LINEは10月6日、LINE Creators Marketにおける写真スタンプの制作・販売を解禁しました。あわせて販売個数の制限を緩和し、1セットあたり8個から販売可能としています。
従来、写真を使用したLINEクリエイターズスタンプの販売は、審査ガイドラインにおいて「イラストでないもの(例:写真や顔写真など)」として禁止されていました。しかし今回、クリエイター自身の写真だけでなく、親しい友人・家族や動物、風景の写真を用いたスタンプを制作・販売できるようにスタンプ審査ガイドラインが改訂されました。イラストではなく写真をスタンプ化できるようになったことで、LINEスタンプ制作のハードルが大幅に低くなることになります。LINEでは、大切な友人の結婚式や誕生日のお祝いとして友人の写真入りオリジナルスタンプを作成し、プレゼント機能を使って贈るようなケースなど、さまざまなシーンでスタンプを活用できるとしています。
LINEのプレスリリース
ここで気になるのは、顔写真の使用が許されるのかという点です。LINEのプレスリリースでは子どもの顔写真を使用したスタンプの存在が想定されているようですが、審査ガイドラインでは「肖像権、パブリシティ権などがあるもの(例:人物の顔、似顔絵など)」は審査段階で不適切と判断され、または販売中止となる場合があるとされています。プレスリリースと審査ガイドラインとの間で矛盾しているとも考えられるわけです。詳細をLINE側に問い合わせているので、回答があり次第、追記します。
追記(10月7日13:40):本記事掲載後、スタンプ審査ガイドライン 5.3「肖像権、パブリシティ権などがあるもの(例:人物の顔、似顔絵など)」が「肖像権、パブリシティ権などを侵害しているもの(例:許諾を得ていない人物の顔、似顔絵など)」に変更されています。
追記(10月6日22:13):LINEに確認したところ、顔写真を使ったスタンプであっても制作・販売できるとのこと。当然のことながら、素材となった写真については著作権や商標権、肖像権、プライバシー権などの各権利または法律上保護される利益を侵害していないことが前提となります。また、販売前の審査過程で権利に不明確な点がある場合は個別に確認をおこない、販売開始後は権利者からの通報等によって権利侵害のおそれがあるとLINE社が認めた場合には直ちに販売停止その他の措置を講じるということです<追記ここまで>。
また、新ガイドラインでは、販売個数の制限を変更。これまでスタンプ販売には1セットあたり40個の制作が必須だったところ、新たに最低8個から販売できるようになり、制作の幅が広がりました(8、16、24、32、40個から、「動くスタンプ」は8、16、24個から選択可能)。40個のスタンプを制作する負担が軽減されることで、より手軽に自作スタンプを販売することが可能となります。なお、すでに審査中または販売中のスタンプの個数は変更できません。