「UFC(Ultimate Fighting Championship)」を動画配信サービスで観る際、UFCが運営する「UFCファイトパス」と人気を分けるのが「U-NEXT」です。どちらも月額料金は同じで、特色の異なるさまざまな格闘技の試合が配信されているので、甲乙つけがたく迷ってしまう人もいるでしょう。
本記事では、そんなU-NEXTとUFCファイトパスの利点・欠点を解説。観られる団体の違いや、アーカイブ視聴の期間など、さまざまな視点からどちらがおすすめなのかを比較します。
U-NEXTとUFCファイトパスの違い
U-NEXTとUFCファイトパスは、過去のアーカイブを視聴できる期間や、UFC以外の格闘技が視聴可能かで大きな違いがあります。
U-NEXT | UFCファイトパス | |
---|---|---|
料金(月額) | 2189円 |
|
観られるUFC大会 |
試合後1カ月以内のUFC大会(UFCナンバーシリーズ、UFCファイトナイト、プレリムなど) |
過去すべてのUFC大会(UFCナンバーシリーズ、UFCファイトナイト、プレリムなど) |
ナンバーシリーズの視聴方法 | 追加料金なし | スタンダード会員はPPVを購入 プレミアム会員は追加料金なし |
UFC以外で視聴可能な団体例(アーカイブ配信も含む) |
MMA
キックボクシング
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MMA
キックボクシング
グラップリング
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※価格は税込表記
MMA以外のコンテンツも充実している「U-NEXT」

U-NEXTは、格闘技をはじめとするスポーツコンテンツを多数配信しています。ボクシングや柔道などを24時間リアルタイムで配信するチャンネルがあったり、国内MMA団体の試合の配信があったりと、スポーツコンテンツの数・種類でいうと枚挙に暇がありません。
その他のスポーツでは、ゴルフはPGAツアー・JLPGAツアー、バスケットボールは東アジアスーパーリーグ(EASL)の全試合配信と、スポーツコンテンツの充実度は注目すべきポイントといえます。
対するUFCファイトパスでも多様なスポーツを楽しめますが、観戦できるのはUFCに提携するコンバットスポーツ団体のみとなっています。
UFCのアーカイブがいつでも視聴できる「UFCファイトパス」


UFCファイトパスは、UFCの過去の試合のアーカイブがいつでも視聴可能です。UFCに提携する団体のアーカイブも視聴できるので、好みの団体がUFCに提携している場合はUFCファイトパスを選ぶと損はないでしょう。
U-NEXTでも見逃し配信機能は利用できるものの、アーカイブの視聴期間は試合後1カ月程度まで。毎日のようにUFCを楽しみたい人にとっては少し物足りないといえるかもしれません。
U-NEXTの特徴

U-NEXTはUFCファイトパスと同様に、「UFCナンバーシリーズ」「UFCファイトナイト」「ROAD TO UFC」などのすべてのUFCの試合が視聴できます。「The Ultimate Fighter」などのUFCオリジナル番組も視聴可能です。ただし、アーカイブの視聴ができるのは配信後1カ月程度までです。
国内MMA・格闘技の配信が充実

U-NEXTの格闘技コンテンツ
U-NEXTはUFCだけでなく、RIZINやDEEP、PANCRASEなどの国内MMA団体の配信が充実しています。MMA以外にも、国内のキックボクシング団体K-1やGLORYなどの試合も視聴可能です。国内で開催される注目の対戦もチェックしたいならU-NEXTを選ぶとよいでしょう。
試合以外の格闘技コンテンツも豊富で、格闘技が好きな芸人によるトークバラエティや、ファイターたちの素顔に迫るドキュメンタリー番組なども配信しています。
映画・アニメ・漫画などのエンタメ作品も楽しめる

U-NEXTのエンタメ作品
U-NEXTは、スポーツのライブ配信だけでなくエンタメ作品も充実しています。
洋画・邦画だけでも約1万6000作品あり、海外・国内ドラマは3500作品を超え、人気のアニメやキッズ番組も盛り沢山です。音楽ライブはサザンオールスターズ、B’z、Mr.Children、あいみょん、BLACKPINKなど人気のアーティストが勢ぞろい。その他にもミュージカルやお笑いのライブ配信も充実しています。
映像コンテンツだけでなく、190誌以上の雑誌読み放題サービスも利用可能です。マンガを含む書籍も一部追加料金なしで読むことができます。
「31日間無料トライアル」が利用可能

U-NEXTは、初回登録時に「31日間無料トライアル」が使用可能です。2回目以降の登録時は通常の月額料金が発生します。
無料トライアル期間中に月額プランを解約する場合、月額料金は発生しません。U-NEXTを選ぶかどうかで迷っているなら、「31日間無料トライアル」でお試し利用してみるのがおすすめです。
31日間無料トライアルを試す
ポイントでPPV(ペイ・パー・ビュー)が見られる
U-NEXTは、初回登録時に600ポイント、2カ月目移行に1200ポイントのU-NEXTポイントが付与されます。RIZINなど試合の視聴にPPVの支払いが必要な場合、PPVをポイントで購入できます。UFC以外のMMA団体のPPVを購入すると1回あたり3000円程度かかってしまうので、ポイントを充当すると出費を抑えられてお得です。
U-NEXTポイントは最⼤90⽇まで持ち越せます。
UFCファイトパスの特徴

UFCファイトパスも、「UFCナンバーシリーズ」「UFCファイトナイト」「ROAD TO UFC」などのすべての試合を視聴できます。「The Ultimate Fighter」などのUFCオリジナル番組も観られます。U-NEXTと違うのは、UFCの試合アーカイブがいつでも視聴できる点です。
スタンダード会員の場合、ナンバーシリーズのPPVは月額プラン外(別途購入が必要)となっています。プレミアム会員は月額プランにナンバーシリーズの観戦権も含まれており、PPVを購入する必要はありません。
過去すべてのUFC大会のアーカイブと30以上のMMA団体の試合が視聴可能

UFCファイトパスは、過去すべてのUFC大会のアーカイブが24時間365日視聴できます。アスリートを輩出し続け、世界が熱狂するMMA団体にまで登りつめたUFCの「これまで」と「これから」をじっくりと堪能することができるのは、UFCファイトパスの最大の特徴です。
またUFCといえば、UFCやBellatorへの登竜門といわれるLFA(Legacy Fighting Alliance)や、マイケル・ビスピンやコナー・マクレガーを輩出しているイギリスの団体Cage Warriorsなど、UFCに付随する30以上の国内外MMA団体に加えて、WWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント)などのコンバットスポーツ団体までもが集結した巨大組織。かつて一世を風靡した総合格闘技イベントPRIDE FC(PRIDE Fighting Championships)の試合も、アーカイブで視聴できてしまいます。それらすべての過去の試合が視聴できるためコンテンツの数は膨大です。
ナレーション・表記の言語は英語のみ(一部日本語あり)
UFCファイトパスは、ナンバーシリーズやUFCファイトナイトなどのビッグイベントで日本語実況を選択できますが、インタビュー映像や独自制作のMMAプログラムの言語は基本的に英語です。日本語のナレーション・実況は選択できません。
サイト画面も、ごく一部のコンテンツは日本語で対応されているのみで、ほとんど英語で表記されています。そのためまったく英語が読めない・聞き取れないユーザーは不都合に思うかもしれません。
プレミアム会員は追加料金なしでナンバーシリーズが視聴可能

UFCファイトパスの利用料一覧
プレミアム会員は月額料金にナンバーシリーズの観戦権も含まれているので、追加料金なしでナンバーシリーズを視聴できます。プレミアム会員は、月額料金(2189円)が一回のPPVよりも安く設定されています。ナンバーシリーズも追いかけたいならプレミアム会員に登録したほうがお得です。
スタンダード会員の月額料金は1214円で、U-NEXTの月額料金より安値であるものの、ナンバーシリーズを視聴する際は別途PPVの購入が必要です。ナンバーシリーズのPPVは3000円程度に設定されていることが多く、月に1回ナンバーシリーズを見るだけで月額料金とあわせて4000円程度かかってしまいます。
入会特典クーポンが配布されることも


UFCファイトパスは、まれに入会特典のクーポンが配布されることがあります。
過去には、「初回登録時に限り入会後2カ月分無料」といったクーポンが配布されました。UFCの公式X(旧Twitter)上でアナウンスされることが多いので、入会前にチェックしておきましょう。
サービスを選ぶポイントは「どのようにUFCを楽しみたいか」
UFCファイトパスには割安な年額料金プランが用意されており、スタンダード会員は実質971円/月、プレミアム会員は同1753円/月で視聴できます。年額プランを利用するなら、ひと月あたりの料金はU-NEXT(月額2189円)よりUFCファイトパスのほうが安くなります。
一方で、月額料金で支払う場合はU-NEXTとUFCファイトパスのプレミアム会員(ともに月額2189円)に違いはありません。スタンダード会員の月額料金は1214円と1000円程度安くなるものの、ナンバーシリーズのPPV代を考えると結果的に割高になってしまいます。
また、両者はサービス面で異なる特徴を持っています。U-NEXTはMMA以外のスポーツも視聴でき、エンタメ作品もあわせて楽しめるという利点があります。対するUFCファイトパスは、UFC大会のアーカイブをすべて閲覧できる点や、30以上の格闘技団体の試合も視聴できる点が魅力です。
各サービスのデメリットに目を向けると、U-NEXTはUFCの見逃し配信を試合後1カ月までしか視聴できないという欠点があります。UFCファイトパスは、一部を除いて英語でサービスが構成されており、コンテンツをすべて楽しむにはある程度英語に明るくなければなりません。
そのため、UFCは最新の試合だけ観られればかまわないという人や、日本語でサービスを利用したい人、格闘技以外のコンテンツも楽しみたい人にはU-NEXTがおすすめです。UFCのアーカイブも全部観たい人や、とにかく格闘技漬けでいたい人にはUFCファイトパスが向いています。ユーザーのサービスへのこだわりやUFCの楽しみ方が、サービスを選ぶうえでの最大のポイントになるでしょう。