SamsungがAppleに勝訴、オーストラリア連邦裁判所「GALAXY Tab」販売差止の仮処分取り下げ

オーストラリア連邦裁判所は29日、Apple社が特許侵害を理由にSamsung社の「Galaxy Tab 10.1」の販売差止めを求めた訴訟について、販売を差し止めた10月の仮処分を覆す判決を下した。

この訴訟は、Apple社が同社のiPhone・iPadに関するデザイン、機能、技術について、Samsung社のGalaxyシリーズのスマートフォンおよびタブレット製品が模倣しており、Apple社の特許を侵害しているとして世界中で起こしている訴訟のひとつ。
Apple社の訴えにより、オーストラリア連邦裁判所はSamsung社のGalaxy Tab 10.1について販売を差し止める仮処分を出していたが、今回、Samsungの逆転勝訴となり、仮処分は取り下げられた。

なお、Apple社の弁護士Stephen Burley氏は、オーストラリア最高裁判所に判決を不服として上訴する構えで、今回下された命令の一時執行停止を求めている。

これまでの経緯

  • 今年4月以降、Appleが世界各国でSamsungを提訴
  • 8月1日にAppleとSamsungとの間で、訴訟が解決するまでオーストラリアにおけるGalaxy Tabの販売をしないことに合意。Samsungは出荷前にサンプル端末を3台Appleに提供することに合意。
  • 9月にSamsungがAppleに対し、無線技術の特許を侵害しているとして逆提訴。
  • 9月30日にSamsungがAppleへ和解案を提示
  • 10月13日、連邦裁判所が来年の本格的な審理までの間、豪でのGalaxy Tab 10.1販売差し止め仮処分を下す
  • 11月25日、SamsungがAppleに対して起こした特許訴訟の審理にて、連邦裁判所判事が「GALAXY Tab」販売差し止めは不公平との発言
  • 11月30日、連邦裁判所「GALAXY Tab」販売差止の仮処分取り下げ