時代劇と海外ドラマの融合、歴史大作『SHOGUN 将軍』はディズニープラスで配信中

真田広之がプロデュースにも参加、本格的歴史スペクタクル

ディズニープラス独占配信作品『SHOGUN 将軍』は、俳優・真田広之が主演、プロデュースを務め、ハリウッドで製作された本格時代劇ドラマです。原作は70年代に出版され、アメリカで一大ブームを巻き起こしたジェームズ・クラベルの同名小説。1980年にテレビドラマ化された際、全米で記録的な視聴率を叩き出した伝説の作品が、新たなスタッフ・キャストの元で生まれ変わります。

ハリウッドが手がけた大型時代劇

1600年、オランダ商船の舵手であるイギリス人、ジョン・ブラックソーンは日本に漂着し囚われの身となります。戦国時代の日本という未知の世界に流れ着いてしまった彼は捕虜となり痛めつけられますが、五大老の一人・吉井虎永の目に止まり、大阪城に招かれることになります。

虎永は太閤の死後、他の大老達と反目し合い、その中心的存在である石堂和成と権力闘争を繰り広げていました。同時に世界はカトリックとプロテスタントの宗教戦争真っ只中にあり、形勢の逆転を狙う虎永は、プロテスタントであるブラックソーンを使ってキリシタン大名に揺さぶりをかけようと画策します。キリシタンであり語学堪能な戸田鞠子がブラックソーンの通訳として任命され、天下人をめぐる野望と権謀術数、そして愛の物語が交錯していきます。

背景やセット、小道具などのディテールは本格的で、アメリカの映画やドラマにありがちな違和感のある日本の描写はほとんどありません。また、フィクションでありながら、虎永は徳川家康、ブラックソーンは家康に仕えたとされる三浦按針ことウィリアム・アダムス、戸田鞠子は細川ガラシャ、石堂和成は石田三成と、それぞれ実在の人物がモデルになっています。

史実にはアレンジが加えられ、歴史上の人物達のそれとは異なる関係性が描かれますが、まるで時代劇を観ているような感覚で物語に没入できます。プロデューサーの真田広之をはじめ多くの日本人スタッフによる、抜かりない時代考証の賜物と言えるでしょう。

一方で迫力ある映像と臨場感は日本の作風を凌駕するものがあり、ハリウッドのスケールの大きさを感じずにはいられません。

背景にあるのはカトリックとプロテスタントの勢力争い

日本の時代劇にはない要素が取り入れられているのが、この作品の大きな魅力です。本作の主人公は虎永とブラックソーンの2人。ブラックソーンが日本に流れ着くところから物語が始まりますが、異国の文化に戸惑う彼の立場から当時の日本を見つめる、斬新な視点が盛り込まれています。

戦国時代を背景にカトリックとプロテスタントの対立を描くという発想も、国内ではなかなか生まれにくいかもしれません。当時の宗教戦争の激しさを物語る描写は、世界史のダイナミズムと日本の戦乱の世を融合させるかのような試み。世界の大きなうねりの中で日本の歴史が生まれた事実を改めて認識させられます。

日本映画の伝統を重んじながらも、これまでにはない要素が存分に盛り込まれた一大スペクタクルドラマシリーズ。世界の視点と日本の視点の双方がバランスよく融合し、海外の大型ドラマファンも満足できる豪華なエンターテインメント作品です。

『SHOGUN 将軍』を見る(ディズニープラスで配信中)

『SHOGUN 将軍』のストーリー

窮地に立つ戦国武将・吉井虎永の領地に漂着したヨーロッパ船。その船に乗り込んでいたイギリス人航海士、ジョン・ブラックソーンとの出会いが虎永らの運命を大きく変えていく。

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SORA