ドコモ、spモードメールと電話帳をクラウド化して「ドコモメール」「ドコモ電話帳」に改称、「しゃべってコンシェル」も大幅に機能拡充

ドコモは同社が提供するクラウドサービス「ドコモクラウド」を拡充し、「spモードメール」「電話帳」のクラウド化、「しゃべってコンシェル」の機能拡充を2012年11月以降順次行う。

しゃべってコンシェル」の機能拡充

ドコモクラウド

「しゃべってコンシェル」は、ユーザーの言葉の意図をクラウド上で解釈し、適切な情報を回答したり、各種スマホの機能を呼び出すなど、秘書のような機能を備える音声サービス。今回、その検索対象ジャンル・機能の拡大(11月)や、しゃべってキャラ機能の追加(11月)、iコンシェルとの連携(12月)が予定されている。

対応機種はドコモ2012年冬モデルのスマートフォン、タブレットで、利用にはspモード契約(月額315円)が必要。利用料金は無料だが、しゃべってキャラの追加には提供プロバイダごとに別途料金が必要となる場合がある。また、iコンシェルとの連携には、別途iコンシェル契約(月額105円)が求められる。

検索対象の拡大

ドコモクラウド

情報検索の対象ジャンルが17ジャンルから31ジャンルへ、呼出対象機能や設定メニューが9機能から104機能となる。より精度の高い回答が期待でき、一部ジャンルでは性別や年齢などのプロフィール情報に合わせ、ユーザーにパーソナライズされた回答が可能になるという。

例えば「今日の運勢は?」と質問すると、通常は「占い」の検索結果を表示するが、プロフィール連携することで生年月日を参照してユーザーの星座の運勢を直接表示するといったことができるという。

しゃべってキャラ機能の追加

ドコモクラウド

これまで、画面上に「ひつじのしつじくん」が表示され質問に回答していたが、キャラクターを計35種類のキャラの中から好みで選択できるようになる。見た目はもちろん、そのキャラクターに合わせた音声に変更されるほか、キャラクターならではの表現で雑談が可能になる。

しゃべってキャラの具体的な内容はこちらの記事が詳しいほか、下記動画(ドコモの冬モデル発表会にて撮影)もイメージが沸きやすいので、参照されたい。

iコンシェルとの連携

ドコモクラウド

「しゃべってコンシェル」は、iコンシェルと連携することでユーザーに合わせたより精度の高い回答を実現する。連携するiコンシェルの設定情報は、鉄道運行情報、道路渋滞情報、終電アラーム、雨雲アラーム。

例えば、「電車遅れてる?」と質問すると、iコンシェルの設定情報「鉄道運行情報」と連携して、ふだん利用している路線の運行状況を調べて直接表示してくれるという。

「電話帳」が「ドコモ電話帳」へ

ドコモ提供の「電話帳」アプリが、クラウド化に伴って「ドコモ電話帳」に改称する。

ドコモアカウントの電話帳データはクラウド上に保存され、SDカードや赤外線を利用していた電話帳データの移行がクラウドを利用して簡単に行えるようになるわけだ。端末の故障時や紛失時の電話帳データの復旧も容易となる。保存容量は50MB(最大3000件)。

対象はドコモ2012年冬モデルのスマートフォン・ドコモ タブレット。11月にサービスインの予定で、利用料金は無料(spモードの契約が条件)。

電話帳変更お知らせ機能

ドコモクラウド電話帳のクラウド化に合わせ、メールアドレスや電話番号など自分のプロフィール情報を変更した際に、電話帳に登録している友人などへ一斉に通知できる機能を備える。

個別にメールで知らせる手間を省くことができ、通知される友人は電話帳の登録データを最新の情報に保つことが可能となる。

通知できるのは、名前、プロフィール画像、電話番号、メールアドレス、住所、所属、誕生日、WEBサイト、ニックネーム。通知できる相手は、ドコモ電話帳を利用していて、かつクラウドの利用設定をしているユーザーになる。

フレンドNEWS機能

ドコモクラウドまた、自分のつぶやき・日記などの近況を友人などの電話帳(タイムライン)に通知することができる機能も実装される。

自分が友人に対して「SNS情報を通知する」という設定をすると、友人の電話帳に自分のポストしたつぶやきなどが表示されるという。通知を受ける側は特別な設定は不要で、SNSを利用していなくても電話帳から確認可能となる。

通知できるSNSは、Twitter、Facebook、はてなダイアリー、Ameba、foursquare。通知できる相手は、ドコモ電話帳を利用していて、かつクラウドの利用設定をしているユーザーになる。

このほか、パソコンなどのデバイスから、インターネット経由で電話帳データを閲覧・編集できる機能も提供されるという(2013年2月開始予定)。

「spモードメール」が「ドコモメール」へ

ドコモクラウド

ドコモの提供するメールサービス「spモードメール」もクラウド化され、「ドコモメール」へと改称される。メールデータはすべてクラウド上に保存されるため、機種変更時のデータ移行や故障・紛失時のデータ復旧も容易になるほか、スマホやタブレットなど複数端末から利用できるマルチデバイス対応となる。メール保存容量は1GB(最大8万件)。

またUIやデザインが刷新され、従来よりも直感的なメール操作や文字入力が可能となり、使い勝手が向上したという。今後は、パソコンなどからドコモメールを送受信する機能も提供する予定としている。

対象機種はAndroid 4.0を搭載したドコモのスマートフォン・タブレット。利用料金は無料(spモードの契約が条件)で、2013年1月にサービス開始予定だ。

操作ステップの削減や使い勝手の向上

ドコモクラウド

アプリ起動後すぐに個別フォルダを表示した画面となり、各メールフォルダに直接移動できる。各フォルダのフラグや未読件数をタップすると、ソートされたメール一覧が表示できるようになっている。

またメール一覧画面は、本文の一部を表示するプレビューにより、メールを開かなくても識別できる仕様になった。この画面からも新規メール作成が可能。メール詳細画面では写真のサムネイルが表示され、見たい写真が選びやすくなっている。返信や転送もワンタップで可能。

このほか、送信元に応じた着信音設定、振り分け・検索機能などの基本機能が使いやすく改善されていたり、メール作成画面において、絵文字入力や画像添付などをより直感的に操作できるようなUI刷新が行われているという。