カシオ、スマホでの「可視光通信システム」をCESに出展 撮影と同時にSNSで友達にも

カシオ計算機は、米国で開幕する2012 International CESにおいて、スマホを利用した可視光システムを参考出品すると発表した。店頭にあるLEDにスマホのカメラを向けて情報を取得したり、点滅させたスマホの画面を通じてデータを送信しコミュニケーションをはかったりできる仕組みなどを紹介する。

可視光通信は、人間の目に見える光を高速点滅させてデータ送信を行う技術。LEDを備えた照明や看板、ディスプレイなどの様々な光源を発信源として利用でき、「距離があっても読み取れる」「高速」「人体や電子機器にも影響しない」といったメリットがある。

AR(拡張現実)など多くの分野で活用が期待されており、今回、カシオはこの通信技術を用いて、スマートフォンを使った個人向けおよび商業施設向けの可視光通信システムを開発試作した。

具体的には、スマホで写真を撮る際、相手の画面をこちらに向けてもらうだけで、相手のプロフィールやメッセージを写真の中に表示させることができるというもの。その場で全員のスマホに画像と情報が共有されるため、SNSと組み合わせれば、撮影と同時にその人と「友達になる」などの使い方が可能だという。

商業向けは、スマホのカメラを電子看板や店頭に置いたLED光源に向けると、店や広告主などからの情報が受信できるシステム。離れた場所からでも、カメラで光の点滅が認識できれば受信が可能で、施設側は現在使用しているディスプレイを使い、画面上のわずかな面積の光源を通信用に点滅させるだけで、すぐに情報配信を始められるとしている。

近い将来、スマホにまた1つ新しいコミュニケーション手段が加わりそうだ。