LINEMOは海外で使える?「あんしん定額」と「パケットし放題」の違いを解説

通話料金とSMSの料金はどれくらい?

LINEMO(ラインモ)は、「世界対応ケータイ」オプションに加入することで海外でも使えるようになります。世界対応ケータイは「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」の2つに分かれており、滞在国やデータ使用量によって選びます。

本記事では、LINEMOを海外で使う際のオプション料金や通話・SMSの料金のほか、「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」のどちらを選ぶべきか解説します。

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目次

LINEMOは海外で使える、専用Wi-Fiのレンタルも不要

【LINEMO】国際ローミングオプション

LINEMOは、国際ローミングオプション「世界対応ケータイ」に加入することで海外の対象国での利用が可能となります。世界対応ケータイオプションは「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」の有料サービスに分かれており、それぞれ利用状況によって料金が発生します(両者の違いは次項で詳しく解説)。

乗り換え(MNP)でLINEMOを契約している場合、世界対応ケータイは無料で自動的に付帯しています。eSIM/SIMカード(物理SIM)のどちらのSIMタイプにも対応しており、現地で差し替える必要もありません(現地でSIMカードを抜くとオプションを利用できないので要注意)。

海外旅行の際は専用のポケットWi-Fiをレンタルする人もいますが、LINEMOならポケットWi-Fiをレンタルせずとも対象国でのデータ通信を利用できます。

ポケットWi-Fiのレンタル料金は、渡航先の国にもよりますが、データ無制限で1日あたりおおよそ2000円〜3000円程度が相場。しかしLINEMOの「海外あんしん定額」なら、3GBの上限付きですが1日あたり980円です。現地でデータ通信をそこまで使わないなら、LINEMOの国際ローミングオプションでも十分といえます。

新規契約でLINEMOを申し込んだユーザーは、世界対応ケータイオプションに加入できるのは課金開始から5カ月目以降まで世界対応ケータイに加入できません。新規契約後すぐに海外に渡航したい人は、ポケットWi-Fiのレンタルなど別の通信手段を検討する必要があります。

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ベストプラン契約の場合

LINEMOは、新規加入または他社からの乗り換え(MNP)でベストプランを契約すると、最大6カ月分のプラン料金がPayPayポイントで付与される「全額戻ってくるキャンペーン」を実施しています。

最大6カ月分のプラン料金がPayPayポイントで全額まとめて戻ってくるため、最大6カ月も実質無料で使えるお得なキャンペーンです。

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ベストプランVの場合

また、ベストプランVに他社からの乗り換え(MNP)で契約すると2万円相当、新規契約すると1万円相当のPayPayポイントをもらえるキャンペーンも実施中です。

ベストプランVはデータ通信量30GBを月額2970円で使えるプラン。乗り換えで2万円相当が付与されれば、6カ月分のプラン料金を楽々まかなえてしまいます。

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LINEMOの国際ローミングオプションは2種類

LINEMOの国際ローミングオプション「世界対応ケータイ」は、「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」の2種類です。その違いと選び方を解説します。

海外あんしん定額:3GBで980円/日からデータ通信が定額

「海外あんしん定額」は、指定された国・地域でデータ通信を定額利用できる世界対応ケータイオプションサービスのひとつ。対象国でデータ通信を利用する場合、最大72時間のデータ通信が定額となります。

たいていの国・地域は「定額国L」に指定されており、「24時間プラン」か「72時間プラン」から選べます。対象の定額国および料金は下記の通り。

【定額国L】対象国と料金
対象国・地域 アメリカ本土、アラスカ、ハワイ、プエルトリコ、バージン諸島(アメリカ領)、タイ、台湾、中国、韓国、香港、モルディブ、ドイツ、フランス、イタリア、グアム、オーストラリア、カナダ、メキシコ、ブラジルなど
料金
  • 24時間プラン:3GBで980円
  • 72時間プラン:9GBで2940円
【LINEMO】海外あんしん定額

たとえばアメリカ本土は海外あんしん定額の「定額国L」に指定されている

定額国Lに該当するかどうかはLINEMOの公式サイトで確認できます。

たとえば定額国Lに分類されるアメリカ本土に3日間滞在するのであれば、プラン料金に2940円(9GB)を追加することで、現地でもデータ通信を定額利用できます。申し込んだデータ通信量の上限に達した場合、速度制限がかかり通信速度が低速化します。

滞在期間が72時間を超える場合、72時間プラン終了後に再度24時間プランまたは72時間プランに加入すれば定額利用が継続されます。

【LINEMO】海外あんしん定額
【LINEMO】海外あんしん定額

海外あんしん定額に申し込むには、まず以下のLINEMO公式サイトにアクセスします。

[海外あんしん定額の申し込み]をタップし、My Menu(マイページ)にログイン。画面の案内に沿って申し込み手続きを進めます。

その後、端末の設定アプリでローミング設定をおこなってください(詳細は後述)。

【LINEMO】海外あんしん定額
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現地到着後にソフトバンクからSMSが届きます。記載された専用サイトにアクセスしてください。

滞在エリアが表示されるので、「24時間」か「72時間」を選択し、[利用を開始する]をタップ。 確認画面で再び[利用を開始する]をタップすれば開始されます。

定額国L以外の国・飛行機・船で利用する場合

定額国Lで指定された以外の「定額国S」、または飛行機・船で利用する場合は料金体系が異なります。

【定額国S】対象国と料金
対象国・地域 バハマ、ジンバブエ、イラン、ミクロネシア、ジブチ、レバノン、ベリーズなど
料金
  • 1MB:1980円
  • 5MB:9800円
  • 10MB:1万9600円
飛行機・船で利用する場合
料金
  • 50MB:1時間で980円
  • 100MB:5時間で1960円
  • 150MB:15時間で2940円

※設備搭載機でのみ利用可

海外パケットし放題:2980円/日で使い放題

【LINEMO】海外パケットし放題
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「海外パケットし放題」は、海外でのデータ通信が定額で使い放題になる世界対応ケータイオプションサービス。ガラケーが主流だったころに使われたパケット定額制が用いられています。

パケット通信料は1KBあたり2円(LTEの場合は1KBあたり4円)。通信料が0円〜5万1999円(25MBまで)だと海外パケットし放題が適用されて最大1980円/日、通信料が5万1200円を超過(25MB以上)すると2980円/日となります。

海外パケットし放題は、世界対応ケータイに申し込んでいれば別途申し込みする必要はありません。渡航後に現地でローミング設定(方法は後述)をおこなうだけで1日中使い放題となり、高額請求の心配もありません(1日の単位は現地時間ではなく日本時間で計算)。

「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」、どちらに加入すべき?

「海外あんしん定額」と「海外パケットし放題」のどちらに加入すべきか迷ったら、渡航先と1日の使用データ容量が3GBを超えるか否かで考えましょう。

  • 「海外あんしん定額」が向いている人
    • 海外あんしん定額の「定額国L」の対象国(アメリカ本土、ハワイ、タイ、韓国、香港、ドイツ、フランス、イタリア、グアム、オーストラリアなど)に渡航し、かつ現地で1日3GBまでしか使わない人
  • 「海外パケットし放題」が向いている人
    • 現地で1日3GB以上使いたい人
    • 海外あんしん定額の「定額国L」対象外の国に渡航する人

海外あんしん定額は24時間で3GB/980円または72時間で9GB/2940円という割安な料金体系です。定額国Lの指定国で1日3GBも使わないなら、海外あんしん定額でまかなえてしまいます。

定額国Lの指定国でも1日3GB以上使いたいなら、最大2980円/日の海外パケットし放題が向いています。定額国Lに含まれない国・地域に渡航するなら、海外パケットし放題を検討してみてください。

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海外でLINEMOを利用する場合の注意点

海外でLINEMOを利用する際の注意点を解説します。渡航前に必ずチェックしておいてください。

海外で使う際はデータローミングの設定が必要

海外でLINEMOを利用する場合、端末の設定からデータローミングの設定を済ませておく必要があります。

iPhoneの場合

【LINEMO】ローミング設定(iPhone)
【LINEMO】ローミング設定(iPhone)

「設定」アプリを開いたら、[モバイル通信]→[通信のオプション]と進みます。

【LINEMO】ローミング設定(iPhone)
【LINEMO】ローミング設定(iPhone)
【LINEMO】ローミング設定(iPhone)

「データローミング」をオンに切り替えたら、[音声通話とデータ]をタップ。「5Gオート」または「5Gオン」のどちらかを選択してください。

iPhone 11以前の機種は5Gに対応していないので、[音声通話とデータ]の項目は表示されません。「データローミング」をオンに切り替えるだけでOKです。

現地到着後、ソフトバンクから確認のSMSが届きます。海外あんしん定額を利用する場合は、SMSに記載されたURLから利用開始手続きをおこなってください。

Androidスマホの場合

【LINEMO】ローミング設定(Android)
【LINEMO】ローミング設定(Android)

端末の「設定」を開き、[ネットワークとインターネット]→[SIM]と進みます。

【LINEMO】ローミング設定(Android)
【LINEMO】ローミング設定(Android)
【LINEMO】ローミング設定(Android)

「ローミング」をオンに切り替えたら、[優先ネットワークの種類]を選択して「5G(推奨)」を選択します。

これで設定は完了です。現地到着後、ソフトバンクから確認のSMSが届きます。海外あんしん定額を利用する場合は、SMSに記載されたURLから利用開始手続きをおこなってください。

Androidスマホでの設定手順は機種やバージョンにより異なる場合があります。ここではAQUOS sense6(Android 13)での手順を紹介しています。

海外ではLINEギガフリーや通話オプションは対象外

【LINEMO】LINEギガフリー

海外ではLINEギガフリーは使えない

海外でLINEMOを利用する場合、LINEギガフリーや通話定額オプションは適用されません。

LINEギガフリーは、LINEのトーク・音声通話・ビデオ通話など対象のLINEアプリの機能を利用した際にデータ通信を消費しないサービス。海外でLINEアプリを利用すると、LINEギガフリーは適用されずデータ通信量を消費します。

また、「通話定額」「通話準定額」の通話オプションに加入していても、海外の通話(日本→海外、海外→日本、海外→海外)は定額になりません。

新規契約者が申し込めるのは5カ月目以降

乗り換え(MNP)でLINEMOを契約したユーザーは、世界対応ケータイオプション(無料)が自動加入された状態となっているため手続きは不要です。海外あんしん定額を利用する場合は、別途申し込んでください。

一方、新規契約でLINEMOを申し込んだユーザーが世界対応ケータイオプションに加入できるのは、課金開始から5カ月目以降です。4カ月目の末日までは世界対応ケータイに加入できません。

LINEMOを新規契約後すぐに海外に渡航したい人は、世界対応ケータイオプションに加入できないのでポケットWi-Fiのレンタルなど別の方法を検討してください。

国際電話・SMSの通話料金の仕組み

【LINEMO】国際通話

国際電話やSMSは、日本国内で利用するときとは料金の仕組みが異なります。

海外滞在中の通話料金

通話料金は滞在する国・地域によって異なります。渡航の際はあらかじめ通話料金を確認しておきましょう。滞在国向け・日本向け・その他の国向け・着信でそれぞれ料金が設けられています。

1分あたりの音声通話料金
国・地域 滞在国向け 日本向け その他の国向け 着信
アメリカ本土 125円 140円 210円 175円
ハワイ 125円 140円 210円 175円
オーストラリア 75円 265円 265円 80円
グアム 80円 180円 210円 130円
タイ 70円 180円 260円 195円
ベトナム 70円 295円 265円 85円
シンガポール 70円 195円 260円 155円
フィリピン 70円 175円 260円 155円
韓国 25円 190円 265円 75円
香港 75円 260円 260円 145円
台湾 70円 290円 265円 150円
中国 70円 195円 260円 165円
イギリス 75円 260円 265円 110円
イタリア 75円 280円 265円 115円
スペイン 75円 175円 265円 110円
ドイツ 75円 265円 265円 115円
フランス 75円 375円 260円 110円

※接続される現地の通信事業者によっては料金が異なる場合があります。

たとえばアメリカ本土に滞在している場合、滞在国(アメリカ本土)にいる相手と通話すると125円/分、日本にいる相手と通話すると140円/分、アメリカ本土・日本以外の国にいる相手と通話すると210円/分の通話料金がかかります。

また、海外滞在中は着信時にも通話料金が発生します。アメリカ本土であれば175円/分です。上記以外の国・地域で発生する通話料金についてはLINEMOの公式サイトを参照してください。

日本から海外への通話料金

LINEMOで日本国内にいる相手に発信したときの通話料金は30秒ごとに22円です。しかし通話の相手が海外にいる場合、相手の国・地域によって通話料金が異なります。

日本から海外への通話料金
国・地域 国番号 通話料金(30秒ごと)
アメリカ本土 1 39円
ハワイ 1 36円
オーストラリア 61 99円
グアム 1 36円
タイ 66 99円
ベトナム 84 99円
シンガポール 65 89円
韓国 82 99円
香港 852 99円
台湾 886 99円
中国 86 99円
イギリス 44 119円
イタリア 39 119円
スペイン 34 109円
ドイツ 49 119円
フランス 33 119円

日本から国際電話をかけるには、「+」または「010」→相手先国番号→相手先電話番号の順に入力します。アメリカ本土(国番号:1)にいる相手にかける場合、「010」「1」「090〜(相手の電話番号)」のようになります。

国際電話は「通話定額」「通話準定額」オプションの対象外です。通話時間が長くなると通話料金が高額になる可能性があります。また、国際通話は着信側にも料金がかかる点も留意しておきましょう(料金は前述)。

上記以外の国・地域に発信した際に発生する通話料金および国番号については、ソフトバンクの公式サイトを参照してください。

SMS送信料は一律で1通100円から

海外あんしん定額または海外パケットし放題に加入している場合、滞在国にかかわらず海外でSMSを送ると全角70文字相当(最大140バイト)までで1通あたり一律100円の送信料が発生します。

70文字を超える場合は文字数に応じた送信料が加算されます。

  • 全角1文字〜70文字:100円
  • 全角71文字〜134文字:200円
  • 以降、全角67文字ごとに100円を加算

受信する側は滞在国にかかわらず、受信料はかかりません。

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