iPhoneアプリ レビュー
大ヒットのスマホ音楽ゲーム「Cytus」の開発チームRayarkから、新作の音楽ゲーム「Deemo」がリリースされた。質の高い楽曲や独特の雰囲気をもつイラストが織り成す、美しい世界観やストーリー性が魅力だ。
印象的なイラストと世界観
ある城の中で孤独な生活を送る謎めいたキャラクター、Deemo。ある日空から、一人の少女が落ちてくる。記憶喪失の彼女を空の上の世界に帰してあげるには、どうしたらいいのだろうか――。
そんな時、Deemoはピアノを演奏すると成長する不思議な木を見つける。この木を育てれば、失っていた記憶を取り戻し、樹を登って少女が元の世界に戻ることができるかもしれない。
ファンタジックなストーリーに惹きこまれながら、ゲームがスタートする。
本当にピアノを弾いているかのような体験
ゲームシステムはシンプルで、上から落ちてくる鍵盤が下にあるラインと重なる時にタップをするというもの。タップ時に美しいピアノ音を奏でるのが特徴的で、曲に合わせてまるで自分が弾いているかのような体験が味わえる。
音楽に合わせてタップしスコアアップを目指すのはもちろんだが、タイミングを外して曲の旋律を崩してしまうことに悔しさを覚えるほど、ユーザーを演奏に没入させる統一された世界観がそこにはある。
楽曲はいずれも高品質で、クラシカルな曲からPOPな曲調まで多く用意されている。
楽曲をクリアして進むストーリー
曲をクリアすると、Deemoが弾いているピアノの木が成長する。この不思議なピアノの木の長さによって、ストーリーは進んでいく。
獲得スコアで伸びる長さが異なり、Fullcomboでは400m以上伸びる。難易度が高くても伸びる長さに違いはないので、ストーリーを進めたい人は難易度easyでFullcomboを決めて長さを稼ごう。
ストーリーが進むと、そのつど新しい部屋が出現。新しい部屋のある場所をタップすると新曲が手に入るので、気になるところはどんどんタップ。新しい曲をクリアしたほうが木の成長は早いため、手に入れた楽曲は積極的にプレイしていこう。
200円でいいの?
スマホでは、ゲームに没入して遊ぶと言うよりちょっとした時間にサクッと遊ぶ気軽さも求められるため、いつでも止められるようなゲームが多い。そんななか「Deemo」は、印象的なグラフィック、直感的に訴えるストーリー、クオリティの高い楽曲が、時間を忘れて夢中にさせてくれる。
200円の有料アプリではあるが、値段以上の価値がある完成度の高いゲームに仕上がっている。