「reminDO」は、ToDoリストを使うような感覚で、記憶を強化できるiPhoneアプリです(ウェブ版とChrome拡張もあり)。特長は、忘れたくない事柄をしっかり記憶に定着できるように脳科学的なアプローチを採用している点。試験勉強や学力向上にはもちろんですが、本や講義の要点を記録したり、ひらめきを書きとめたり、忘れないメモアプリとしての使い方もできます。
忘却曲線を使って学習を効率化
reminDOがユニークなのは、「忘却曲線」に基づいた学習を仕組み化していることです。「エビングハウスの忘却曲線」で有名な忘却曲線というのは、脳が覚えたことをどのくらいの時間で忘れるのかをテストし、曲線で表したもの。「エビングハウスの忘却曲線」によれば、人は覚えたことの約4割を20分で忘れ、1か月後には約8割を忘れてしまいます。このスピードにはあまり個人差がなく、復習をしなければほとんどの情報を忘れてしまうという結果が出ています。
Image:http://remindo.co
reminDOでは、忘却曲線により判明した脳の性質を逆手にとっています。忘れる直前のタイミングで復習を促す(間隔反復)ことで、記憶にしっかりと定着させる仕組みです。
使ってみた:iPhoneに通知が届くので半強制的に記憶できそう
さっそくreminDOを使ってみましょう。
まずは会員登録をおこないます。登録しなくても使えますが、会員登録しておけばPCからウェブ版をスムーズに利用できるのでおすすめです。
[とりあえず使ってみる]で試してみてもよい
ログインが完了したら、忘れたくないことをreminDOに登録します。
覚えたい単語などを入力する際、上下に2つの入力枠があり、問いと答えを入力できます。たとえば英単語や漢字なら、上に単語、下に意味や読みなどを入力しておきます。
左:覚えたいことを登録する右:登録したことは「ホーム」に表示される。[OK]をタップして最初の学習を完了する
翌日、reminDOから通知が届くので、アプリを開いて2回目の学習をします。入力した言葉かブロック中央下部のファイルアイコンをタップすれば、先ほど下の枠に入力した言葉が表示されます。
復習の必要なアイテムがあると通知が届くのでアプリを開いて復習する
このあと3日後、1週間後、2週間後、1か月後にふたたび復習をしていきます。2か月かけて復習を繰り返すことで、最小の労力で記憶に定着させます。学習途中でも[覚えた]をタップすれば、その時点で学習を終了できます。反対に[覚え直し]をタップすれば、いつでも最初から学習し直すことも可能です。
通知の間隔は、忘却曲線に基づく「間隔反復」だけでなく、毎日や3日ごと、毎週、2週ごと、毎月のいずれかから選択することもできます。
ホームでは「今日」「学習中」「完了」の3つのタブがある。過去に登録したアイテムでもいつでも覚え直すことができる
脳に記憶させるのに適したタイミングでiPhoneに通知が届くのが、reminDOの最大の魅力。iPhoneに届いた通知を必ずチェックしてしまう人であれば、覚えたいことを半ば強制的に再確認させられます。
視覚と聴覚でさらに覚えやすく
記憶を定着させるには、文字を見るだけでなく、言葉に出したり、耳で聞いたりしたほうが効果的です。reminDOでは、スピーカーボタンを押して音声を再生できるので、聴覚から刺激を入力できます。
また、画像を貼り付ける機能も備えています。読書中に見つけた大事な部分や、問題集の間違えたページなどは、画像を見直すようにすれば記憶しやすくなるでしょう。マーカーをひいたところを撮影しておけば、読み返すのもかんたんです。
画像やURL、書影も登録できる
URLの登録欄も用意されており、ワンタップでリンク先に移動できるのも便利。本を検索して書影を表示することもできます。
このほか「探す」を開くと、ほかのユーザーが公開しているアイテムや著名人の名言などを表示できるので、覚えたいものをリストに登録してみても面白いでしょう。
アプリに登録されているものやほかのユーザーが公開しているものを覚えることも可能
覚えておきたいことを日々、自然に復習できる
学習には復習が不可欠ですが、reminDOにまかせておけば、ユーザーは復習スケジュールの管理から解放されます。覚えたいことをただ登録しておくだけで、復習が必要なものを、最適なタイミングでリストにして表示してくれます。iPhoneに通知が飛んでくるので、ユーザーはいつもの流れで自然に復習をこなせてしまいます。
学生や資格試験を受ける受験生はもちろんで、本で読んだことをすぐ忘れてしまう、名言が心に残らない、新しく得た知識を実地に活かせていないなど、日々の学習が無駄になっていると感じている人なら、reminDOは試してみる価値があるアプリです。