9月13日、KDDI(au)が新たにiPhone 5s/5c向け料金プラン・キャンペーンを発表した。
NTTドコモのiPhone取り扱い開始によって、au・SoftBankと三つ巴になった国内iPhone市場。ユーザにとっての選択肢は広がった。しかし、入り乱れる各社のキャンペーン、元々分かりやすいとは言えない料金プラン、素人目には意味不明の端末代金の支払いシステムなどにより、選択肢が用意されても内容が分からない人も多いと思われる。
「とりあえず、普通に契約したら結局いくら支払うことになるのか簡単に教えてほしい」
そんな要望に答えて、一ヶ月に支払う料金などについて、これ以上は無理だろうと言うほど簡単に6パターンに分けてまとめてみた。多少、文章で説明してはいるが、分からなければ読み飛ばしてもらって構わない。
前提
2年間使い続ける
端末代金が実質0円もしくは低額に抑えられるのは、月々の分割支払金が「毎月割」で相殺されるため。途中解約した場合は、支払いが終わっていない端末代金を支払う必要が出てくる。
途中解約を考慮すると分かりづらくなってしまうため、ここでは同じ端末を「2年間使い続ける」ことを前提とする。
「基本月額料金」で説明
auでiPhoneを購入する場合、auが推奨していると考えてよい購入パターンがある。2年の基本契約「LTEプラン(誰でも割適用)」とパケット定額サービス「LTEフラット」もしくは「LTEフラットスタート割」、端末の割賦購入を組み合わせたパターンだ。
これ以降、このパターンに従って料金を算出する。大まかに考えると、割賦購入した端末代金の分割支払金を含め、ひと月に支払う料金は以下のとおり。
- ひと月に支払う料金=(LTEプラン[誰でも割適用])+(LTE NET)+(LTEフラット/LTEフラットスタート割)+(端末代金の分割支払金)+(その他のサービス料金)+(通話料など)ー(毎月割)
(その他のサービス料金)と(通話料など)は、ユーザによって異なってくる。よって、それ以外の料金をまとめたものを、ここでは基本月額料金と呼ぶことにする(正式な用語ではないので注意)。
- 基本月額料金=(LTEプラン[誰でも割適用])+(LTE NET)+(LTEフラット/LTEフラットスタート割)+(端末代金の分割支払金)ー(毎月割)
※「LTEフラットスタート割」は、スマートバリューが適用されない場合に、最初の2年間パケット定額サービスを525円割り引くもの。スマートバリューが適用される場合は、「LTEフラット」で契約することになる。
端末の下取りサービス・キャッシュバックは考慮せず
従来のauユーザ向けに端末の下取りサービスが提供される。特にiPhone 5とiPhone 4sの買い取り価格は他2キャリアよりも高価格に設定。これは、LTEのカバー率の誤表示問題に関する救済措置だと考えられる。
また、iPhone 5c購入者向けに最大1万円のキャッシュバックが実施される。
しかし、これらの要素は月々の支払いとは性質が異なる。そのため、月額基本使用料の算出に関して一切考慮しないこととした。
auの料金プランは結構簡単かも
前述のように、下取りやキャッシュバックについて考慮しない場合、auの料金プランはそこまで複雑ではない。機種変更に対する優遇措置が下取りのみに限定され、かつ、ドコモ・SoftBankのように学生に対する優遇措置が存在しないためだ。また、2年間で考えた場合、1年目と2年目で月額基本使用料が同じとなることもauの料金プランを簡単にしている要因だろう。
結局、機種変更・MNP・新規契約のいずれなのか、スマートバリューが適用されるか否かで、おおまかに6パターンの分類で済んでしまう。
※スマートバリューとは、KDDIや関連企業が提供する光ファイバーなどの固定通信サービスとセットで携帯を契約することで、パケット定額サービス「LTEフラット」の定額料を最大2年間1480円割り引きするもの(3年目以降は980円割引)。
1. 現auユーザの場合
スマートバリューが適用されない現auユーザでiPhone 5s/5cに機種変更する場合、基本月額料金(端末代金の分割支払金も含む)は次のようになる。実際には、これに通話料やその他のサービス料金が上乗せされることになる。
機種名 | 基本月額料金(分割支払金込み) | |
---|---|---|
1年目 | 2年目 | |
iPhone 5c(16GB) | 6890 | 6890 |
iPhone 5c(32GB) | 7345 | 7345 |
iPhone 5s(16GB) | 7345 | 7345 |
iPhone 5s(32GB) | 7775 | 7775 |
iPhone 5s(64GB) | 8200 | 8200 |
2. スマートバリューが適用される現auユーザの場合
スマートバリューが適用される現auユーザでiPhone 5s/5cに機種変更する場合、基本月額料金(端末代金の分割支払金も含む)は次のようになる。実際には、これに通話料やその他のサービス料金が上乗せされることになる。
スマートバリューが適用されることで、適用されないケースよりも最初の2年間は955円、3年目以降は980円低い料金に抑えられる。
機種名 | 基本月額料金(分割支払金込み) | |
---|---|---|
1年目 | 2年目 | |
iPhone 5c(16GB) | 5935 | 5935 |
iPhone 5c(32GB) | 6390 | 6390 |
iPhone 5s(16GB) | 6390 | 6390 |
iPhone 5s(32GB) | 6820 | 6820 |
iPhone 5s(64GB) | 7245 | 7245 |
3. 他社ユーザが乗りかえる(MNP)場合
スマートバリューが適用されない他社ユーザでauのiPhone 5s/5cにMNPで移動する場合、基本月額料金(端末代金の分割支払金も含む)は次のようになる。実際には、これに通話料やその他のサービス料金が上乗せされることになる。
機種名 | 基本月額料金(分割支払金込み) | |
---|---|---|
1年目 | 2年目 | |
iPhone 5c(16GB) | 5775 | 5775 |
iPhone 5c(32GB) | 5975 | 5975 |
iPhone 5s(16GB) | 5775 | 5775 |
iPhone 5s(32GB) | 6205 | 6205 |
iPhone 5s(64GB) | 6635 | 6635 |
※iPhone 5cには最大1万円のキャッシュバックあり。
4. スマートバリューが適用される他社ユーザが乗りかえる(MNP)場合
スマートバリューが適用される他社ユーザでauのiPhone 5s/5cにMNPで移動する場合、基本月額料金(端末代金の分割支払金も含む)は次のようになる。実際には、これに通話料やその他のサービス料金が上乗せされることになる。
スマートバリューが適用されることで、適用されないケースよりも最初の2年間は955円、3年目以降は980円低い料金に抑えられる。
機種名 | 基本月額料金(分割支払金込み) | |
---|---|---|
1年目 | 2年目 | |
iPhone 5c(16GB) | 4820 | 4820 |
iPhone 5c(32GB) | 5020 | 5020 |
iPhone 5s(16GB) | 4820 | 4820 |
iPhone 5s(32GB) | 5250 | 5250 |
iPhone 5s(64GB) | 5680 | 5680 |
※iPhone 5cには最大1万円のキャッシュバックあり。
5. 新規契約の場合(MNPをのぞく)
MNPではない新規契約でauのiPhone 5s/5cを購入する場合、基本月額料金(端末代金の分割支払金も含む)は次のようになる。実際には、これに通話料やその他のサービス料金が上乗せされることになる。
機種名 | 基本月額料金(分割支払金込み) | |
---|---|---|
1年目 | 2年目 | |
iPhone 5c(16GB) | 6755 | 6755 |
iPhone 5c(32GB) | 6955 | 6955 |
iPhone 5s(16GB) | 6755 | 6755 |
iPhone 5s(32GB) | 7185 | 7185 |
iPhone 5s(64GB) | 7615 | 7615 |
※iPhone 5cには最大1万円のキャッシュバックあり。
6. 新規契約でスマートバリューが適用される場合(MNPをのぞく)
MNPではない新規契約でauのiPhone 5s/5cを購入し、スマートバリューが適用される場合、基本月額料金(端末代金の分割支払金も含む)は次のようになる。実際には、これに通話料やその他のサービス料金が上乗せされることになる。
スマートバリューが適用されることで、適用されないケースよりも最初の2年間は955円、3年目以降は980円低い料金に抑えられる。
機種名 | 基本月額料金(分割支払金込み) | |
---|---|---|
1年目 | 2年目 | |
iPhone 5c(16GB) | 5800 | 5800 |
iPhone 5c(32GB) | 6000 | 6000 |
iPhone 5s(16GB) | 5800 | 5800 |
iPhone 5s(32GB) | 6230 | 6230 |
iPhone 5s(64GB) | 6660 | 6660 |
※iPhone 5cには最大1万円のキャッシュバックあり。
その他のキャンペーン
下取りプログラム
auのiPhone 5/4s、一部のAndroidスマートフォンとフィーチャーフォンを下取りしてくれる。
特にiPhone 5/4sの下取り価格は、救済措置の意味もあってSoftBankの下取りサービスより3000円高く設定されている(2013年9月16日現在)。
iPhone 5c キャッシュバック
MNP・新規契約でiPhone 5cを購入した場合、最大で1万円のキャッシュバックが行われる(郵便為替)。
1万円を24ヶ月で均等に割れば、月々の基本月額料金が約416円割り引かれるのと似たような効果がある。もっとも、一括キャッシュバックと毎月の割引とでは性質が異なるため、一概に同じだとは言えない。
先取り!データシェアキャンペーン
au、スマホとタブレットで通信量を共有して割安に使える「データシェア」を来春開始
家族でスマホおトク割
これまで使っていたiPhone 4sを家族に譲って新規契約(MNP含む)させると、その家族の月額基本使用料が最大2年間0円となる。その他にも割引特典あり。
テザリングオプション
テザリング(月額525円)が最大2年間無料となる。
電話きほんパック
留守番電話、着信拒否機能など(月額315円)が最大3ヶ月無料となる。
au通話定額24
au携帯電話への国内通話が24時間無料になるサービス(月額500円)が、最大2ヶ月無料となる。
au Wi-Fi SPOTキャンペーン(i)
au Wi-Fi SPOTが利用可能となる。