「Googleフォト」に写真を他の人と共有するための新機能が3つ追加されます。本日から開催されている開発者会議「Google I/O 2017」において新機能の概要が発表されました。
新たに追加されるのは、いずれも機械学習を利用した機能。Googleフォトが写真を自動選別する技術をベースに、共有を提案したり、特定の被写体が収まっている写真を自動的に家族内で共有しつづけたり、フォトブックを作成したりすることができます。
共有の提案(Suggested Sharing)
ひとつ目は「共有の提案(Suggested Sharing)」機能。被写体となっているユーザーと写真を共有するように提案してくれます。たとえば友人たちとピクニックに出かけた場合、そこで撮影された複数の写真を当の友人たちと共有するように促されるというわけです。
同機能は数週間以内にWeb/Android/iOSで利用できるようになる予定です。
共有ライブラリ(Shared Libraries)
ふたつ目は「共有ライブラリ(Shared Libraries)」機能です。これは家族や恋人といった親しい間柄での利用が想定されています。というのも、特定の被写体が収まっている写真を特定の相手と自動的に共有しつづける機能だからです(すべての写真の共有も可能)。
Google I/Oでは、夫と妻が子どもたちの写真を共有ライブラリでシェアする様子が実演されました。
まず、夫が子どもたちを一緒に写真を撮影します。
左:妻側のGoogleフォト右:夫は写真撮影
次に、夫が聴衆を背景に写真を撮ります。
左:妻側のGoogleフォト右:夫は写真撮影
すると、あらかじめ共有先に設定されている妻側のGoogleフォトの共有ライブラリには、シェアする被写体として指定されている子どもたちが収まっている写真だけが表示されます。妻はこの写真を保存することができます。
右:夫が子どもと撮影した写真だけが妻側のGoogleフォトに自動的に共有
共有ライブラリでは、過去にさかのぼって写真をシェア可能ですが、もちろん共有を開始する撮影日を設定することもできます。
共有ライブラリを使えば、子どもの写真を夫婦間で送受信する手間が省け、非常に便利。しかし、その一方で、使い方を間違えれば悲惨な事態を招くことにもなりかねないので、運用には細心の注意を払う必要がありそうです。この共有ライブラリ機能も数週間以内にWeb/Android/iOSで利用できるようになる見込みとなっています。
フォトブック(Photo Books)
最後は、Googleフォトに保存されている写真を使ったフォトブックを作成してくれるオンラインのプリントサービスです。
Googleフォトならではの強みは、ユーザー自身が写真を選ばなくても構わないところ。たとえば、旅行中にユーザーが大量に撮影した百数十枚の写真を全て選択した上でフォトブックを作成しようとすると、Googleフォトが機械学習技術によって自動的に写真を40枚選別し、フォトブックを作成してくれます。
価格はソフトカバータイプが9.99ドル、ハードカバータイプが19.99ドルです。フォトブック機能は当面、米国のみでサービスを開始します。
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