Appleは2025年3月31日、「iOS 18.4」アップデートの配信を開始しました。Appleの生成AI「Apple Intelligence」が日本語でも利用できるようになります。
iOS 18.4では、Apple Intelligenceが日本語を含む8つの言語に対応します。Apple Intelligenceでは、作文ツールによる文章校正・書き直し・要約や、「写真」アプリでの検索機能強化などの複数の機能が利用できます。

Apple Intelligenceによる文章の校正・書き直し・要約が可能に
作文ツールでは、文章の校正・書き直し・要約に加えて、「変更を説明」オプションが用意されています。「変更を説明」オプションは、ユーザーが文章に加えたい変更をテキストで指定することで、Apple Intelligenceが指示に沿った文章の変更をおこないます。

クリーンアップツールで写り込んだ不要物を消去できる
「写真」アプリの検索機能は、「赤いドレスを着て踊っているマヤ」のような自然な言葉遣いで写真の検索が可能になります。また、ビデオの特定の部分で起きたことを検索すると、そのシーンを表示可能です。撮影した写真に不要な対象物や人物が写り込んでしまった場合は、クリーンアップツールを使うと写真に違和感なく不要な対象物を消去できます。

通知は優先度が高いものを要約して把握可能
通知機能もApple Intelligenceによって強化され、長い通知や積み重なった通知を要約し、優先順位をつけて素早く確認できるようになります。優先通知では、ユーザーが真っ先に目を向けるべき通知が表示されるため、急ぎのやり取りを常に把握可能です。

メモアプリと電話アプリで音声の録音・文字起こし・要約に対応する
メモアプリと電話アプリは、音声の録音や文字起こし、要約に対応します。電話アプリで通話中に録音を開始すると、通話の参加者に自動的に通知が届き、通話が終了するとApple Intelligenceによる要約が表示されます。

Siriと作文ツールはChatGPTと統合
SiriはApple Intelligenceの導入で、より豊かな言語理解の能力を備え、1つのリクエストから次のリクエストに文脈を保ちながらタスクを実行できるようになります。また、Siriや作文ツールはOpenAIの生成AI「ChatGPT」と統合しており、アプリを切り替えなくてもChatGPTにアクセス可能です。特定のリクエストをSiriにすると、ChatGPTにアクセスするようユーザーに提案する場合があります。
ユーザーは、ChatGPTの統合を有効にするか選択可能で、ChatGPTを使用するタイミングやどの情報が共有されるかを管理できます。なお、Siriや作文ツールからChatGPTを利用する際には、ChagGPTのアカウントは不要です。Appleは、アカウントなしでChatGPTを利用する場合、OpenAIはリクエストを保存せず、データをモデルのトレーニングに使用しないとしています。
Apple Intelligenceは、iPhone 15 Pro / Pro MaxとiPhone 16シリーズ以降のモデルで利用可能です。
iOS 18.4と同時に、iPad OS 18.4とmacOS Sequoia 15.4もリリースされており、それぞれ対応するAppleデバイスにおいてApple Intelligenceの日本語使用に対応しています。
iOS 18.4ではApple Intelligenceの日本対応のほか、「写真」アプリにおける新たなアルバムの並べ替えオプションや、複数のバグ修正が盛り込まれています。
iOSのアップデート手順については下記記事で解説しています。