Microsoftは12日、LGと特許契約を締結したと発表した。LGが販売するAndroidおよびChrome OSを採用するモバイル端末、タブレットについて、特許使用料と引き換えにライセンスを提供する。
Microsoftは、Samsung、HTC、Acerなどメーカー10社との間で、AndroidやChrome OSについての同様の特許契約を結んでおり、米国で販売されるスマートフォンの実に70%にまで対象が及んでいるという。
契約の内容はこれまでにも明らかにされてこなかったが、米投資銀行のアナリストによれば、1台のAndroidスマートフォン販売につき、マイクロソフトは3~6ドルのライセンス料を獲得しているという。
マイクロソフトは2012年度は4億ドルを超えるライセンス収入をAndroid端末から得ることになると言われていたが、今回のLGとの契約でさらに収入は増えることになる。その額は、まだ決算発表で具体的な数字が出てこないレベルのWindowsPhone事業が稼ぎ出す収益を大きく超えると思われる。
少なくとも現時点では、Microsoftの利益に最も貢献しているモバイルOSはWindowsPhoneではなくAndroidだと言えそうだ。
なお、LGは現時点においてChrome OSを採用するChromebookを製造していない(AcerおよびSamsungは販売している)が、今回の契約の範囲にChrome OSを含まれているということから、将来的にChromebookを販売する計画があるのかもしれない。
Google TVに関する取り組みについて、LGがGoogleと急接近しているという噂も聞こえてくるため、Chromebookに対する取り組みも、Googleとの強力なパートナーシップを築こうとするLGの戦略なのかもしれない。