スポーツの動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」では、一部のユーザーに向けてダウンロード機能を提供し始めているようです。筆者が契約しているアカウントでもダウンロード機能が追加されていたので、実際に動画をダウンロードし、オフライン再生を試してみました。
本記事では、DAZNで動画をダウンロードしてオフライン再生する方法に加えて、同機能を利用して感じた特徴や気になる点について紹介します。
DAZNに待望のダウンロード機能が追加
DAZNは、2018年からダウンロード機能の実装を予告していましたが、ようやくダウンロード機能の配信を開始しました。ただし2019年6月時点では、あくまでも一部ユーザーのみに向けた試験導入のようです。
また、すべての動画をダウンロードできるわけではなく、筆者が確認した限りではJリーグやチャンピオンズリーグ、MLBはダウンロード可能ですが、コパ・アメリカやF1、プロ野球はダウンロードできませんでした。
正式リリース後も、コンテンツによってダウンロードの可否が分かれる可能性は高そうです。
ちなみに、ダウンロードしたコンテンツにはそれぞれ保存期限が設けられています。期限もコンテンツにより異なります。
ダウンロードしたコンテンツは、オフラインで再生が可能になります。自宅などWi-Fiのある環境であらかじめダウンロードを済ませておけば、外出先などで通信量を気にせず視聴を楽しめます(ダウンロードやオフライン再生の方法は後述)。
DAZNで動画をダウンロードする方法
DAZNで動画をダウンロードする手順を紹介します。なお、あくまでも先行リリースにおける操作方法であるため、本リリースの際に変更になっている場合があります。
ダウンロード可能なコンテンツには[ ダウンロード]のボタンが表示されているので、ここをタップしましょう。
ダウンロードできないコンテンツには「ダウンロード不可」と表示されています。
Jリーグの試合の場合、「フルタイム」か「ハイライト」かを選択できます。ちなみに、MLBはハイライトのみダウンロード可能で、フルタイムはダウンロードできませんでした。
ダウンロードしたコンテンツは、画面下の「ダウンロード」タブに保存されます。ダウンロード中のコンテンツは「待機中」、ダウンロードが完了したコンテンツは「ダウンロード済」に表示されます。
消費するストレージ容量とダウンロードにかかった時間
ダウンロードするコンテンツの画質は、メニューボタン[]→[設定]→[ダウンロード画質]と進んだ画面で、[低画質][標準画質][高画質]のいずれかを設定できます。
筆者が試した限り、消費したストレージ容量とダウンロードにかかった時間は次の通りでした。
画質 | ダウンロードしたコンテンツ | ストレージ容量 | ダウンロードにかかった時間 |
---|---|---|---|
低画質 | Jリーグのハイライト | 約30MB | 3分程度 |
Jリーグのフルタイム | ※検証中 | ||
標準画質 | Jリーグのハイライト | 約75MB | 5分程度 |
Jリーグのフルタイム | 約2000MB | 3時間30分程度 | |
高画質 | Jリーグのハイライト | 約150MB | 7分程度 |
Jリーグのフルタイム | ※検証中 |
もちろん、ダウンロードするコンテンツによってストレージ容量やダウンロードにかかる時間は異なります。ダウンロードにかかる時間はWi-Fi環境による影響も大きいので、あくまでも目安として考えてください。
検証時のWi-Fi環境をGoogleの速度チェッカーで測定した限り、下り速度は50.7Mbps弱でした。
Jリーグのハイライトは再生時間が約6分〜7分なので、ダウンロードにかかる時間も約5分と短いですが、フルタイムは再生時間が約3時間にも及びました。標準画質でもダウンロードまでかなりの時間を要します。高画質フルタイムに至っては、8時間かけてやっと半分程度をダウンロードできるといった具合で、ちょっと現実的ではなさそうです。
デバイスの空きストレージ容量が左下に表示されているため、あとどれくらいのコンテンツをダウンロードできるかが把握できます。
なお、設定で「Wi-Fiのみ」を選択していれば、コンテンツのダウンロードはWi-Fi環境下でのみおこなわれます。ダウンロード中にWi-Fi環境外に出てしまった場合でも、通信量を消費する心配がなくなります。設定をオンにしておくのがおすすめです。
SDカードへの保存も可能?
設定メニューには、コンテンツの保存先を外部ストレージ(SDカード)に設定できる項目があります。今回、SDカードへの保存も試みましたが、ダウンロードできませんでした。
外部ストレージへの保存ができなかった原因は不明ですが、正式リリースの際には、外部ストレージへの保存がおこなえるようになるのかもしれません。
検証端末:HUAWEI P20 lite(Android 8.0)、DAZNアプリ:バージョン2.5.3
DAZNでオフライン再生する方法
コンテンツのダウンロードが完了していれば、オフライン再生で視聴可能です。Wi-Fiのない外出先でも、データ通信量を気にせず動画を視聴できます。
オフライン再生自体は簡単で、「ダウンロード」タブを開いて「ダウンロード済」リストを開きます。ここから、視聴したいコンテンツを選択するだけで再生がスタートします。
まとめ
DAZNのダウンロード(オフライン再生)機能は視聴期間が限られているため、試合をずっと保管するというより、見逃した試合などを出先で快適に観るための機能といえるでしょう。
低画質でダウンロードする場合、容量も小さくダウンロード時間も短いですが、やはり画質は気になります。Jリーグの試合を見る限り、特に引きの画面では画質が粗く、選手を判別できないこともありました。
高画質では鮮明な映像が楽しめますが、コンテンツの長さによってはストレージに占める容量も大きく、ダウンロードできる本数が限られます。画質へのこだわりが強くない限りは、標準画質でのオフライン再生が無難な選択といえそうです。
検証端末(SDカードへの保存を除く):Google Pixel 3a(Android 9.0)、DAZNアプリ:バージョン2.5.3