全国1,000個所の大規模LTEエリア調査、LTEエリア化率トップは「ドコモ」

LTE

日経BPコンサルティングは全国規模のLTEエリア調査を実施し、ドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの3社のLTE/4G接続によるエリア化率、およびスマートフォンにおけるLTE/4Gのデータ通信速度などの実態を明らかにしている。

日本「全国」の主要個所でLTEがつながるのかどうか

最近、様々な調査会社などがスマートフォンにおけるLTEのつながりやすさ、データ通信の速さといったエリア調査などを行っているが、同調査は2013年3月30日から4月15日にかけて全国の人が多く集まる場所を1,000個所抽出して行った大規模なもの。

調査対象端末としては、各キャリアの主力機種5機種(ドコモ「Xperia Z」、au「iPhone5」「HTC J butterfly」、ソフトバンクモバイル「iPhone5」「AQUOS PHONE Xx」)が選定された。

LTE

その結果、全国におけるLTEでつながるエリア化率(LTE/4Gでつながるエリア内におけるポイント数の比率)の1位はドコモとなり、LTEによる接続比率が97.4%と最も高かった。特にエリア別で見ると、「東北地区」「中国地区」「九州地区」は今回の調査ポイントでLTE接続率が100%だった。

またカテゴリーでみると「空港」でのエリア化率が100%と、他社と比較しドコモのLTEによるエリア化率が圧倒的だった。同社では、後発のauとソフトバンクの猛追に対し、ドコモがLTEのエリア戦略を加速してきた形が結果に現れたのではないかと分析する。

最もダウンロード速度の速いドコモ「Xperia Z」

LTE

データ通信のダウンロード速度については、利用者の視点から各キャリアで現在最も売れているドコモ「Xperia Z」、au「iPhone5」、ソフトバンク「iPhone5」によって比較している。

それによれば、最もつながり、データ通信のダウンロード速度が最も速かったのがドコモの「Xperia Z」。一方で、3機種の中でアップロードスピードが最も速かったのは、ソフトバンクの「iPhone5」であった。

LTE

さらに、au「HTC J Butterfly」とソフトバンク「AQUOS PHONE Xx」を加えた5機種でも比較したところ、最もデータ通信速度の速い端末はau「HTC J Butterfly」で、ダウンロード・アップロードともトップだった。

これについて同社では、auとソフトバンク両キャリアのLTE/4G対応Android端末は利用者数も「iPhone5」と比較して少ないと想定できることから、高速なデータ通信が利用できていると考えられるとした。また「iPhone5」にとっては、場所によってつながりにくい状況やデータ通信速度への影響がみられるなど、厳しい結果になったとしている。