アップル、iPhoneのバッテリー交換費用を大幅値下げへ 古いiPhoneへの意図的な性能抑制で謝罪

Image:Alan Levine/Flickr

Appleは2017年12月28日、バッテリーが劣化した古いiPhoneにおいてiOSアップデートにより意図的にパフォーマンスが低下させられていた問題について正式に謝罪し、iPhone 6以降のバッテリー交換費用を値下げすることを発表しました。

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アップルは声明の中で、バッテリーの劣化によってどのような問題が起こるのかについて説明。特にバッテリー残量が低下している際、ピークエネルギーの負荷を処理する能力が落ちるため、状況によってはiPhoneが突然シャットダウン(強制終了)する場合があるとしています。

こうした予期せぬシャットダウンを回避するため、ピーク負荷時の電力管理を向上させるソフトウェアアップデートをiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE、iPhone 7、iPhone 7 Plusに対して導入していたことを公表しました。

劣化したバッテリーを新しいものと交換すればiPhoneのパフォーマンスは正常に戻るものの、これらの対応はすべて「顧客に最高の体験を提供するため」だったとし、ユーザーの信頼を回復するために以下の3点について実施するとしています。

  1. iPhone 6以降のモデルのバッテリー交換費用について、現在79ドルで提供されているものを50ドル値下げして29ドルでおこなう。ただし、この変更は2018年1月から12月までの期間限定
  2. 2018年初頭にiOSのアップデートを配信し、iPhoneユーザーがバッテリー状態をよりわかりやすく把握できる新機能を提供する
  3. パフォーマンス管理方法の改善、バッテリー劣化に伴う予期しないシャットダウンの回避など、ユーザー体験の向上のための施策を今後も実施する

(更新)
日本におけるバッテリー交換サービスの金額(保証対象外の場合)は通常の8800円から5600円減額され、2018年1月より3200円(税別)に変更となりました。ただし、3200 円でバッテリーサービスを受けられるのは、iPhone 1台につき1回限りです。この対応は2018年12月末日まで全世界で継続されます。

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