おすすめのポイント
- アプリだけのクイックスキャン、SDカードも含めたフルスキャンが可能
- アプリのパーミッション等をチェックするプライバシーガード
- フィッシングサイト等を警告するセーフブラウンジング機能も備える
- 紛失時等のデバイス保護機能により、リモートでのロックやデータ削除などが可能
- データバックアップやシステムマネージャーの役割も果たす
「TrustGo アンチウイルス&モバイルセキュリティ」は、ドイツのセキュリティソフト第三者評価機関であるAV-TESTが行ったAndroid向けアンチウイルスアプリの性能比較調査において、唯一、マルウェア検出力、ユーザービリティともに満点を獲得した実力派ウイルス対策アプリだ。
Androidアプリ レビュー
右はメイン画面。日本語に対応しているが、一部翻訳が完全でない部分がある。
機能は大きく、マルウェアのスキャン、端末のシステム管理、プライバシー防衛(アプリのパーミッションチェック)、クラウドへのデータバックアップ、セーフブラウジング、デバイス保護(紛失時のリモート操作等)が用意されている。
マルウェアのスキャン
マルウェアのスキャンについては、最近4週間に出現したマルウェア800-1000個をすべて正確に検出するなど、AV-TESTお墨付きの実力となっている。
筆者の端末で試したところ、アドウェア2つが高・低リスク群として検出された。
マルウェアは、その場ですぐに削除することが可能だ。
初期設定では、アプリのみ対象とするクイックスキャンしか行えないが、設定から[SDカードスキャン]の項目を有効にすると、すべてのファイルをスキャン対象とすることができる。
このほか、アプリのインストール時に監視する[リアルタイムスキャン]も設定で有効化が可能となっている。
ただし、スキャンのスピードはそれほど速いとはいえず、フルスキャンの場合(とりわけ初回)は読み込みなどに一定の時間がかかる点に留意したい。
プライバシー防衛(アプリのパーミッションチェック)
[プライバシー防衛]の機能は、主に個人情報などにアクセスする権限を持つアプリをまとめて表示する。
具体的には、位置情報、連絡先、SMS/MMS、ユーザーの個人情報、カレンダー、ビデオなどにアクセス許可しているアプリを項目ごとにリスト化して示してくれる。
これを元に、そのアプリにとって本当に必要な権限なのかを吟味できるというわけだ。
セーフブラウジング
[セキュリティウェブページ閲覧]のスイッチを右にしてオンにすると、いわゆるセーフブラウジング機能が利用できる。
標準ブラウザにおいて、現在閲覧しているサイトが既知のフィッシングサイト等である場合に警告してくれる。この機能は有料版で提供されている場合が多いが、「TrustGo」では無料にて利用が可能だ。
デバイス保護(紛失時のリモート操作など)
またメイン画面で[デバイス保護]をオンにすると、紛失時などにリモートで端末をロックしたり、データを削除して大事なデータを守ることができる。これは、設定で[自己保護]にチェックを入れておくことで有効となる。
また、端末を拾った人に対して、メッセージ(ここへ連絡してください等)を表示するなどの機能も備えている。
これらリモートによるデバイス保護も、多くのアプリで有料機能の一つとなっているが、「TrustGo」ではメールアドレスとパスワードによるユーザー登録を済ませれば無料で利用できる。
バックアップやシステム管理も
このほか、クラウドへのデータバックアップや、タスクキラー、トラフィック管理、バッテリー管理、アンインストーラーなどシステムマネジャーとしての機能も搭載する。いずれも付属的なものだ。
それよりも、無料ながらこれだけ多彩なセキュリティ機能が利用でき、マルウェアの検出力も調査結果から担保されている点は、高く評価されてしかるべきだ。
加えて、バッテリー消費、トラフィック量、メモリ占有の面からAV-TESTでもユーザビリティで満点を得ているのもポイントが高い。実際の使用感としても、バッテリーへの影響は少ないように感じられる。
参考記事