ボーイング、Android搭載スマートフォンを2012年中に発売予定

世界最大手の航空宇宙会社ボーイングが、高度なセキュリティ機能を備えたAndroidスマートフォンを開発中であるとNational Defenceが伝えている。おそらく政府関係者や諜報機関、企業向けになりそうだが、早ければ2012年中の発売になるという。

「ボーイング」というと航空機メーカーとしてのイメージが強いものの、実際は宇宙産業、セキュリティ事業、軍事産業など幅広く事業を展開し、高度な技術をもっている企業。今回は巨大な旅客機ではなく、手のひらサイズの「Boeing Phone」の製造ということになるわけだ。

同社が開発しているのは、高度なセキュリティ機能を搭載するAndroidスマートフォン。高度に暗号化されたこの種の端末は現在もあるにはあるが、1台あたり15,000〜20,000ドル(約120〜160万円)と非常に高価なものとなっている。

同社はもう少し魅力的な価格で提供したいと考えており、価格を抑えるためオープンOSであるAndroidを採用。また、セキュアな通信上で、アプリが充実したプラットフォームを利用できることなどを顧客に訴えていきたいとしている。仕様などの詳細については、今のところ明らかになっていない。

当初は政府関係者や諜報機関、企業向けといったニッチ市場に向けた製品になるとされ、おそらく一般ユーザーには価格や流通の面からも入手は難しいと考えられる。ただ、これが大成功を収めることになれば、ボーイングが一般向け(といっても、セキュリティを重視するハイクラス向け?)市場に参入してくる可能性も否定できないだろう。