パスワード管理ツールの1Passwordは2021年10月12日(米国時間)、1Password内のパスワードを安全に共有できる「Psst!」機能を追加したと発表しました。「Psst!」機能では、1Passwordのアカウントを持たない人ともパスワードの共有が可能になります。
Wi-Fiのパスワードなどを一時的に他人と共有したい場面は少なくありません。口頭で伝えるか、紙に書くのか、それともメールやチャットで教えるのかーーいずれにせよ、リスクとリターンの兼ね合いが微妙な状態に陥りがちです。
これまでは1Passwordのユーザー間であればパスワードを共有する方法がありました。しかし今後は「Psst!」機能によって、パスワードを共有する相手が1Passwordユーザーである必要がなくなります。リンクでパスワードを共有することで、共有相手を限定してパスワード漏洩リスクを下げつつ、1Password上でパスワードを確認できる利便性を確保できます。

パスワードを共有する場合、共有メニューから共有リンクを取得し、共有相手に何らかのかたちで教えます。リンクの利用可能ユーザーを「リンクを知っている誰でも」に設定すれば、リンク先ページを開くだけで、パスワード等の情報を閲覧できます。いっぽう、リンクの利用可能ユーザーを「一部のユーザーのみ」に限定すると、リンク先ページを開いたユーザーはメールアドレスの入力後に送られてくるトークン(ワンタイムパスワード)を入力することで、パスワード等の情報を表示できる仕組み。いずれもリンクの有効期限を時間(1時間、1日、7日、14日、30日)で設定できるほか、誰かが共有リンクを1回でも開いたら無効になるように設定することもできます。

共有される情報は保存しているアイテム全体です。つまり、ユーザー名やパスワードだけでなく、ウェブサイトのURLやラベル、メモなども共有相手に表示されます。ただし、この情報は共有時点のスナップショットであり、共有後の更新情報は共有相手側に反映されません。
「Psst!」機能は、すでにブラウザ版で利用可能。アプリ版も最新バージョンにアップデートすることで利用できるようになります。