グーグル、「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」を正式発表　初の自社製SoC「Tensor」搭載、10月28日発売

Googleは2021年10月20日、新型スマートフォン「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」を正式発表しました。特徴的なカメラバーを中心としたデザインを採用し、初めて自社開発したチップセット（SoC）の「Tensor」や大幅に強化されたカメラ機能などを備え、Android 12を初期搭載します。価格はPixel 6が7万4800円から、Pixel 6 Proが11万6600から。本日予約を開始し、10月28日に発売されます。

GoogleはPixel 6を「最先端のハードウェア、ソフトウェア、そしてAIを最大限活用した」製品だと表現しています。

その中核となるのが、初めて自社開発したSoCであるTensorです。Tensorが搭載するのは、オクタコア構成のCPU（ハイパフォーマンスコア×2、ミッドコア×2、高効率コア×4）や20コアGPU、機械学習エンジン、低消費電力を実現するためのコンテキストハブプロセッサ、画像処理プロセッサなど。Googleによれば、Pixel 5と比べてパフォーマンスは80%アップしたといいます。

Tensorには独立したセキュリティコアが組み込まれており、Titan M2セキュリティコプロセッサと連携して動作します。最高レベルのセキュリティを実現し、個人のデータや機密情報を保護。セキュリティアップデートは5年間提供されます。

Tensorは音声認識を改善し、Googleアシスタントなどの音声入力において、メッセージを素早く入力、編集、送信できるようにしました。ハンズフリーで句読点を追加、修正したり、絵文字を挿入したりすることもできます。

新機能のリアルタイム翻訳では、システム言語と異なる言語を自動的に翻訳表示。すべてオンデバイスで実行されるため、ネットワーク接続は不要です。音声や動画などの自動字幕起こしの翻訳や、Googleレンズによる画像翻訳、通話をサポートする通訳モードにも対応します。

極太のカメラバーが印象的なカメラでは、Pixel 6が50メガピクセル広角カメラ（F1.85）と12メガピクセル超広角カメラ（F2.2）のデュアルカメラ構成、Pixel 6 Proはさらに48メガピクセル・光学ズーム4倍の望遠カメラ（F3.5）が追加されたトリプルカメラ構成となっています。前面上部中央のパンチホールには、Pixel 6が8メガピクセル、Pixel 6 Proは11.1メガピクセルのフロントカメラを備えます。

また、カメラで特筆すべきは、Tensorが力を発揮する複数の新機能。Googleフォトで使える「消しゴムマジック」機能では、写真に写り込んだ不要な被写体を検出、消去できます。タップしたり、なぞったりして対象を選択する指の動きを機械学習が認識するため、正確に選択することを意識する必要はありません。

そのほか、動く被写体をきれいに撮影できるモーション モードや、ホンモノに近い自然な色合いで人物を撮影できるリアルトーンなども追加されています。いずれもTensorの機械学習エンジンの性能によって実現しています。

外観デザインでは、極太のカメラバーが印象的。カメラバーにはレンズやセンサーが連なって配置されています。アルミ筐体はPixel 6はマット加工、Pixel 6 Proは光沢感のある加工。カラバリはPixel 6がSorta Seafoam、Kinda Coral、Stormy Blackの3色、Pixel 6 ProがSorta Sunny、Cloudy White、Stormy Blackの3色展開となります。

Android 12で動作する最初のスマートフォンとなるPixel 6シリーズでは、「マテリアルユー」によってOS全体のデザインが刷新されます。マテリアルユーは、使い方に合わせて表示などがパーソナライズされたユーザーインターフェイス、丸みを帯びたデザインとアニメーション、新しいプライバシー機能など、2014年に公開された「マテリアル」デザインを進化させた新しいデザイン言語です。

ディスプレイは、Pixel 6が6.4インチFHD+のOLEDディスプレイ、Pixel 6 Proが6.7インチQHD+ のLTPO OLEDディスプレイと、いずれも有機ELパネルを採用。リフレッシュレートはPixel 6が最大90Hz、Pixel 6 Proが最大120Hzとなっています。リフレッシュレートは状況に応じて最適なレートに変更されることで、パフォーマンスを最大化します。

プライバシー保護の面で重要な画面ロックなどに利用される生体認証には、画面内蔵指紋センサーを採用しました。

そのほかの主なハードウェア仕様は以下のとおり。

詳細仕様は公式ページで確認できます。

価格はストレージ容量ごとに異なります。