ahamo(アハモ)を海外で使う方法 設定から注意点まで

実際に使ってみた感想も

月額2970円で5分の国内通話が毎回無料、30GBまで使い放題のドコモの低価格プラン「ahamo(アハモ)」。海外でも追加料金不要・申し込み不要で利用できる点が、海外に頻繁に行く人や毎回Wi-Fiルーターをレンタルしている人には大きなメリットです。

本記事では、ahamoを海外利用するためのやり方や注意点、実際に使ってみた感想を交えて詳しく解説します。

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目次

ahamo海外利用(データローミング)のメリット

海外滞在中は地図アプリを使ったり、お店の情報を検索したり、SNSに旅の様子を投稿したりと、インターネットを使う頻度はかなり高め。ahamoは海外利用でも、国内と同様に月30GBまで無料で使えるのが最大のメリットです。

ahamoのデータローミングは91の国・地域で使える

ahamoが使える国
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ahamoは、スマホの設定でデータローミングをオンに切り替えるだけで、海外でもインターネットを利用することができます。

データローミングとは、日本で契約している通信キャリアを介し、渡航先の回線を使って通信するサービスのことです。データローミングをオンにすることで手持ちのスマホがそのまま海外で使え、インターネットが利用できます。

データローミング
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ただし、通信会社によってはデータローミングで使った分だけ料金が発生し、請求代金が高額になるケースも。多くの場合、データローミング用の定額プランに加入する必要があります。

その点、ahamoではデータローミングの利用自体は無料で、特別な申し込みも必要ありません。また海外の91の国や地域でデータローミングが利用でき、日本人の渡航先エリアの約98%をカバーしています。たいていの国において、高額請求の心配なく利用することができるというわけです。

データローミングで使えるもの

データローミングをオンにすれば、上記のようなデータ通信が必要なアプリや機能を海外でも利用できます。逆にデータローミングをオフにすると、データ通信が必要なこれらのアプリや機能は使えなくなります。電話とSMSはデータ通信が必要ないので利用できますが、海外の通信料金が発生します。

ahamoが使える国・地域一覧
エリア 国名・地域
北米(グアム・サイパン・ハワイ含む)

アメリカ(本土)

アラスカ

カナダ

グアム

サイパン

ハワイ

アジア

インド

インドネシア

カンボジア

シンガポール

タイ

バングラデシュ

フィリピン

ブルネイ

ベトナム

マカオ

マレーシア

ミャンマー

モンゴル

ラオス

韓国

香港

台湾

中国

オセアニア

オーストラリア

ナウル

ニュージーランド

フィジー

ヨーロッパ

アイスランド

アイルランド

アゾレス諸島

アンドラ

イギリス

イタリア

ウクライナ

エストニア

オーストリア

オランダ

カザフスタン

カナリア諸島

キプロス

ギリシャ

クロアチア

サンマリノ

ジョージア

スイス

スウェーデン

スペイン

スペイン領北アフリカ

スロバキア

スロベニア

チェコ

デンマーク

ドイツ

トルコ

ノルウェー

バチカン

ハンガリー

フィンランド

フランス

ブルガリア

ベルギー

ポーランド

ポルトガル

マディラ諸島

モナコ

ラトビア

リトアニア

リヒテンシュタイン

ルーマニア

ルクセンブルク

ロシア

中南米

米領バージン諸島

エクアドル

チリ

プエルトリコ

ブラジル

ペルー

メキシコ

中東

アラブ首長国連邦

イスラエル

オマーン

カタール

サウジアラビア

ヨルダン

アフリカ

エジプト

ガーナ

ナイジェリア

南アフリカ

モロッコ

レソト

国内での利用と同様に、月30GBまで無料で使える

ahamoは、国内での利用と同じく海外でも月30GBまで使い放題という大きなメリットがあります。ここでは、海外利用に関してahamoとよく比較される楽天モバイルとの違いを表にしてまとめてみました。

海外利用におけるahamoと楽天モバイルの比較
  ahamo 楽天モバイル
月額使用料金(税込) 2970円 1078円〜3278円
利用できる国・地域の数 91 70以上
データローミングの利用可能量 月30GBまで 月2GBまで
データローミングの利用可能期間 2週間 制限なし
パケット追加購入 550円/GB 500円/GB
国際通話 国・地域別従量課金

国・地域別従量課金(※)

(Rakuten Linkアプリ利用で日本の電話番号宛は無料)

国際SMS

受信:無料

送信:100円/通

受信:無料

送信:100円/通(Rakute Linkアプリ同士は無料)

利用申し込みの有無 なし なし

※ 980円/月の国際通話かけ放題プランあり

楽天モバイルも追加の申し込みなどは必要なく、データローミングをオンにするだけで海外利用できます。ただし、楽天モバイルの場合は月2GBのみしか使えません。2GBを超過してしまうと通信速度が最大128kbpsまで落ちてしまいます(超過後は1GBあたり500円でデータ量の追加購入で速度制限の解除が可能)。

この点、ahamoは月30GBまで使えることができるので、データ量をあまり気にすることなく使えるはずです。もし海外で利用中に30GBを使い切ってしまった場合は、通信速度が送受信時最大1Mbpsに落ちます。ただし国内同様、利用可能データ量の追加購入をすれば速度制限は解除されます。データ量の追加購入は1GBあたり550円です。

海外での利用可能なデータ量の一例
  • 国内で利用せず渡航した場合、海外では30GBまで利用可能
  • 国内で10GB利用して渡航した場合、海外では20GBまで利用可能(30GBに達していないので残り10GBまでデータ量を追加購入可能)

海外利用に追加料金・申し込みは不要

ahamoのメリットは、海外利用時も追加料金や申し込みといったオプションが一切不要でそのまま使えることです。

他社の場合、海外でそのままスマホを利用するためには、追加で有料の定額プランに申し込まないと請求金額が高額になるリスクがあります。

おもな携帯会社の海外利用プラン
  プラン名

料金

ドコモ 世界そのままギガ

200円/時〜(国・地域限定割プラン)

980円/日(通常プラン)

世界ギガし放題 最大2980円/日
au、UQ mobile、povo1.0 au海外放題 800円/日~(事前予約制)
ソフトバンク 海外あんしん定額 980円/日
海外パケットし放題 2980円/日

上表を見ても、海外滞在中は1日に1000円近くかかってしまうことがわかります。データローミングではなく、Wi-Fiルーターのレンタル、旅先の無料Wi-Fi利用、海外用のSIMカード購入といった代替手段もあります。しかし、いずれも手続きが必要だったり、使える場所が限定される、Wi-Fiルーターの充電が途中で切れてしまった、無料Wi-Fiが見つからないといったデメリットやトラブルも起きかねません。

ahamoの場合はスマホさえあればそのまま使えるので、このようなコストや手間がない点が魅力なのです。

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ahamo海外利用(データローミング)の注意点

ahamoの海外利用にはメリットがある反面、気をつけたい点もあります。ここでは海外利用時の注意点をまとめました。

音声通話やSMS送信は料金が発生する

ahamoは国内に限り5分まで毎回無料で通話ができますが、海外では国際通話の通話料金が加算され、料金もかなり高めです。また海外で着信を受けられるものの、このときも通話料が発生してしまいます。

主な国の音声通話料金
  発信(円/分) 着信(円/分)
滞在国内にかける 日本にかける 別の国にかける
アメリカ(ハワイ含む) 125円 140円 265円 175円
韓国 50円 125円 265円 70円
中国 75円 175円 265円 145円
イギリス 80円 180円 280円 110円
イタリア 80円 280円 280円 110円
オーストラリア 80円 180円 280円 80円

※海外滞在中の利用者同士の通話の場合、発信者に「日本向け通話料」、着信者に「着信料」がかかります。

このように国外での通話はかなりの料金がかかってしまうため、電話を利用したい場合はデータ通信によるLINEの通話などを利用するのがおすすめです。

SMSの送信はどこの国からでも1通100円、受信は無料です。

利用から15日を過ぎると速度制限がかかる

ahamoの海外利用は最大2週間までという期間が決まっています。つまり、海外で利用を始めてから日本時間で15日が経過すると、通信速度に制限がかかり128kbps(低速)に下がってしまいます。これは、期間中に30GBを使い切っていない場合でも同様に適用されてしまいます。

15日経過

海外での利用開始から15日が経過すると速度制限がかかる

15日を経過すると、ドコモから速度制限がかかった旨のメッセージがSMSで届きます。128kbpsではどの程度影響が出るのかを、実際に海外利用で15日経過して速度制限がかかった筆者の経験をもとに簡単にまとめてみました。

  • Googleマップ:現在地の表示にも数分かかる。経路案内としての利用は厳しい
  • LINE:受信の通知は来てもLINEを開くと受信したはずのメッセージが表示されない、あるいは表示に時間がかかる。写真の送信は時間がかかりすぎてエラーになる
  • インターネット(Google検索):検索はできても検索結果の表示や目的のサイトへのアクセスに時間がかかる
  • インスタグラム:ほとんど読み込めない

使えたとしても通常の何倍もの時間を要するため、待っていられないのが現状です。速度制限がかかったら、ほとんど使い物にならないと言っても過言ではないでしょう。

大盛りオプション加入でも使えるのは月30GBまで

ahamo大盛り
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ahamoの料金プランは、月2970円で国内通話料金が5分まで毎回無料、30GBまで使えるプラン一つのシンプルな体系。オプションとして、月4950円で110GBまで使える「大盛り」オプション(+80GB/月・1980円)があります。

この大盛りオプションを利用している人でも、海外利用では30GBまでしか利用できません。また、大盛りオプション加入中に当月の利用可能データ量を超えてしまった場合、通信速度が送受信時最大1Mbpsとなり、当月末まで解除されないので注意してください。

海外での利用可能なデータ量の一例(大盛りオプション加入時)
  • 国内で10GB利用して渡航した場合、海外では30GB利用可能
  • 国内で90GB利用して渡航した場合、海外では20GB利用可能(30GBに達していないので残り10GBまでデータ量を追加購入可能)

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ahamoを海外で使う設定手順(iPhone/Android)

ahamoを海外で使うには、渡航先でスマートフォンのデータローミングをオンにするだけでOKです。ここでは、ahamoを海外で利用するための設定手順を解説します。

iPhoneの設定手順 「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」(ahamoのSIM)→「データローミング」をオン
Androidスマホの設定手順 「設定」→「ネットワークとインターネット」または「接続」→「通信のオプション」または「SIM」→「データローミング」をオン

※端末によって項目名は異なる場合あり

「モバイル通信」をタップ

[モバイル通信]をタップ

「モバイルデータ通信」(ahamoのSIM)をタップ

[モバイルデータ通信](ahamoのSIM)をタップ

データローミングをオンにする

データローミングをオンにする

iPhoneでは、「設定」アプリから[モバイル通信]をタップします。「SIM」の欄で、ahamoのSIM(ここではオンになっている[モバイルデータ通信])をタップし、下にスクロールして「データローミング」をオンにすれば設定完了です。

Androidスマホの場合も、メーカーによって項目の名称が一部異なる部分がありますが、設定の手順はiPhoneとほとんど変わりません。端末の「設定」から[ネットワークとインターネット]または「接続」をタップします。[通信のオプション]または[SIM]をタップし、「データローミング」をオンに変えれば設定は完了です。

いずれも日本に帰国した後は、データローミングをオフに切り替えればOKです。

iOS 18.2.1より前の場合

iPhoneのバージョンが、2025年1月7日にリリースされたiOS18.2.1よりも前の場合は設定方法が少し異なります。

「モバイル通信」をタップ

[モバイル通信]をタップ

「通信のオプション」をタップ

[通信のオプション]をタップ

「データローミング」をオンにする

データローミングをオンにする

設定アプリから[モバイル通信]をタップします。[通信のオプション]をタップし、データローミングをオンに変えれば、設定は完了です。

日本に帰国した後は「データローミング」をオフに切り替えればOKです。

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実際に海外で使ってみた感想

ahamoユーザーである筆者が、実際に海外で使ってみた感想を紹介します。

ハワイやイタリアでは日本と同様問題なく利用できた

ワインで有名な北イタリア・バルバレスコ。町の郊外でも問題なく使えた

ワインで有名な北イタリア・バルバレスコ。町の郊外でも問題なく使えた

実際にahamoのデータローミングをいくつかの国で利用してみました。ahamoを利用してみたのは、イタリア(各都市)、スペイン(ミノルカ島)、トルコ(イスタンブール)、ハワイ(オアフ島)です。

スペインのミノルカ島やハワイのオアフ島では、車移動中や山の中でも途切れることなくインターネットや動画視聴ができました。またイタリアではリモートワークもしていたのですが、ノートパソコンからahamoのテザリングで記事を投稿したり画像のダウンロードしたりしても特に不自由さを感じませんでした。

モルディブやパラオでは使えない

モルディブではahamoは使えなかった

モルディブではahamoは使えなかった

ahamo公式サイトには「日本人が渡航する国の約98%をカバー」と記載されているものの、意外と人気渡航先で使えないという盲点もありました。たとえば、日本人のハネムーン先として人気のモルディブやダイビングで有名なパラオでは、対応エリア外のためデータローミングを利用することができません。98%カバーしているといっても、実際の旅先で使えなければ意味がありません。

ただしモルディブに関して言えば、リゾートホテルの無料Wi-Fiが部屋でもビーチでもどこでも繋がり、モルディブの玄関口であるマーレの空港でも無料Wi-Fiが利用できたため、ahamoのデータローミングが利用できなくてもさほど不便さを感じることはありませんでした。

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ahamoの海外利用に関するよくある質問とその答え

ahamoを海外で利用するにあたって、よくある質問とその答えをまとめました。

ドコモの「世界そのままギガ」 「世界ギガし放題」はahamoでも使える?

いいえ、ahamoでは利用できません。

ドコモのデータローミング定額サービスである「世界そのままギガ」 と「世界ギガし放題」はahamoでは非対応のため、利用できません。

月をまたいだら15日のカウントはリセットされる?

いいえ、月をまたいでも海外にいる限り15日のカウントは継続されます。

海外に滞在中に月をまたいでしまった場合でも、データローミングが利用できるのは最長15日間です。日本時間で15日が経過すると128kbpsに速度制限がかかります。

制限解除

一度日本に帰国すれば15日経過後の速度制限も解除される

一度日本に帰国し、データ通信をおこなうとカウントはリセットされ、速度制限も解除されます。その後、すぐにまた海外に行った場合は、また新たに15日間利用することが可能です。

海外でもテザリング機能は使える?

はい、国内と同じく利用可能です。

海外においても、月30GBまでの利用可能データ量の範囲内でテザリング機能を利用できます。

データローミングをオンにするタイミングはいつがいい?

現地に着いてからオンにするのがおすすめです。

飛行機の中では機内モードに設定し、無線通信(ワイヤレス通信)を無効にします。現地に到着したら機内モードを解除し、設定からデータローミングをオンにしてください。

日本に帰国したら、データローミングはオフに戻しましょう(日本国内ではデータローミングは利用しないので、オンのままになっていても特に問題はありません)。

海外からahamoに問い合わせるには?

チャットもしくは問い合わせダイヤルに電話で問い合わせができます。

海外滞在中に携帯を紛失・盗難、故障、通話やインターネットが使えないなどのトラブルが起きた場合は、以下の窓口からチャットまたは電話で問い合わせることができます。

海外からの問い合わせ先
問い合わせ方法 受付時間 問い合わせ先
チャット 午前9時〜午後10時(日本時間/年中無休) タップしてチャットする
電話 24時間(年中無休)

+81-3-6832-6600

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EDITED BY
MATSUBA