Appleは23日、「iPhone 5s」と「iPhone 5c」の販売台数が最初の週末で900万台に達したことを発表したが、その内訳については公開しなかった。
したがって、5sと5cの販売台数の内訳については現状のところ各種データから推測するしかないわけだが、アプリ解析ツールを提供する米Localyticsによる調査が23日に発表され、その中で興味深い分析が示されている(調査期間は20日の発売から22日の20時(EST)までの三日間弱)。
アメリカにおけるiPhone 5s/5cのアクティブ率
まず、アメリカ国内のおけるiPhoneのアクティブ率に関する調査結果から見てみよう。
米国内外の2000万台以上のiPhoneの内訳を調査した結果、米国では主要4キャリアでアクティベートされている全てのiPhoneのうち、1.36%がiPhone 5sとiPhone 5cとなっていた。
1.36%の内訳は、1.05%が5s、0.31%が5c。つまり、両機種のアクティブ率の開きは約3.4倍にもなっているということだ。
Localyticsは調査結果について、アーリーアダプターがハイエンド機種である5sを好んで購入したことを明確に示していると分析している。
グローバルでのiPhone 5s/5cのアクティブ率
では、グローバルでは5s・5cのアクティブ率に差が出ているのだろうか。
結果は、アメリカ国内とさほど変わらない。5sは5cに対して約3.7倍のアクティブ率となっている。
興味深いのは、アメリカ以外の国々では、アメリカ国内に増して5sの比率が高まっていることだ。
特に、アメリカに次ぐシェアを誇っている日本では、5sが5cの約5倍ものアクティブ率となっており、さらに極端な差が出ている。
発売前の観測で、iPhone 5sは生産が遅れているため入荷台数自体が抑えられるという情報もあり、特にゴールドやシルバーは発売当日から入手困難となっている。その一方で、5cの在庫は潤沢に確保されているようで、少なくとも日本国内の大手家電量販店では「5cは在庫あり」という状態となっているようだ。
もっとも、発売から数日間で5sと5cの最終的な販売台数を予測することは難しい。5cは5sに比べて機能面・価格面でより一般層向けの製品となっており、ハイエンド機種の5sよりも初速で出遅れるのは当然のこと。5cがジワジワと売れていった結果、比率が逆転する可能性も考えられる。