proの「会話を強調」モードは、前方の音を優先して拾ってくれるため、軽度の難聴を持つ人が会話をするときなどに有用なアクセシビリティ機能です。

WWDC 2021での発表によると、コンピュテーショナルオーディオとAirPods Proのビームフォーミングマイクロフォンを応用して、マイクの前方への指向性を可能にしているとのことです。
なお、「会話を強調」モードを利用するためには、以下の条件を満たしている必要があります。
- AirPods Proのバージョンが「4A400」になっている
- 「設定」アプリで「会話を強調」をオンに設定している
「会話を強調」モードの設定方法・使い方
AirPods Proのバージョンを確認する
まずはAirPods Proのバージョンを確認しましょう。



AirPods Proのバージョンは、「設定」アプリで確認します。
「設定」アプリの[Bluetooth]を開き、接続しているAirPods Proの[i]ボタンをタップしてください。AirPods Proの各情報が表示されている画面で、現在のバージョンが確認できます。
AirPodsのバージョンは、iPhoneとBluetoothで接続されているときに自動でアップデートされる仕様になっており、ユーザーが手動でアップデートすることはできません。バージョンが「4A400」になっていなかった場合は、iPhoneと接続した状態でしばらく待ってみましょう。
「会話を強調」をオンにする
AirPods Proのバージョンが「4A400」であることを確認したら、「会話を強調」モードをオンに設定します。



「設定」アプリの[アクセシビリティ]→[AirPods]→[オーディオアクセシビリティ設定]と進みます。


続いて、[ヘッドフォン調整]を開き、「ヘッドフォン調整」をオンにしてください。「ヘッドフォン調整」をオンにすると、複数の設定項目が画面下部に現れます。


「ヘッドフォン調整」をオンにした上で、画面を下にスクロールして[外部音取り込みモード]を選択します。この[外部音取り込みモード]のボタンは、AirPods Proを接続した状態でないと表示されないので注意してください。
次の画面で「外部音取り込みモードのカスタム…」をオンにして設定項目を表示させます。画面の下部に「会話を強調」スイッチがあるので、これをオンにすれば設定は完了です。
コントロールセンターでも「会話を強調」モードのオン/オフが設定できます。


コントロールセンターを表示し、耳のマークの「聴覚」ボタンをタップします。するとAirPodsに関する複数の設定項目が現れるので、最下部にある「会話を強調」をタップしてオンにしてください。