大きく変わったiOS版「Gmail」、3つの新機能と消えた便利仕様

Googleは2016年11月8日、iOS版「Gmail」の大幅なアップデートの配信を開始しました。

本アップデートによる変更は、一言で表せば「ユーザー体験をAndroid版と統一する」もの。デザインはマテリアルデザイン化され、検索機能やスワイプによる操作などが一部強化されました。ウェブ版のGmailにのみ実装されていた送信取り消し機能がiOS版にも追加された点では、Android版を上回る改善となります(「Inbox by Gmail」アプリには両OSとも実装済み)。

マテリアルデザイン化でAndroid版と統一されたユーザー体験

iOS版Gmail:マテリアルデザイン化

マテリアルデザイン化された

アプリをアップデートすると、UIがマテリアルデザイン化されたことに気が付きます。左上のハンバーガーアイコンから引き出すメニューも、Android版Gmailのそれとほぼ同じ形式を採用しています。

画面右下に配置されているメール新規作成の赤くて丸いボタンや赤くなった画面上部のナビゲーションバー、送信ユーザーの丸型アイコンなど、デザイン全般がAndroid版Gmailと共通化されました。

新機能1:送信取り消し機能

iOS版Gmail:送信取り消し機能

間違って送信してしまったメールの送信自体を取り消したい──そんな時でも新しいiOS版Gmailでは安心。ウェブ版に既に追加されていた送信取り消し機能がiOS版にも追加されました。

Gmailで送信後にメールを取り消せる機能の設定方法

送信ボタンを押してから6秒ほど表示される画面下の[元に戻す]をタップすれば、送信を取り消すことができるようになっています。

新機能2:高速化された検索機能

iOS版Gmail:検索サジェスト

正しそうなキーワードをサジェストしてくれる

新バージョンでは、より素早く目的のメールを探せるようになりました。検索キーワードの一部を入力した時点で検索結果が表示されるインスタント検索や、入力ミス時に正しいと思われる検索キーワードを表示してくれるサジェスト機能が新たに追加。いずれもGoogle検索ではお馴染みの機能です。

新機能3:スワイプでアーカイブ/削除できる機能

iOS版Gmail:スワイプでアーカイブ

アーカイブアイコンが出てくるまでスワイプして指を離せばアーカイブされる

メールの一覧で各メールをスワイプするだけでアーカイブ処理(設定で削除処理に変更可能)を実行できるようになりました。これまではスワイプすると表示される赤いアーカイブボタンをタップする必要がありました。

消えた便利仕様

筆者がアップデート後に気になったのは、これまで愛用してきた便利な機能が使えなくなっていることです。具体的には、受信メールを読む画面において左右にスワイプして前後のメールに移動できる機能が消えてしまっています。

Android版Gmail:スワイプでメール間を移動

Android版Gmailではスワイプ移動が可能

これが新たな仕様なのか、それともGoogle側のミスなのかは分かりません。Android版では利用できる機能であるだけに、今後の復活があるかもしれません(2017年現在、復活しています)。