LINEクリエイターズスタンプ、審査期間が2週間に大幅短縮 アプリ内ショップもリニューアルへ

LINE クリエイターズスタンプ

LINEは、ユーザーによるオリジナルスタンプの販売プラットフォーム「LINE Creators Market」において、同スタンプの販売が開始された2014年5月8日から2015年5月7日までの1年間の販売・利用実績を公開しました。また、今後予定している新サービスや、各種リニューアルの内容も明らかにしました。

売上トップ10クリエイターの平均販売額は1億円超え

2014年5月8日にクリエイターズスタンプの販売・購入を開始以降、約1年間で登録クリエイター数は世界156カ国39万人、販売中のスタンプは10万セットを突破。クリエイターズスタンプ全体の販売総額は約89億4600万円(ダウンロード数を金額に換算して集計)まで拡大しています。

LINE クリエイターズスタンプ

また、スタンプ別の販売状況をみると、販売金額上位10位の平均販売額は5050万円を突破。複数スタンプを販売しているクリエイターも多数おり、クリエイター別で売上上位10位の平均販売額では1億900万円に上っています。

「LINE Creators Management」とは

こうした状況下で、クリエイターズスタンプから誕生したキャラクターがグッズ化・書籍化したり、企業とのコラボレーションをおこなったりする事例も出ていることから、LINEではトップクリエイターのスタンプの商品化支援・ライツマネジメントおこなう「LINE Creators Management」も開始します。

LINE クリエイターズスタンプ

具体的には、クリエイターと企業、ライセンシーなどをつないでスタンプキャラクターを用いたタイアップ企画や商品化のほか、商標出願サポート、海賊版対策などの支援をおこなう予定で、すでにタカラトミーアーツとの提携が決まっており、今後も提携企業の拡大を予定しているとのこと。

所属クリエイターの選定はスタンプの売上や認知度、企業PR・商品化に適したクリエイティブであること、他社とのマネジメント契約がない点などを基に、LINEからクリエイターへ所属の提案をおこなうとしています(すでに11名の所属クリエイターが発表済み)。

スタンプショップのリニューアルなど

一方で、下位に沈んでしまったクリエイターズスタンプは、目立ちにくく売上もなかなか上がらないといった問題が以前より指摘されていました。こうしたことを受け、5月中にLINEアプリ内の「スタンプショップ」のリニューアルが予定されています。

LINE クリエイターズスタンプ

メインページとなる“HOME”では、公式スタンプと並列して人気クリエイターズスタンプが紹介されるほか、カテゴリ別検索機能も追加され、「猫」「うさぎ」「犬」といった動物や男女別のキャラクターなどのカテゴリ別にスタンプを閲覧することができるようになるといいます。

さらに、審査スタッフの大幅拡充や審査体制の改善、システム面の改修などにより、6月中をめどに、従来数カ月かかっていた審査期間が2週間前後に短縮されるとしています。

2015年2月1日申請分のスタンプより収益分配率が削減され、その分を審査期間の大幅短縮に必要な費用に充て、早ければ2月前後に短縮を実現する見込みとしていただけに、ようやく改善がはかられるといった印象です。

スタンプ投稿サイト「LINE Creators」

LINE クリエイターズスタンプ

このほかのクリエイター支援としては、クリエイターが自身のスタンプ(販売開始前のスタンプも可)を投稿し、他ユーザーからの「いいね」によって評価を受けることができるスタンプ投稿サイト「LINE Creators」をテスト公開。いわゆる「事前告知」的な使い方もできるかもしれません。

同サイトでは、LINEのトーク画面でスタンプを使用した際のシミュレーションもおこなえます。なお、似たような役割を担っていたスタンプ投稿用の公式アプリ「LINE スタンプス」は6月にサービス終了予定のようで、新たに始まったLINE Creatorsが活性化するのかどうかは未知数といえそうです。

月間MVP企画

また毎月、ダウンロード数、送信率、クリエイター別の売上の3つのランキングトップ10を発表し、各ランキング1位のスタンプの中からMVPを決定する月間MVP企画がスタートします(6月上旬に5月分をLINEクリエイターズスタンプ公式ブログ上で発表予定)。

MVPに選出されたスタンプには、公式スタンプとしてアニメーションスタンプまたはサウンドスタンプ化する権利が付与されます。