日本語入力アプリ「OpenWnn Plus」 #Android

歴史ある日本語かな漢字変換システム『Wnn』にスマートフォン向けの改良を施した日本語入力アプリ(IME)。使いやすくすっきりしたデザインの変換システムだ。Social IMEやアンドゥ機能を搭載し、辞書は10000件の登録が可能となっている。以下、その使い方を詳述する。

Wnnとは

android-OpenWnn Plus
OpenWnn PlusでEvernoteに入力

 Wnn(うんぬ)はもともとワークステーション向けに1980年代に京都で開発され、今も様々なバリエーションに派生し各社の携帯電話やコンピュータなどに搭載されている。知らず知らずのうちに実は使っていたという例も多いだろう。Android向けにソースが公開されているのがOpenWnnで、これまた有志によって色々な改良が施されている。このOpenWnn Plusもそのひとつだ。こちらのOpenWnnフリック入力対応版も参照して欲しい。

変換機能

 連文節変換が可能。30文字の文章を入力してまとめて変換することができる。文節の区切りは左右のカーソルキーを使って変えられる。

 候補の一覧にアルファベットや数字に単純変換したものも含まれるため、例えば「さよさ」と入力すると候補に「DVD」「38883」なども表示される。いちいち文字種を変更しなくて済むのでなかなか便利だ。ミスったまま確定させてしまった変換を元に戻すアンドゥ機能も搭載している。

android-OpenWnn Plus
Social IME機能で「あゆ」を変換

 さらにはSocial IME機能というものもあり、右の画像のように「あゆ」と入力して矢印アイコンをタップするとインターネットを通じて色々な変換候補が並ぶ。他のユーザによる変換結果の情報がネットを介してサーバに蓄積されているのだ。このため、芸能人の名前や地名といった固有名詞などもストレス無く変換できる。参照するのに要するタップ数は1回のみで、OpenWnnフリック入力対応版よりも少ない。

特殊文字

 「記号」アイコンをタップしていくことで顔文字を出すことができる。Social IMEはこういうとき強力に機能し、「かおもじ」で変換するとかなりマニアックなものも出てくる。初期状態で絵文字を入力することはできない。

入力方式

 Hanabi入力(フリック入力)とケータイ式トグル入力の2つ。OpenWnnフリック入力対応版と同じくこちらも併用可能

その他

 横向き使用時でもケータイ式配列とパソコン式QWERTY配列の2種類を扱える。特にケータイ式配列はデザインがすっきりしていて見やすい。
 記号アイコンを長押しすることでマッシュルーム機能を呼び出すことができる。もちろん別途マッシュルームアプリのインストールが必要。
 日本語・英語ともにユーザー辞書は10000件も登録することが可能。他のIMEの追随を許さない多さだ。人によっては重宝する仕様だろう。辞書のバックアップもできる。

android-OpenWnn Plus
横画面キーボード


Appllioメモ

 OpenWnnフリック入力対応版との機能差は「ワイルドカード予測」を搭載していない点ぐらいで、あまり決定的な違いは無い。どちらも変換機能が充実している。強いて言えばこのOpenWnn Plusの方が横向き使用時のデザインが洗練されている。微妙なところで要するタップ数が違うという差はあるので、両方を使い比べてみてもいいだろう。