「無料通話」に要注意、LINEもiPhoneのFaceTimeオーディオも実質的に無料ではない

2019-04-01 16:07
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「無料通話」に要注意、LINEもiPhoneのFaceTimeオーディオも実質的に無料ではない

LINEやFaceTimeをはじめ、「無料通話」を謳うアプリが多くあります。しかし、利用する環境や契約しているSIMによっては、「無料」と言えども使い過ぎに注意しなければならないことがあります。契約している通信量の上限を超えて使うと、通信速度が制限されるなどの不便を強いられる恐れがあるためです。

そこで本記事では、「無料」の通話アプリをもっと便利に使うため、通信量を節約するコツなどを紹介します。

無料通話アプリの利用にはデータ通信料金が課される

音声通話もビデオ通話も、今は"無料"で利用できるのが当たり前。LINEやMessengerをはじめ、標準でインストールされているFaceTimeも、通話機能を利用すること自体に料金が課せられることは一切ありません。そのため、普段の通話もすべてこれらのアプリで済ませてしまっている人もたくさんいるでしょう。

FaceTime

しかし、こうした「無料通話」のできるアプリを利用するときは、注意しなければならないことがあります。それは、通話料が無料であっても、データ通信まで含めて考えた場合にキャリアに支払う料金は無料ではないということです。無料通話アプリは4G LTEやWi-Fi回線などでデータ通信を利用しているため、通話によってはデータ通信料金を支払う必要があるわけです。

現在iPhoneやAndroidスマートフォンを利用している大多数のユーザは、キャリアとパケット定額プランで契約しているはずです。したがって、無料通話アプリで4G LTE回線を使って大量のデータ通信をおこなっても、基本的には一定額以上の料金を請求されることはありません。通話料金に相当するデータ通信料金を請求されないという意味では、無料通話アプリは確かに「無料」と呼べるかもしれません。

速度制限や定額料金の上昇を避けるには節約も必要

もっとも、最近のパケット定額プランは多様化しており、基本のデータ通信容量は契約により細かく分かれています。従来のような一律7GBのパケット定額制ではなく、ユーザーが使いたい分の容量を選択するのが普通です。

通信容量は少ないもので500MBや1GB、多いものでは30GB以上あり、通信容量が少ないほど定額料金を抑えられる仕組みです。しかし契約通信量を超えると、通信速度が最大128kbpsから200kbps程度に制限され、速度制限中はLTEを利用できた場合に比べてかなり低速になります。通信速度を戻すには、容量のチャージが必要となり、この場合は当然ながら料金が発生します(繰越やパケットをシェアする仕組みもありますが、ここでは触れません)。

また、使った容量で料金が段階的に上がっていく料金プランも、キャリアでは用意しています。この場合、通信量が増えても通信速度が制限されることはありませんが、通信容量を多く使った月は定額料金が上がってしまいます。

いずれにせよ、パケットの通信料金はデータ通信をあまり使わない人ほど節約できる仕組みになっています。音声通話やビデオ通話も通信容量を消費する以上、使い方次第では定額料金が上昇する要因になりうるわけです。

1GBなら25時間程度の通話が可能

気になるのは、自分が契約している通信容量でどれくらいの通話ができるかです。

FaceTimeオーディオの通信量

筆者の環境下でFaceTimeオーディオを利用したところ、送受信ともに1分間あたり約650KB前後の通信データ量となっていました。単純計算すると、1時間で約39MB、25時間で約1GBです。通信量自体はあまり気になるものではありませんが、1日50分通話していると30日間で1GBになります。さらに、通話以外にも様々なデータ通信を利用することを考えると、データ通信量は節約するに越したことはありません。

各アプリでどのくらい通話をしているか調べたければ、アプリでチェックしてみることもできます。

スクリーンタイムでアプリの使用時間を確認する

[設定]→[スクリーンタイム]でアプリの使用時間を調べられる

iPhoneなら「スクリーンタイム」を開くと、毎日のアプリの使用時間が表示されます。アプリを起動している時間なので、厳密に音声通話、ビデオ通話だけの時間を調べることはできませんが、大まかな目安にはなりそうです。

データ通信量なしで無料通話を利用する

無料通話アプリを名実ともに無料で利用する方法はないでしょうか? もちろんあります。ここでは、2つの方法を紹介します。

Wi-Fiを利用する

1つ目は、Wi-Fiを利用することです。Wi-Fiを利用すればキャリアへのデータ通信料金は発生しません。長時間通話をする場合は、Wi-Fiを利用することでデータ通信料金の追加負担をしなくても済みます。Wi-Fiを使える環境にいるときは、こまめにWi-Fiに切り替えて運用するのが節約のポイントです。

通話をカウントしないSIMを利用する

2つ目は、特定サービスのデータ通信量をカウントしない格安SIMサービスを利用することです。いわゆる「カウントフリー」(ゼロレーティング)で、一部のMVNOが採用しています。対象となるサービスやアプリは、MVNOによって異なりますが、よく使うアプリがカウントフリーの対象になっていれば、通信量を大幅に減らすことができます。

たとえば「LINEモバイル」では、LINEのトーク・通話がデータ通信量としてカウントされない「LINEフリープラン」や、LINEだけでなくTwitterとFacebook、Instagramも使い放題となる「コミュニケーションフリープラン」などを用意しています。

また「DMMモバイル」もLINEやTwitter、Facebook、Instagramがカウントフリーになる「SNSフリー」をオプションで提供しています。

カウントフリーのプランを利用すれば、対象サービスをいくら使っても文字通り「無料」で使い放題となります。自分の使い方を振り返ってみて、これらのサービスを使う時間が大半を占めているならば、カウントフリーに乗り換えてみるのも検討に値します。

「無料」を意味をユーザー自身で考えよう

ところでカウントフリーは、特定のサービスのみを扱うという性質から、ネットの中立性や通信の秘密を侵害するものとして議論の対象になることがあります。カウントフリーが成り立つならば、速度制限の意義にも疑念を呈したくなるかもしれません。また一般論として、格安SIMならば混雑時に通信速度が遅くなりやすいというデメリットもあります。「無料」を手に入れる代償に、失うものもあるかもしれないわけです。ユーザーとしては、「タダほど高いものはない」の精神で、さまざまな手段のメリット、デメリットを自分自身で確認してみる姿勢を持つ必要があります。

検証端末:iPhone X(iOS 12.1.4)