高い?低い?GoogleリーダーからFeedlyへの移行率を調査してみた

Googleリーダー引退は7月1日。Feedlyをはじめ様々なRSSリーダーを検討しているユーザも多いはず。筆者も複数のRSSリーダーを比較検討中だ。

各Webメディアによる扱いやソーシャルメディア上の声の大きさに鑑みると、移行先にFeedlyを選択しているユーザが多数派のようだ。移行先を保留しているが、「とりあえず」Feedlyにデータをインポートしておくユーザも見受けられる。

そこで、今回独自に各WebメディアのGoogleリーダーにおける購読者数と、Feedlyにおける購読者数を調査・比較した。

メディア Googleリーダー Feedly 移行率
ケータイWatch 198,771 14,450 7%
CNET Japan 87,305 14,239 16%
ITmedia 52,328 10,728 21%
Engadget Japanese 49,935 20,687 41%
ギズモード・ジャパン 44,859 17,905 40%
AppBank 37,901 16,516 44%
Gigazine 32,953 11,741 36%
TechCrunch Japan 32,025 13,396 42%
Wired.jp 18,942 9,680 51%
週アスPLUS 13,003 6,680 51%
アスキー 10,522 3,413 32%
Appllio 2,490 1,385 56%
ハフィントン・ポスト(日本版) 497 478 96%

※2013年6月28日20時ごろのデータ

調査の概要

今回、主にテック系メディアを調査した。アクティブなRSSリーダーユーザが多いと推測されるためだ。

Googleリーダーの購読者数は、各サイトのホームページのURLを入力して登録した場合の購読者数を調査した。RSSフィードを複数配信している場合やメディアを複数運営している場合は、実際の全体購読者数より少ない数値になっている。

Feedlyの購読者数は、

http://cloud.feedly.com/v3/feeds/feed%2Fhttp%3A%2F%2Fappllio.com%2Frss.xml

のようなURLをブラウザに入力して調査した。

全て同一の条件で調査したので公平な比較表となってはいるものの、各数値自体の正確性に欠ける可能性があるので、あくまで参考値として考えてほしい。

また、GoogleリーダーとFeedlyの購読者数を比較し、移行率として表示した。もっとも、Googleリーダーを利用していなかったFeedlyユーザがFeedlyの購読者数に含まれているため、移行率はあくまで目安にすぎないことに注意してほしい。

簡単な分析

まず、注意する必要があるのは、メディアの運営歴が長い媒体ほど移行率が低くなる傾向があるのは当然のことだということ。RSSリーダーを利用したことはあるものの今では既に利用しなくなってしまった「元RSSリーダーユーザ」が多くなったり、複数のアカウントで重複して登録しているユーザが多くなったりすると思われるためだ。

その前提で表を見てみると、なかなか興味深い数値になっている。

Feedly への移行率の高さ

大まかに分かることは、Feedlyへの移行率がかなり高いということだ。

移行率が40%台から50%台のテック系メディアが目立つ。元RSSリーダーユーザの存在を考慮すると、実質的な移行率はより高くなるため、RSSリーダーのパワーユーザ層は相当な割合でFeedlyを利用し始めているものと思われる。

なお、ニュースメディア「ハフィントン・ポスト 日本版」をテック系メディアでないにも関わらず取り上げたのは、このメディアが5月にスタートしたばかりであるためだ。メディア運営開始がGoogleリーダーの廃止発表後であり、かつ、直近にRSSリーダーに登録したユーザが多い。Feedlyのみに登録しているユーザがどれくらい存在するのかは不明だが、そのユーザを除いたとしても、おそらく移行率はかなり高い数値が出るのではないかと思われる。

メディアの影響力

RSSリーダーの購読者数が、そのままメディアの影響力を表すわけではないが、一定の相関関係にあることは否定しがたい。読者の皆さんは、これらの数値をどのように考えるだろうか。

念のため再度指摘しておくが、この表における購読者数はメディアのホームページのURLを登録した場合のもの。例えば、ITmediaは運営メディアごとにRSSフィードを配信しているため、ITmediaブランドのRSSフィード購読者数はより多い。アスキーも同様だ。