本年度アカデミー主演女優賞受賞、3月公開映画『ジュディ 虹の彼方に』をいち早くレビュー

本年度アカデミー主演女優賞受賞、3月公開映画『ジュディ 虹の彼方に』をいち早くレビュー

『オズの魔法使』(1939年)で主人公の少女・ドロシー役を演じ、名曲『オーバー・ザ・レインボー』を世に広めた名女優、ジュディ・ガーランド。

3月6日(金)に公開される映画『ジュディ 虹の彼方に』では、この類まれな才能をレネー・ゼルウィガーが見事に蘇らせました。本年度、数々の映画賞で主演女優賞を総なめにした本作。ここでは、作品のあらましと公開情報をお届けします。

ジュディ 子役時代

主人公のドロシー役に大抜擢され、若くしてスターダムを駆け上がったジュディ。昨年レディー・ガガ主演でリメイクされた『アリー/スター誕生』の1954年版『スタア誕生』でもアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるなど、ハリウッド黄金期を支えました。

しかし、過酷な撮影スケジュールをこなしつつ、スレンダーなスタイルを維持するため、ジュディは少女時代から複数の薬物を投与されてしまいます。それが不眠症をはじめとした不調を引き起こし、ジュディの奔放な性格なども相まって、次第に映画のオファーは減少していきます。

ジュディ ジュディと子供たち

後年はその圧倒的歌唱力とステージパフォーマンスを活かし歌手活動をメインにしますが、それも度重なる遅刻などで激減してしまいます。そして再起を賭けたジュディは、幼い娘と息子を残し、未だ彼女の名声が残るロンドンの公演へ向かいます。

作品では、ジュディが子役時代に味わった想像を絶する苦悩や、愛する子供たちへの想い、ロンドンに渡った後の栄光と破滅の日々が、彼女の視点で丁寧に描かれます。

ジュディ ロンドンでの舞台

本作で本年度アカデミー主演女優賞、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞【ドラマ部門】、英国アカデミー賞主演女優賞など、映えある映画賞を総なめにしたレネー・ゼルウィガー。

ジュディのファンであることを公言していた彼女は、正式なリハーサルの1年前から歌のコーチと厳しいトレーニングを開始。立ち姿やジュディ特有の声色、訛り、パフォーマンスのすべてをマスターし、劇中の全曲を自身で歌い上げています。

47歳の若さで亡くなる半年前の伝説の舞台、1968年におこなわれたロンドン公演の日々の、コンサート再現シーンは圧巻の迫力です。

ジュディ 舞台後のジュディ

「気分じゃない」とリハーサルにも参加せず、開幕間際まで歌えないと大騒ぎしながらも、いざステージに立つと花が一気に咲き開くような超一流のショーを見せるジュディ。

作品の全編を通して少女のように繊細な彼女の様子が描かれますが、精神的に不安定で、しばしばまるで別人のように変わってしまうシーンなどは特に印象的です。

ジュディ ジュディとミッキー

監督は『トゥルー・ストーリー』のルパート・グールド。ジュディの若い恋人、ミッキー役には『ラ・ラ・ランド』のフィン・ウィットロック、ロンドンのクラブのオーナーに『ハリー・ポッター』シリーズのダンブルドア校長役で知られるマイケル・ガンボンなど、豪華なスタッフ・キャスト勢にも注目です。

劇場公開は3月6日(金)より、全国TOHOシネマズ、イオンシネマ、ユナイテッド・シネマ他。特典付きの前売り券も好評発売中です。

映画『ジュディ 虹の彼方に』公式サイト

『ジュディ 虹の彼方に』作品情報
監督 ルパート・グールド
脚本 トム・エッジ
原作 舞台「End of the Rainbow」(作者:ピーター・キルター)
出演 レネー・ゼルウィガー、ジェシー・バックリー、フィン・ウィットロック、ルーファス・シーウェル、マイケル・ガンボン、ダーシー・ショー他
配給 GAGA

© Pathé Productions Limited and British Broadcasting Corporation 2019

EDITED BY
SORA