チップメーカーのZiiLABSがCES2012において、Android4.0に最適化した「100コアプロセッサ『ZMS-40』」を発表した。同社のデュアルコアプロセッサ『ZMS-20』と比べて消費電力が半分、性能は2倍であるとしている。
ZiiLABSによると、『ZMS-40』はクロック数1.5GHzで駆動するクアッドコアARM Cortex-A9 CPUに独自の96コアプロセッサStemCell Media Processorを組み合わせた製品とのこと。StemCell Media Processorは画像や動画などの描画処理などを中心に演算処理を行うプロセッサで、大規模な並列処理による高速駆動を実現する。
前作の『ZMS-20』はデュアルコアCortex-A9に48コアStemCellを組み合わせたものだったが、プロセッサコア数を倍増したことにより、低クロック動作でも高い処理性能を実現、消費電力を最大50%カットするとともに、約2倍のパフォーマンスを得られるとのこと。
『ZMS-40』はHEVC、H.264、VC1、WEBM(VP8)といった動画圧縮方式に対応し、2560×1600(WQXGA)という高解像度ディスプレイをサポートするほか、次世代HEVC(H.265)が実現する7680×4320といった超高解像度にも対応したいとしている。
また、Android4.0(Ice Cream Sandwich)に最適化されているという。
既に一部にOEM顧客へリファレンス機とサンプルを出荷しているほか、中国向けにZMS-40搭載タブレットを開発しているとのこと。
実質的には、NVIDIA Tegra 3と同じようなクアッドコアCPUに+αという形ではあるが、おそらくTegra 3に近い性能を持っているものと思われる。